重要単元が並ぶ5年生は「週1チェック」でやる気回復!

「最近うちの子、やる気が落ちてきて…」「反抗期なのか、言うことをきかない」といったおうちのかたの声をよくお聞きします。そんなときにおすすめなのが「週1チェック」。お子さまとのコミュニケーションをスムーズにして、学習意欲を回復させる関わり方をご紹介します。

この記事のポイント

やる気が下がるのはなぜ?

5年生になって子供のやる気が下がりやすいのには、上記のような理由があります。
そんなときは、ほどよい距離感でお子さまの勉強をサポートできる、「週1チェック」が効果的。「チェック」というと、ちゃんと勉強ができているか監督することと思われがちですが、そうではなく、学習への意欲が高まるような言葉かけをしましょう、という提案です。
5年生の今は、学習内容が難しくても、「定期的に勉強に取り組むクセをつける」ことが大事。「週1チェック」でこのクセをつけておくと、6年生や中学校での、授業に向かう姿勢や定期テスト対策の土台になります。

「週1チェック」3つのやる気アップのポイント

その1 できたところ、良いところをほめて認める

まずは、お子さまが勉強に「取り組んだこと」に注目し、お子さまの努力にねぎらいの言葉をかけましょう。自分の取り組みを認めてもらえたことで、「次はもっとがんばろう」と前向きな気持ちになれます。

勉強がわからないと、自信がなくなるもの。特に思春期は、自分のダメな部分ばかりが気になる時期でもあります。ちょっとしたことでもかまわないので、お子さまの良いところを見つけて認め、言葉にして伝えてください。

▼西村先生のエピソード▼

第三者の励ましがやる気につながったAくん
勉強にやる気が出ないようだと、Aくんの親御さんから相談を受けました。そこで、勉強したページを毎日写真に撮ってもらい、メールで私まで送ってもらうことに。メールが来たら、すぐにAくんに電話をし、良いところをほめます。すると1週間後、自分から勉強に取り組むようになったと連絡がありました。この時期は、親戚やおうちのかたのご友人など、第三者の励ましを活用するのも、子供をやる気にするコツかもしれません。

その2 学習ペースの崩れをサポートする

勉強が計画どおりに進まないと、それだけでやる気はダウン。たまってしまってやる気が起きないようであれば、取り組むページやレッスンを選ぶことを提案して、量の負担を減らしましょう。お子さまが「ちょっとがんばればできる」と思える量に調節することが、やる気を高めて学習ペースが戻るきっかけになります。

「自分で計画を立て直して」と全て任せると、お子さまの負担は増すだけ。おうちのかたがお子さまの助手としてサポートしてあげてください。お子さまが最後までやりきれる計画になるよう、やるべきページ数を数えたり、見やすい計画表を作ったり。無理な計画を立てないよう必要に応じてアドバイスすることも大切です。

その3 つまずき部分をサポートする

まちがいを叱ったり注意したりすると、勉強した内容を見せるのを嫌がるようになるもの。×が多くても責めず、前向きに、明るく励まして、その問題に再挑戦しようとする気持ちを応援しましょう。失敗してもやる気を失わない姿勢につながります。

丸がついていても、計算式を書かずに答えていたり、字が雑だったり。「もしかして理解があいまいかな?」と感じたら、お子さまに解き方をたずねてみましょう。「本当にわかっているの?」といった言葉は、やる気をそぐのでNG。「教えて」と声をかけ、お子さま自身が自分の理解度に気づけるようにすることが大切です。

▼西村先生のエピソード▼

クスッと笑える工夫で苦手問題に取り組めたBさん
算数が苦手なBさん。そこで、問題の場面をかわいい絵にしたり、Bさんを問題に登場させたりと工夫しました。それを見て、ニッコリと笑ったBさん。問題内容は変わりませんが、問題に親しみがわいたようで、最後まで解ききることができました。その他にも、学習内容を歌にしたり、問題文に合わせて体を動かしたり。勉強を楽しく感じさせる工夫は、5年生にも効果的なようです。

まとめ & 実践 TIPS

大切なのは、「うちの子なら大丈夫」とお子さまを信じる気持ちをもって接すること。週1回、勉強を通した関わりを楽しみながら、明るく前向きな応援で、お子さまのやる気をサポートしていきましょう。

プロフィール

イラスト:かたおか朋子