感情任せに怒ってしまう…上手な叱り方を知って子どもの能力を伸ばそう!

子育てをしていると、つい感情任せに叱りたくなる場面があるものです。でも、ちょっと待ってください。怒鳴って従わせても、それは怒鳴られるのがイヤだったからであって、子どもが自分から納得して行動を正したわけではありません。それでは、どのように叱ればよいのでしょうか。


感情任せに怒鳴っても、子どもは同じことを繰り返すだけ

 7歳と4歳の男の子を持つお母さんのお話です。朝、上の子は小学校、下の子は保育園の時間が迫っているのに、ちっとも準備をしません。「早くしなさい」というお母さんの言葉を聞き流して、おもちゃの線路づくりに夢中です。自分の準備にも追われていたお母さんは次第にイライラ。そして、2人がケンカを始めたのが引き金となって、「いい加減にしなさい!」「もう勝手にして!」「おもちゃは捨てるから!」と、感情任せに怒鳴り続けました。2人はしゅんとなってようやく準備を始めて家を出ましたが……翌日もまた同じようなことの繰り返し。

 

このケースでは、翌日に同じことを繰り返すのは、お子さまは単に怒鳴られたから遊ぶのをやめただけということを物語っています。どうすればお子さまは遊ぶ前に準備しなくてはならないことを理解して行動するようになるのでしょうか。

 

 

【上手な叱り方 ステップ1】まずは気持ちを落ち着かせよう

 何度も同じことを言っているのに直らなかったり、忙しいときに駄々をこねられたりすると、イライラとしてしまうのは当然。それでも、感情に任せて叱ることが習慣になると子どもも慣れてしまい、「まだ怒鳴られないから許される範囲だ」「叱られるまで遊んでよう」などと考えるようになります。それに親をモデルとして、「イヤなことがあったら感情を爆発させても良い」と学習してしまうと、友だちとのトラブルを起こしやすくなったり、人間関係の構築に支障が生じたりしかねません。

 

感情任せに叱ることは、長い目で見るとマイナスのほうが多いのです。即座に感情をコントロールするのは容易なことではありませんが、そのことがわかっていれば、少なくとも「冷静な気持ちで叱らなければ」という心構えになるはずです。もちろん、感情的に叱ることが絶対にいけないわけではありません。子どもが非常に危険なことをした場合などは、親が感情をあらわに叱ることで、「本当にいけないことなんだ」と伝わりやすくなります。そのためにも、普段からささいなことでは感情的にならないようにしましょう。

 

 

【上手な叱り方 ステップ2】「理由」や「結果」を説明しよう

 早く準備をするように言っても遊ぶのをやめないのは、そのほうが楽しいからに他なりません。別に親を困らせたくて遊んでいるわけではないのです。しかし、楽しいからといって遊び続けたら、準備ができずに遅刻したり、先生に叱られたり、お母さんを困らせてしまったり、後から自分がイヤな思いをすることになります。

 

ところが、子どもは先を見通して考えたり行動したりする力がまだ十分に育っていませんから、親が手助けをする必要があります。その際は、「別に遊ぶことが悪いわけではないけど、早く準備しないと保育園や学校に間に合わなくなるよ」などと、子どもがわかりやすいように「理由」を説明しましょう。さらに、「遅れたら保育園の先生を困らせてしまうよ」「学校まで走っていかなければいけなくなるよ」「授業が始まってしまうよ」などと、現在の行動が引き起こす「結果」を伝えることで、先を見通して考えることをサポートします。

 

 

【上手な叱り方 ステップ3】根気強さが大切。時には「結果」を体験させよう

 とはいえ、理由や結果を説明しても、すぐに変わることは期待できないかもしれません。自分で理由や結果を考えて自身を納得させる力は徐々に育っていくからです。ときには、自分が困る「結果」を体験させることも有効です。

 

例えば、子どもが電車の中で騒ぐのをやめないときに、感情的に叱るのではなく、「周りの人がイヤな思いをするから、うるさくすると降りなければいけないよ」と冷静に説明し、それでも騒ぎ続けるのなら本当に降ります。そうすると、「電車の中で騒いだら、本当に降りなくてはいけないんだな」と理解しますし、親の言葉は「脅し」ではなく「本気」なのだと真剣に受け止めるようになるでしょう。

 

おもちゃの片付けができない場合も、「新しいおもちゃを買うともっと散らかるから、片付けられるまで買えないね」と伝え、おもちゃ屋さんなどで何かを欲しがっても、同じ説明をします。

 

こうした叱り方や諭し方は感情任せに怒鳴る方法に比べて「即効性」はありませんが、子どもが自立する力を育てていると考えて根気強く続けましょう。1年後、2年後に振り返ったときに、「ずいぶん自制や我慢ができるようになったな」と実感するに違いありません。

 

 

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