今どきの卒業式では、どんな歌が歌われる?

3月は別れの季節、卒業式シーズンです。皆さんにはどんな思い出がありますか?
卒業生や在校生による合唱もそのひとつかもしれませんね。卒業式という特別な場面で歌った歌は大人になっても心に刻まれているのではないでしょうか。ですが、今の卒業式の歌はだいぶ変わってきていると聞きます。本当のところはどうなのでしょうか?

卒業式の定番は、今でもやはりあの名曲

現在、中・高生のお子さまを持つ保護者を対象に、「お子さまの小学校の卒業式で、卒業生が歌った歌を教えてください」と質問したところ、最も多い回答が『仰げば尊し』で、446人のかたが挙げました。卒業生が教師に感謝し学校生活を振り返るというこの歌は、明治時代に発表された唱歌で、以後、学校の卒業式で広く歌われ親しまれてきました。名曲はやはり歌い継がれるものなのですね。

2位の『旅立ちの日に』は、もとは埼玉県秩父市の中学校教師が1991年、生徒への卒業記念に作った合唱曲で、CMソングに使われたことを機に卒業式の歌として広まったそうです。『Believe』はドキュメンタリー番組のテーマ曲として1998年に発表され、以後、合唱曲として編曲されたといいます。4位の『ありがとう さようなら』は、NHK「みんなのうた」で1985年より放映された歌で、慣れ親しんだ友達や教室、先生に感謝と別れを告げる卒業ソング。『北風小僧の寒太郎』の作詞家・井出隆夫氏と作曲家・福田和禾子氏が手がけました。

その他の回答として目についたのは、ゆずの『栄光の架橋』、嵐の『ふるさと』、いきものがかりの『YELL』、EXILEの『道』、GReeeeNの『遥か』といった歌謡曲の数々。一方で、比較的新しい合唱曲『最後のチャイム』や、きっと保護者のかたにもなじみのある『巣立ちの歌』、『蛍の光』、『翼をください』、『ハレルヤ』も歌われていることがわかりました。

「最近はお決まりの歌というものがないんだなと感じた」(50代・男性)
というコメントもあるように、卒業式の歌はバラエティー豊かになりましたね。これには選曲方法の変化があると思われます。昔と違って近年は、子どもたちが自ら歌いたい歌を選んで歌うという学校が多いそうですので、必然的に、人気のある現代の合唱曲やはやりの歌謡曲が選ばれやすいのではないでしょうか。

ちなみに、保護者のかた世代には特に親しみのある『3年B組金八先生』の主題歌の『贈る言葉』も、いまだに卒業式での定番ソングです。今回のアンケートでは、卒業生が歌った歌にはほとんど挙がらなかったのですが、「在校生から卒業生へ贈った歌は?」という問いには、48人のかたがこの歌を挙げていますので、在校生が歌う歌として定着しているのでしょうか。

親世代は知らない歌に、ジェネレーションギャップも

では、このようなアンケート結果について、皆さんどう感じているのでしょうか。『仰げば尊し』をはじめ、保護者世代になじみのある歌がお子さまの卒業式でも歌われたというかたからは、
「自分の卒業時にも歌った曲なので感慨深かった」(30代・男性)
「昔から同じ歌だったような気がする。変わらないことも良いこと」(30代・男性) 
「30年前の自分の時代とほとんど変わらない卒業式で安心した」(40代・男性)
と、共感や懐かしさ、安心感を抱いているコメントが多いようです。

歌謡曲など新しい歌が歌われたというかたからのコメントでは、
「自分の世代では『蛍の光』が定番だったのが、最近のアーティストソングに変わっていたので驚いた」(40代・女性)
「当然、『仰げば尊し』を歌うと思っていたら、最近は歌わないと言われた。そして全くなじみのない歌だったので、感動が半減した」(50代・女性)
「親世代は知らない歌で、ジェネレーションギャップを覚えた」(40代・女性) というようにとまどいを感じる声が多く聞こえました。

ですがその一方、
「私は『仰げば尊し』が定番だった時代なので、子どもが卒業式に歌った『最後のチャイム』は知らなかったが、聴いていて泣けてきました」(50代・女性)
「子どもが歌いたい曲を歌えるのはいいと思う」(30代・女性)
「いきものがかりの『YELL』を、保護者のかたに向き直して歌ってくれました。とても感動しました」(40代・女性)

といった肯定派の意見もありました。
伝統のある歌も、今どきの歌も、わが子が思いを込めて懸命に歌えばどんな歌も名曲になります。それに、心に響く本物の名曲であれば、時代やジャンルを超えて、卒業式の定番ソングとして後世に残っていくのではないでしょうか。

親子で合唱する卒業式なら感動もきっと倍増

ところで、卒業式の式典のなかでは、保護者が合唱することもあるのでしょうか。「お子さまの小学校の卒業式では、保護者のかたが合唱をする機会はありましたか?」と尋ねたところ、やはり圧倒的に、94%が「なかった」でした。主役は子どもたちですから、当然といえば当然の結果でしょうか。

ですが、意外にも、6%の保護者のかたが合唱をしたという経験あり! いったい、どんな歌を歌ったのでしょうか。多いのは「校歌」、「国歌」でしたが、卒業の歌では『仰げば尊し』、『いい日旅立ち』、いきものがかり『ありがとう』などが目立ちました。

「保護者の歌は子どもたちには内緒で、先生や来賓のかたがたにも協力していただき、フラッシュモブにした」(40代・女性)
「卒業式の日に早く来て、保護者で練習したことが思い出に残っている」(40代・女性)
などというように、保護者のかたが卒業生のためにがんばって歌のプレゼントをしたケースもある一方、
「嵐の『ふるさと』の2番から全員で合唱してよかった」(30代・女性)
「卒業生、在校生、保護者、先生で『涙そうそう』を歌いました」(40代・女性)
と、みんなで合唱したというケースもあるようです。大きな声を合わせて大勢で歌うのは、はじめは恥ずかしかったり、準備が大変だとは思いますが、いざ歌えば気持ちがいいものです。ただ見るだけよりも参加者意識が高まり、子どもたちと一体感が得られるという意味では、保護者のかたの合唱はとてもすてきな試みではないでしょうか。

お子さまの大切な節目の晴れ舞台。合唱する歌に関心を寄せてみたり、家での合唱練習で一緒に歌ってあげたりと、できる限りお子さまに寄り添って、親子で思い出を共有できるような卒業式を迎えられたらいいですね。

【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:中学・高校生のお子さまをお持ちの保護者のかた
■調査期間:2016年12月26日~2017年1月9日
■調査手法:「Yahoo!クラウドソーシング」におけるWEBアンケート
■有効回答数:1,186名

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