算数が好きな小学生はどれくらい? 好き・嫌いの分かれ道は意外な落とし穴
大人になると「文系」「理系」それぞれ得意分野がはっきりしてきますが、その根本には算数や数学が得意かどうかということがあるのではないでしょうか。一度苦手だと思ってしまうと、なかなか立て直すことが難しい算数。苦手なお子さまがつまずいてしまったポイントとは? 小学1~6年生のお子さまをお持ちの進研ゼミサポーターの皆さまに伺いました。
お子さまは算数が好き? それとも?
まず、お子さまは算数が好きかどうかについて伺いました。
まだ難単元を習っていない低学年のお子さまでは、好き(とても好き+まあ好き)というお子さまが8割以上、また高学年でも7割近くが「好き」という結果に。多くのお子さまは算数に対して嫌な気持ちを持っていないことがわかりました。ということは、お子さまに算数を得意にさせるチャンスがたくさん眠っているのではないでしょうか。
お子さまが算数を好き、嫌いな理由については次のような声が寄せられました。
【好き】
●計算が合っていると楽しいようです(小1・男子)
●図形の問題や文章題を解く時、楽しそうに解いているため(小4・女子)
●答えを求めて、正解すると達成感があるから(小6・男子)
【嫌い】
●計算が面倒くさいから(小3・女子)
●3つの数の足し算や引き算になってから計算に時間がかかるようになって嫌いと言うようになりました(小1・女子)
●何度説明しても計算の仕組みが理解できないでいるから(小5・男子)
どうやら、多くのお子さまは計算をしたり問題を解いたりした時に正解すると喜びを感じ、算数が好きになるようです。反対に、苦手意識のあるお子さまは計算でつまずくことが多い様子。つまずいたかもしれないと思ったら、早め早めの対策がよいのかもしれません。
三角定規とコンパスが鬼門
お子さまの算数の得意、不得意に保護者のかたはどこで気が付いたのでしょうか? 具体的なエピソードを伺いました。
●まだ簡単な足し算・引き算だけなのですが、すらすら計算問題を解けるようになったら、楽しくなったようです(小1・女子)
●三角定規とコンパスが器用に使えず、一時挫折あり(小5・男子)
●お菓子を分けたりする時に、割り算の概念を教えるなどして、小さいころから慣れ親しめるようにしてきました(小2・男子)
●比較的早く九九を覚えることができ、足し算・引き算に比べ、掛け算は簡単だと気付き、そのあたりから、算数の問題を解くのが苦ではなくなり、面白くなってきたようです(小6・男子)
●容積あたりから苦手になっている気がします(小5・男子)
計算からコンパスなどの使い方まで、算数の落とし穴はさまざまなところに潜んでいるようです。もちろん立て直すチャンスもあり、徐々に楽しくなっていくことも。あきらめずにお子さまと一緒に取り組みたいですね。
宿題中に泣き出す子どもも
お子さまが「算数が苦手」というかたからは、こんなエピソードも聞かれました。
●筆算が出てきたころ、こんなのよりもよい方法を僕が日本中に広めると言っていました。今は普通に筆算を使っていますが(小2・男子)
●宿題中に泣き出す(小1・女子)
●百の位の問題を初めて見た時、パニックになっていました。隣に座ったら落ち着いたようで、十の位とやり方は同じと気付いてうれしそうにやりはじめました(小2・女子)
●習いごとで何十円かの支払いや自販機での支払いをやらせてみようとしたら嫌がる(小1・女子)
嫌いすぎて泣いたりするお子さまもいたり、違う方法を考えようとするたくましいお子さまもいたり、その時には困っていても、あとで笑い話にできるとよいのではないでしょうか。
時代を超えて、王道の計算ドリルは健在
学校での勉強のほかに、ご家庭でも算数の勉強をすることはよくあることだと思いますが、
家庭では教科書以外の補助教材などは使っているのでしょうか?
補助教材は利用しましたか?(複数回答)
やはり、人気の教材は計算ドリル。永遠のスタンダード教材といえますが、一方で計算マシーンやアプリを利用しているかたも多いようで、勉強の仕方はだんだんと変わってきていることがわかります。しかし、繰り返し勉強することが大切だということに変わりはありません。算数好きになって、お子さまの未来が広がるとよいですね。
【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:小学1~6年生のお子さまをお持ちの進研ゼミサポーターのかた
■調査期間:2016年9月26日~2016年10月16日
■有効回答数: 240名
▼進研ゼミサポーター
http://supporter.benesse.co.jp/