子どもにみられがちな不思議な病気、「不思議の国のアリス症候群」とは?

世界中で知られている「不思議の国のアリス」という物語。アリスがある薬を飲むと、自分が大きくなったり小さくなったりするというエピソードが含まれています。このエピソードのように、「周りのものがいつもより大きく見えたり、小さく見えたりする」といったことを経験する病気があります。それが「不思議の国のアリス症候群」。年齢ははっきりしませんが、園児から小学生の児童に多くみられるようです。この不思議な病気について説明します。


大きさが変わらないものに対し「大きく見える」「小さく見える」と言い始める

 目がチカチカする、物の形がゆがんで見える、目の前が暗くなる、そのほか頭痛などの前兆も伴う「不思議の国のアリス症候群」。先に触れたとおり、多くの子どもたちが口をそろえて言うのは、「ものが大きく見えたり、小さく見えたりする」ということです。そのほか、音が大きく聞こえたり、小さく聞こえたりすることもあります。当然ながら、何がどのように見えるか、聞こえるかは本人にしかわからないため、初めてそのことを聞いた保護者が「ほんとうなの?」「夢じゃないの?」と疑ってしまうのも無理のないことでしょう。

 

とはいえ、「言ったことを信じてもらえない」というのは、子どもにとってとても悲しいことです。子どもについ疑いの気持ちをもってしまうのは仕方がないとしても、この病気のことを思い出し、いつも見る時計やテレビがどんな風に見えるのか、いつからそのように見えるのかなども、子どもに確認してみるといいでしょう。そして、子ども自身も不安な気持ちをもっているということに十分配慮してあげて。
「また何か気になる見え方があったら教えてね、こういうこともあるからだいじょうぶだよ」と伝えてあげると子どもも安心します。

 

子どもからの発言としては、「○○の顔が大きく見える」「大きな虫がいて怖い」「天井や壁が近くて歩きにくい」「人の声がすごく大きく聞こえて(近くて)うるさい」など、大人にとっては「・・・?」という内容かもしれません。しかし、気になる発言はいつ言ったのか、どんな状態だったのか(怖がっている・不安がっている・興奮しているなど)を覚えておくと病院などにかかったときにも安心です。

 

 

深刻な病気の前兆であることもあるが、多くは一過性のもの

 不思議の国のアリス症候群は、精神的なことから発症する病気ではありません。まだはっきりとしたメカニズムは解明されていませんが、上気道炎発症後やEBウイルス感染症後に起こるケースが多いと考えられているようです。また、日常的に片頭痛がある場合、その前兆として不思議の国のアリス症候群の症状がみられることもあります。後頭葉てんかん、脳炎、統合失調症と関連があるとも言われていますが、ほとんどの場合は一過性のもので心配はありません。長引くようであれば小児科医など専門の先生に相談してみましょう。

 

その名前からして稀な病気のように思われますが、「あの不思議な経験は不思議の国のアリス症候群の一部だったかもしれない」と考えられるような経験がある大人も少なくないようです。不思議の国のアリスの作者であるルイス・キャロルも、自身の経験を元に物語を書いたのではないかという推測もあるとか。実はこの病気、それほど遠い存在ではないかもしれないのです。
「こんな病気があるんだ」と認識することで、子どもの発言に不思議なことがあっても、慌てず、落ち着いて対応できるのではないでしょうか。

 

 

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