トイレトレーニングはいつから? 時期・やり方・進め方などコツを教えます

【臨床心理士監修】トイレトレーニングの開始時期については「歩行やお座りがしっかりする」「おしっこの間隔が空いてくる」「言葉で意志疎通ができ始める」などいくつかの始めるサインがあります。トイレトレーニングの開始時期や、「夏がいいの?」「おまる・補助便座どっちを使う?」といったやり方や進め方のコツを詳しく解説します。

トイレトレーニングはいつ始めるのがいいの?

「トイレトレーニング、うまくいくかしら」…と不安に思っているおうちのかたも多いでしょう。その中でも、一番悩むのがトイレトレーニングを開始するタイミングです。

トイレトレーニングに必要な心身の発達は、1歳7ヵ月以降

上の表によると、1歳7~8ヵ月以降に、簡単な問いかけに「はい(うん)」「イヤ」といった言葉で応じることができるようになることがわかります。また、運動能力もその頃から次第に発達してきます。
発達には個人差があるので、お子さんの心や身体が「トイレに行く」ための準備ができているのかしっかり観察する必要があります。大切なのは一人ひとりに合わせて開始時期を決めてあげることです。

トイレトレーニングを始める時期の具体的な目安は?

実際にトイレトレーニングを始めた時期は、最も多いのが2歳から2歳6ヵ月ですが、1歳代から3歳代の間でかなりばらつきがあります。

  •  トイレトレーニングを始める具体的な目安は次のとおりです。
  • 1.トイレまで自分で歩いて行ける
  • 2.便座やおまるにしっかりした姿勢で座っていられる
  • 3.大人の問いかけに、「はい」「イヤ」など簡単な言葉で答えられる
  • 4.おしっこの間隔が2時間以上空く(オムツを替えてから、濡れているかをこまめにチェックするとわかります)
  • 5.「抱っこして」「ちょうだい」など自分の気持ちを伝えることができる
  • 6.大人のマネができる
  •  これらが全てそろっている必要はありませんが、できれば1から4はできる方が、トイレトレーニングがスムーズに進むでしょう。
  •  また、おうちのかたに余裕があることも大切です。
  • 1.トイレトレーニングにじっくり付き合うだけの、時間的、精神的余裕がある
  • 2.お子さんとの関係が安定している(イヤイヤ期に入ったばかりなどは避ける)
  •  トイレトレーニングは一進一退の場合も多いので、おうちのかたがじっくり取り組めるときを選ぶようにしましょう。

トイレトレーニングを開始するのにおすすめの季節は?

トイレトレーニングに一番おすすめの季節は、薄着になる春から夏です。薄着の季節は、トイレに行ってもすぐにズボンやパンツを脱ぐことができ、洗濯物も乾きやすいので、おうちのかたの負担が少なくて済みます。

秋から冬にかけては、厚着をするので衣類の着脱に時間がかかります。また、寒い季節は分厚いトレーニングパンツだと乾きにくいです。

できれば春から夏にかけて開始できるといいですが、お子さんの発達や、トイレへの興味を優先してあげてくださいね。

保育園や幼稚園でのトイレトレーニングはいつから?

保育園や幼稚園に通うお子さんはどうしているのか、それぞれご紹介します。

保育園のペースに合わせて、おうちでもトレーニングすることが大切

保育士さんは毎年、多くのお子さんを指導する「トイレトレーニングのプロ」です。園の方針にもよりますが、保育園がトイレトレーニングをしてくれる場合は、そのペースに合わせて、おうちでも同じように行うのがいいでしょう。

気をつけたいのは、「すべてを保育園任せにしない」ということです。保育園と密に連絡をとって、お子さんが園でできたことをほめてあげたり、保育園のトイレのようにおうちのトイレを飾り付けてみたり、おうちでもトイレトレーニングができるようサポートしてあげましょう。

幼稚園入園前でも、まだ自分でトイレに行けないお子さんは?

幼稚園の入園前に「まだ自分でトイレに行けない」そんなお子さんもいるでしょう。特に3年保育に入る、早生まれのお子さんはまだ3歳になったばかりです。

園からは「なるべく入園前にトイレに行けるように」と言われるかもしれませんが、どうしても無理な場合は、幼稚園と協力しながらトイレトレーニングを進めることも可能です。

幼稚園でまわりのお友だちがトイレに行くのを目にすると、「自分もできるようになりたい」という気持ちがわいてきます。入園後は案外スムーズにトイレトレーニングが進む場合が多いです。

トイレトレーニングの進め方

では、実際にトイレトレーニングを進めていく方法を解説していきます。大まかな流れは 以下のチャートを参考にしてください。

ステップ1. 絵本・アプリ・動画を使って「トイレ」を知ってもらう

トイレトレーニングが難しいのは、「ご飯を食べること」や「着替えをすること」と違って、「排泄する」ということを、お子さんが普段の生活で目にすることがないからです。お子さんが知らない、「トイレに行く」という行為に、興味をもってもらうということからトイレトレーニングは始まります。

おうちのかたがトイレに行くのを見せてもいいですし、ペットがいるおうちなら、ペットのおしっこやうんちを一緒に観察してみるのもいいでしょう。また、「うんち」や「おしっこ」という言葉の意味について知ってもらうには、絵本やDVD、アプリなどを使うと、お子さんが興味をもちやすいのでおすすめです。

【おすすめグッズ】
● トイレの絵本『あけてあけてえほん といれ』(作:新井洋行)、『ノンタン おしっこ シーシー』(作:キヨノサチコ)
● こどもちゃれんじ教材、アプリ「しまじろうひろば」のトイレトレーニング動画

ステップ2. トイレに行って、便座に座ってみる

お子さんがトイレに興味をもつようになったら、トイレに誘ってみましょう。トイレのイメージを良くするために、トイレ内は明るく清潔にしておくことが大切です。

お子さんがいやがらなければ、そのまま補助便座やおまるに座ってもらいましょう。ここでは、トイレに慣れてもらうのが目的なので、無理に座らせたりする必要はありません。お子さんの様子を見ながら進めてください。もし、トイレに入るのを嫌がるようなら、もう一度ステップ1に戻ってください。

【おすすめグッズ】
● お子さんの好きなキャラクターのおまるや補助便座

おまるか補助便座か迷ったら…
おまるか補助便座、迷うところですよね。それぞれに特徴があるので、お子さんの月齢や、ライフスタイルに合わせて選ぶといいでしょう。

【おまるの特徴】
身体が小さいお子さんでも足が届くので、姿勢が安定します。1歳代でトイレトレーニングをする場合は、おまるから始めるといいでしょう。また、トイレをいやがるお子さんは、最初おまるから慣れていくと、抵抗が少ないのでおすすめです。おまるは、使う度に洗う手間がかかります。

【補助便座の特徴】
補助便座は、「トイレに入る、便座に座る、紙で拭く、水を流す」という、トイレの一連の動作が覚えられるので、2歳から3歳くらいのお子さんに向いています。トイレが終わった後、そのまま水を流すことができるので、おうちのかたの手間が少なくて済みます。

ステップ3. 生活リズムに合わせて誘い、1日に何度かトイレに行けるようになる

お子さんがトイレに行くことに抵抗がないようなら、「食事の前後」「出かける前」「起床直後」「就寝前」など、タイミングをみて、おうちのかたがトイレに誘ってみましょう。トイレに行ったときにうまくおしっこやうんちが出た場合は、「おしっこ出たね」「うんちできたね」とお子さんと一緒に確認をしてみましょう。そのうち、自分で「おしっこ(うんち)が出た」と言えるようになってきます。

ステップ4. 自分から「トイレ」と言えるようになる

最初はおうちのかたが生活の区切りなどで数時間おきに、トイレに誘って座る習慣をつけてみましょう。もし、うまくおしっこやうんちが出たらいっぱいほめてあげてください。偶然でも、上手にトイレができるようになる経験を繰り返していくうちに、自分から「トイレに行く」と言えるようになってきます。

【おすすめグッズ】
● トイレがうまくできたときにシールを貼る、「トイレトレーニング応援カレンダー」
こちらからダウンロードすることができます

ステップ5. パンツ(トレーニングパンツ)を履いてみる

トイレでおしっこすることが、時々成功するようになってきたら、まずは昼間にパンツ(トレーニングパンツ)を履かせてみましょう。パンツを使うと、「自分がおしっこした」という感覚がわかり、パンツの中ですると、「濡れてしまって気持ち悪い」と感じるようになります。
そこから、「次はトイレに行っておしっこしたい」「おしっこしたくなったからトイレに行こう」という気持ちが芽生えるようになれば、トイレトレーニングはほぼ成功です。もちろん、何度も失敗を繰り返すことになりますが、おうちのかたは決して叱らず、大らかな気持ちで接してあげてください。

【おすすめグッズ】
● お子さんの好きなキャラクターのパンツ(トレーニングパンツ)

ステップ6. 外出時・夜も挑戦

トイレトレーニングの最終ステップとなる、外出時・夜の対応をご紹介します。

外出時は準備が大切
昼間パンツで過ごすことができるようになってきたら、今度は外出時のトイレに挑戦です。外出時は、失敗しても大丈夫な場所(公園、児童館など)を選び、子ども用のトイレがある場所を事前に調べておきましょう。また、脱ぎ着しやすい服装を選び、着替えは多めに用意しておくと安心です。

夜のおねしょがなくなるには身体の成長が必要
夜におしっこが出なくなるには、昼間のトイレトレーニングとは別に、おしっこを溜めるための身体の発達が必要です。具体的には、
1. 朝までのおしっこを溜められるくらい、膀胱が大きくなること
2. 夜、熟睡するときに分泌される「抗利尿ホルモン」が働くこと
が必要になります。抗利尿ホルモンとは、夜の間尿の量を減らし、朝までもつようにする働きのあるホルモンで、十分に分泌されるようになるのは10歳くらいだと言われています。
昼間トイレに行くことができても、夜おねしょをしてしまう場合は、膀胱の大きさが十分でない場合が多いです。その場合は、夜だけオムツを使用しましょう。朝一番でオムツが濡れていない日が続けば、パンツに移行しても大丈夫です。

トイレトレーニングの進め方は、トイレトレーニングを始めた年齢によっても少し違ってきます。年齢別のトイレトレーニングのコツは、以下の記事を参考にしてください。
1歳のトイレトレーニング方法~進め方とコツ~
2歳のトイレトレーニング方法~進め方とコツ~
3歳のトイレトレーニング方法~声かけや進め方~

トイレトレーニングのコツ

色々と準備をしても、実際はうまくいかないこともあるトイレトレーニング。スムーズに進めるためのコツを解説します。

トイレをいやがるときは、トイレを楽しい場所に

お子さんがトイレに行くのをいやがる場合は、お子さんの警戒心が強かったり、トイレのイメージが悪い可能性があります。そんなときは、トイレの環境を変えることで、うまくいく場合があります。
体験談「好きなキャラクターのシールを貼り、カバーやマットもそろえてトイレに誘ったり、絵本を使ってトイレに誘いました。」

→体験談へ
http://benesse.jp/contents/toilet_training/step2/post_1128.shtml

うまく進まないときは一旦止めてみるのも手

また、なかなか進まないときは、お子さんにとってトイレトレーニングが少し早すぎた可能性もあります。思い切って中止して、時期を変えて再チャレンジしたら、すぐに成功したということもよくあります。
体験談「早く取りたいのは私の都合と考えを変え2歳8ヵ月で再開したら、時期が来ていたのかたった3日で取れました。」

→体験談へ
http://benesse.jp/contents/toilet_training/step1/post_1157.shtml

ごほうびシールを活用

小さいお子さんは、ちょっとしたごほうびが大好きです。上手にトイレができたらシールを貼るためのカレンダーをトイレに用意するとやる気がアップします。
体験談「娘がにっこり笑ってトイレの便器に座っている絵を描き壁に貼ったり、シールを貼る工夫をしてみました。」

→体験談へ
http://benesse.jp/contents/toilet_training/step2/post_312.shtml

まわりと比較しないで、お子さんのペースに合わせる

どんどんオムツが外れていくまわりのお友だちを見ると、どうしてもおうちのかたに焦る気持ちが生まれてしまいます。一番大切なのは、お子さんのペースです。他の子と比較せず、お子さんができるときを待ってあげることが、お子さんにとって一番の力になります。
体験談「周囲の声に負けずに子どもなりのペースを見守って焦らずゆっくりとトレーニングを進めています。」

→体験談へ
http://benesse.jp/contents/toilet_training/step4/post_1165.shtml

絶対に叱らないこと

成功させる一番のコツは、絶対に叱らないことです。失敗を繰り返したり、ときには後退したりするトイレトレーニングですが、失敗するのは当たり前、お子さんの中にある「自分で頑張ろう」という気持ちを信じて、応援してあげましょう。

トイレトレーニングはお子さんの大きな成長の一歩

お子さんにとってトイレトレーニングは、「自分でできるようになる」ことで自己肯定感を高める、とても大切なステップです。自己肯定感は、将来自分の行動や感情をコントロールするための心の土台となり、大きな自信にもなります。
お子さんの成長を楽しみに、トイレトレーニングを乗り切ってくださいね。

【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:お子さまをお持ちの保護者のかた
■調査期間:2015年4月20日〜2015年5月4日
■調査手法:「Yahoo!クラウドソーシング」におけるWebアンケート
■有効回答数:2,676名

プロフィール

臨床心理士監修:須々木真紀子

「ママchan」臨床心理士。日本心理臨床学会所属、学校心理士および保育士資格。首都圏を中心に複数自治体の保育カウンセラー、スクールカウンセラーとして、幼少教育現場における子どもの発達と子育て支援に勤しむ。現在、株式会社インフォマートの「ママchan」臨床心理士として、幼稚園・保育園の巡回訪問を行う。三児の母。
・「ママchan」臨床心理士 http://ameblo.jp/kokorokodomo/

おすすめトピックス

子育て・教育Q&A