この夏にトライ! オムツはずれ・スケジュール

 夏はオムツはずれのスタートに最適なシーズン。では、この7~9月の3ヵ月の間にオムツはずれに取り組む際は、どんなことを心がけておけばいいのでしょうか?


夏は環境が変わるイベントが多いので、スムーズに進まなくても焦らないで

 この夏が子どもにとって最適なタイミングであれば、3ヵ月もかからず、1ヵ月程度ではずれる場合もあるでしょう。でも、夏は旅行やお泊まりなどのイベントも盛りだくさんの季節。環境や条件によっては順調にいかない可能性もある…という認識はもっておきたいところです。

「夏の間にはずれるかもしれないけれど、はずれなくても大丈夫」と、大きな心で構えておくといいでしょう。

 

 

想定されるトラブル例

・スムーズに進まない

「誰でも順調にはいかないもの」と割り切って、少し休むのもいい方法です。オムツはずれを一旦休んでも、再開すればすぐに元のステップまで戻れるはずですから、無理せずのんびり進めましょう。数日~数週間中断したり、一度オムツに戻したりと、張り切りすぎずマイペースに進めてください。

 

・一度はできたのに後戻り

一進一退することは、決して後戻りではありません。子どもはできたりできなかったりを繰り返しながら、トイレの習慣を身につけていきます。焦らず待つのが一番。
ただし、しばらくうまくいっていたのに急に嫌がるようになったら、原因をしっかり考えてみましょう。

 

 

考えられる後戻りの原因

その1…環境が変化した

夏の旅行など大きな環境の変化は、後戻りの原因としては一番考えられることです。できたことは身についているはずなので、日常に戻ってから子どもの気持ちが落ち着くのを待ちましょう。

 

その2…頻繁に誘われて飽きたり、イヤになったりしてしまった

しばらく誘うのをやめたり、回数を減らしたりして、様子を見ましょう。

 

その3…トイレで痛い思いや怖い思いをした

トイレの環境を改善して、「明るくなったよ」「もう怖くないよ」など、不安を取り除く言葉をかけてあげましょう。

 

その4…失敗したことがプレッシャーになった

子ども自身も落ち込んでいるので、「頑張ったのに惜しかったね」など気持ちを代弁する言葉や、「次はもうちょっと早く行こうね」など次の見通しになるような明るく優しい言葉をかけて、安心させてあげましょう。

 

その5…病気などで体調がよくない

無理強いせず、体調が快復するまで待ちましょう。

 

 

「外出時や寝るときだけオムツ」もOK! 子どもと相談を

 まだときどき失敗する段階だと、「お出かけのときは後始末などが大変なのでオムツに戻してほしい」と思うこともあるでしょう。その場合は子どもに素直にお願いしてみて、イヤがらなければOKです。

 

でも、もしイヤがるようであれば無理強いはよくないので、失敗を想定して、替えの衣類やウエットティッシュ、タオル、ビニール袋などを多めに持っていくようにしましょう。そして、外出先ではまずトイレがどこにあるか探したり、そろそろかなと思ったらはやめにトイレに誘ったりするなどの工夫も忘れずに。

 

同様に、夜寝るときのオムツもなるべく子どもの意思に沿うようにしてあげたいもの。ただ、オムツがはずれてもおねしょはしてしまう…という子どもはかなり多いので、やはりもしものときのために、パンツやタオルなどの準備は忘れないでくださいね。

 

 

プロフィール



東京成徳大学子ども学部教授。児童学修士。東京都品川区旗の台保育園長ほか、二葉すこやか園保育室長として幼保一体型施設の開設に尽力。長年保育の現場に携わってきた。

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