秋からの学習に直結! これだけは復習しよう【算数】 ~5・6年生~

算数は積み上げ教科ですから、ひとつの単元でつまずきを残してしまうと、その後もズルズルと理解できない単元が増えてしまうことになります。特に高学年の算数は中学校につながる単元も多いですので、夏休み中にしっかり復習をさせたいものです。今回は、高学年の算数で、復習しておきたいポイントと保護者のかたができるサポートについてご紹介します。

【5年生】整数のわり算で筆算の手順を確認

◆復習ポイント

小5の算数でつまずきやすいのは、「小数÷小数のわり算」です。そもそも「わり算の筆算」は商をたてる→かけ算をする→ひき算をする、と手順が複雑で、つまずきやすいポイントがたくさんあります。そのうえ、小数の計算になると、小数点の位置の移動がありミスをしがちです。

また、文章題も4年生までの学習と比べてもぐんと難しくなっています。4年生までのわり算の文章題は、「38.7kmを12人で同じ道のりずつ走ります。1人何km走るでしょう。」といったように、わり算の式が使われる具体的な場面を想像しやすい内容でした。加えて、わられる数のほうがわる数よりも大きい「大÷小」であることがほとんどのため、式を立てるのもそれほど難しくありませんでした。ところが、5年生の「小数のわり算」は、文章からは計算を使う場面が想像しにくいうえに、わられる数がわる数よりも小さい「小÷大」の計算も多く登場します。例えば、「2.4mの重さが3.6kgのパイプがある。このパイプ1mの重さは何kgか求めましょう。」という問題です。わり算とはわかっても立式に迷い、まちがいにつながることがあります。

◆保護者のかたのサポート

「小数÷小数」を理解しているかチェックする前に、まず下記のような4年生の復習問題に取り組ませましょう。そもそも4年生で習う「整数÷整数」のわり算でつまずいている可能性があるからです。筆算の順序、商のたて方、九九とくり下がりの計算にミスはないかなど、つまずき箇所がないかチェックしましょう。

整数÷整数の筆算がクリアーできたら、小数÷整数を復習。そして小数÷小数に取り組み、最終的に文章題までしっかり解けるかどうか確認しておきたいですね。

余裕があれば、秋以降に習う「割合」を予習しておきましょう。「割合」というのは、もとにする量を1として、比べられる量がいくつに当たるかを表した数です。抽象的な概念のため、「何をどうすれば答えを求められるかわからない」という子どもが多く、5年生で習う算数の中でも最大の壁といわれています。習い始めの段階で、苦手意識をもたせないようにするには、「割合」が日常生活のどのような場面で使われ、どのような意味をもつのか、理解させておくことが大切です。例えば、「今日はスーパーの冷凍食品が4割引きだね」「このお菓子、10%増量中だよ」などと投げかけ、「何の4割引なのか」「何の10%増量中」なのか子どもと一緒に考えてみましょう。

生活の中にある「割合」にふれることで、子どもは「割合」というのはどのようなものなのか、その意味を感覚的に理解していきます。こうした経験を積んでおくと「割合」の単元に入っても、拒否反応を示すことなく、スムーズに学習に入れるはずです。

【6年生】最小公倍数、最大公倍数を復習しよう

◆復習ポイント

夏までに学習した内容でつまずきやすいのが「分数のかけ算とわり算」です。これらの単元が秋以降の学習に直結する訳ではないのですが、中学校の数学にもつながる大事な単元です。時間のある夏休みにしっかり復習しておきましょう。

◆保護者のかたのサポート

「分数のかけ算とわり算」は6年生で新しく学習する単元です。たし算では分母を通分しますが、かけ算やわり算では分母を通分しなくてもよいなど、わり算の計算のルールをこれまでに学習したたし算やひき算のルールと混同してしまう子が多く見られます。まず、5年生の教科書の章末問題などに取り組み、分数のたし算、ひき算のルールも確認しておきましょう。

分数の計算に取り組んでいると、通分するための最小公倍数や約分するための最大公約数を見つけるのにつまずいているケースも少なくありません。この2つを確実に見つけられるようにしておきましょう。「公約数や公倍数の復習なんて面倒くさい」といやがる子には、クイズ感覚でこれらを復習させてみてはいかがでしょうか。例えば、家族でドライブに行ったときに「前に走っている車のナンバーは、『16-24』だよ。最大公約数は?」と問いかけてみるのです。また、誕生日(9月16日)、時刻(12時30分)など、身のまわりの数字から最大公約数を見つけるのもおもしろいかもしれません。ぜひ家族で取り組んでみてください。

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