3歳児期の「生活習慣」や保護者の「子どもの意欲を尊重する」態度が、4歳児期の「学びの基礎」につながる

小学校入学が目前の時期、我が子は初めて迎える学校生活に、ちゃんとついていけるだろうか……と、不安に思う保護者も多いのではないでしょうか。このたびベネッセ教育総合研究所では、「第1回 幼児期の家庭教育調査・縦断調査」を実施しました。小学校での生活を考える際には5歳児期が注目されますが、調査結果からは3歳児期から4歳児期にかけての育ちの特徴や保護者の関わりが、それ以降の成長にとって大切であることが明らかになりました。

<主な調査結果>
(1)3歳から4歳の時期にかけて、「学びに向かう力」としての「自己抑制」「協調性」「がんばる力」が、大きく発達していく傾向が見られました。



【図1】自己抑制:自分がやりたいと思っても、人の嫌がることはがまんできる



【図2】協調性:遊びなどで友達と協力することができる



【図3】がんばる力:物事をあきらめずに、挑戦することができる


出典:ベネッセ教育総合研究所「第1回 幼児期の家庭教育調査・縦断調査」


(2)3歳児期に「生活習慣」を身に付けることで、4歳児期での「生活習慣」「学びに向かう力」「文字・数・思考」の力が育っていくことが明らかになりました。

(3)3歳児期に「子どもの意欲を尊重する」という態度を保護者が取ることで、4歳児期の「学びに向かう力」を育て、さらにそれが基本になって「文字・数・思考」を育てるという結果が見られました。

(4)3歳児期に保護者が子どもの「思考を促す」態度を取ることが、子どもの「学びに向かう力」や「文字・数・思考」の育ちにおいて大事な役割を果たしていることが明らかになりました。

※思考を促す態度……「子どもの質問に対して自分で考えられるように促している」「一つの遊びには多様な遊び方があることを気付かせるようにしている」等の5項目から構成。親が子どもの問いへの答えを教えるという行動ではなく、子どもの考えを受け止めて自分で考えさせるような関わりを指す。

今回の調査結果から、3歳児期の「生活習慣」の定着によって、4歳児期の「生活習慣」「学びに向かう力」「文字・数・思考」の力が伸びることが明らかになりました。保護者は、子どもが3歳のときに生活習慣を身に付けられるようにすることが、その後の幼児期の学習への準備を支えるうえで大切であると思われます。
また、保護者が子どもの意欲を尊重する態度を取ること、自分の力で考えられるように上手に促すことによって、子どもの「学びに向かう力」が伸び、そこから「文字・数・思考」の育ちにもつながっていくことがわかりました。
今回は母親を対象にした調査ですが、3歳から4歳の時期にかけては、子どもを取り巻く大人たちが、子どもの主体性を重視するような関わり方をすることが大切であると考えられます。

小学校生活が豊かで楽しいものになるためにも、お子さまの生活習慣を見直し、意欲を大切にする子育てについて、考えてみてはいかがでしょうか?


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