秋の月が美しい理由は? 天文のエキスパートが伝授する秋の夜空の楽しみ方

秋の月が美しい理由は? 天文のエキスパートが伝授する秋の夜空の楽しみ方今年の9月27日は中秋の名月(十五夜)。しかもその翌日、28日は今年最大のスーパームーン(月の地球への最接近)にあたる。子どもの星空観察への興味を深めるのにも最適なタイミングといえるだろう。そこでベネッセ教育情報サイトでは、国立天文台副台長の渡部潤一氏に、家族で始める星空の楽しみ方を教えていただいた。

 

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満月は西洋では不吉なものとして考えられていますが、日本には月を愛でる文化が昔からあります。十五夜は中国から伝わったとされ、江戸時代になると秋の収穫祭として庶民の間にも定着していきました。

 

秋の月が美しいのは、気温が低くなって、大気中の湿度が下がり、透明度が高くなるからです。ぜひ、お団子にすすきをお供えして、お月見を楽しんでみませんか? 月は大きく最も観察しやすい天体ともいえます。保護者のかたもお子さまも忙しい日々を過ごしていると思いますが、ぜひ家族で年中行事を楽しむ余裕を持ってほしいですね。家族間のコミュニケーションを深める貴重な場になるはずです。

 

日本には公開天文台が200以上、プラネタリウムは250以上もあり、「世界一天文施設が充実している国」でもあります。こうした施設を活用して、星空を楽しむのもよいでしょう。天文台では、大望遠鏡を使って迫力ある星の姿が楽しめますし、専門家の解説も聞くことができます。国立天文台でも月2回定例観望会を開催しています。「星空や宇宙のことをもっと知りたい」というお子さまにはおすすめです。

 

プラネタリウムにもさまざまな種類があり、解説員による生解説が楽しめる施設のほか、美しい映像や音楽と共にエンターテインメントとして星空を楽しめる施設もあります。お子さまの興味に応じてこうした施設を選ぶのもよいでしょう。

 

出典:親子で楽しむ星空観察!【後編】実践編 -ベネッセ教育情報サイト

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