海外は充実している!? 欧米諸国のワーキングマザー事情

 日本にも働くママはたくさんいます。でも、子どもを預けて働くのは大変。日本で働くママの現実はなかなかシビアです。一方、海外ではシッターやナニーを雇う文化もあり、日本よりワーキングマザーの支援が充実しているようです。日本とはどんなところが違うのでしょうか。


イギリスの場合

 イギリスは育児施設が充実しているといわれています。
ワーキングマザーの強い味方として、よく利用されているのは・・・

 

・家に同居してもらい子どもの面倒をみてもらう、ナニーを雇う

ベテランナニーだと年間700~800万円かかるといわれています。

 

・必要なときに家で子守をしてくれるベビーシッターを雇う

時給は、日本円で1,300円程度とややリーズナブルです。

 

・チャイルドマインダーに預ける

チャイルドマインダーは、子どもを預かり、心身の発達を助ける保育を行う人です。自宅で子どもを預ります。乳児から預けられ、1歳以上になるとチャイルドマインダーの家で食事も用意してもらえます。時給の相場は700~900円。夜は1,300円程度です。

 

・デイナーサリーに預ける

日本でいう保育園のこと。生後3ヵ月~義務教育を受けるまで預かってもらうことができます。8~18時まで預かってくれることが多いそうです。最高10時間まで。しかし、月約20万~27万円とちょっと高めです。

 

幼児期はこのように育児施設が充実していますが、ほんとうに大変になるのは、学校に上がってからの学校の休みなのだそうです。低学年の頃は、3時半で終わるハーフタイムだったり、2~3ヵ月ある長い夏休みもワーキングマザーにとっては悩みのタネだとか。その他、学校の送り迎えも必須。6歳未満は一人での留守番はNGというのもわかりますが、なかなか悩ましい部分といえそうですね。

 

 

アメリカの場合

 比較的に女性が外で働く家庭が多いといわれているアメリカ。
ワーキングマザー支援も充実しているのでしょうか。よく利用されるのは・・・

 

・ベビーシッターに見てもらう

州によって異なりますが、基本的に12歳以下の子どもを子どもだけで留守番させるのは禁止されています。そのため、ワーキングマザーに限らず、一般的にベビーシッターを雇うことが多いそうです。専門の仕事としている人はナニーと呼ばれることも。高校生のアルバイトも多いようなので値段は比較的リーズナブルです。

 

・ナーサリースクールに預ける

日本でいう保育所のような施設です。教会などが運営していることが多く、幼稚園に入るまでの3~4歳児が通います。生後6ヵ月~3歳までは、プレ・ナーサリースクールがあります。月謝は、日本の3~5倍。公立はなく私立しかありません。

 

小学校には、学童がありますが、保護者の送り迎えが必要。学校の時間も短めです。学校までの送り迎えは、両親だけでなく、シッターや家族の人に頼むこともあるようです。日本では子どもだけで通学、帰宅というのが昔から一般的ですが、送り迎えは毎日なので、大変そうです。気楽にシッターを雇えないと、とてもじゃないけど、ワーキングマザーはやっていられないかもしれませんね。

 

 

フランスの場合

 先進国の中でも出生率の高さはトップクラスといわれるフランス。アメリカと同じように出産後も女性が働くのが当たり前なのだそうです。それだけに、ベビーシッター制度は充実しています。どんな制度があるのでしょうか。

 

・一時託児所アルト・ギャルドリ

名前の通り一時的に子どもを預けられ、生後18ヵ月~6歳未満が対象。ワーキングマザーだけでなく、専業主婦なども買い物や病院など子どもを連れて行きにくい、または気分転換時などに利用されるようです。公立の場合は家庭の収入により異なりますが、1時間30~300円ととても安価。

 

・保育学校エコール・マテルネル

保育時間は8時30分~16時30分。義務ではないが、3歳以上の子どもは就学が保障されていてほとんどの子どもが入学します。

 

・保育園クレッシュ・コレクティブ

日本の認可保育園のような存在です。ほとんどが公立で、市町村が運営しています。主に生後3ヵ月~3歳までが対象。

 

・認定保育ママ アシスタント・マテルネル

フランスも待機児童が多く、妊娠がわかった時点で保育園などには申し込みます。でも入れないケースもあり、そんな場合は、保育ママによる保育となります。現在のフランスの保育需要の7割近くがこちらの制度を利用されているそうです。費用は保育園などよりは少し高めですが、3歳未満は月約48,000円、3~6歳は月約24,000円です。この制度を利用すると給付もあるようです。

 

・幼稚園

3~6歳が対象です。2歳から入れるクラスがある場合も。保育学校の役割を担っているそうです。

 

・親保育園クレッシュ・パランタアル

自設の保育室といったスタイルで、フランス独特のもの。同じ地域内で乳幼児をもつ親が一定数集まると市町村から援助してもらえる制度です。保育士を雇って自宅で子どもを見てもらうことができます。

 

 

イギリス、アメリカ、フランスの保育事情、それぞれのお国柄が感じられます。中でもフランスの保育費の安さはワーキングマザーにとって大変魅力的。さすが出生率が高いだけあります。とはいえ、待機児童も多いらしいので、どの国もまだまだ考える余地はありそうですね。

 

*文中の月謝や時給は目安です。

 

 

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