もし我が子が留学する日が来たとしたら、と考えたことはありますか? お子さまが海外に行ってしまったら、親としてできることは何もないから寂しいし、心配でいてもたってもいられない...と思っていらっしゃる方も多いかもしれません。そんな不安のせいで、仮にお子さまが海外大に行きたいと言い出しても、すぐには首を縦に振れないご家庭もあるでしょう。
今回は、実際に海外大に留学中の学生たちに、留学する際に"親にしてもらってありがたかったこと"を語ってもらいました。彼らのリアルな話からは、留学生が陥りがちな状況や直面する課題が垣間見えます。そして同時に、「留学生の親」になった場合の、役割やサポートの仕方も見えてきました。
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母が私の短所も肯定してくれたことで、プラスに変える力をもらいました
Saki N. 先輩 / アメリカ デポー大学(DePauw University)1年生
進学に向けて、特にエッセイに着手する前に"自分自身を見つめ直す"ことをとことんやります。その作業や工程は、高校3年生のエッセイを書き始めるあたりからとっても重要になってきます。
でも、私の場合、ちょうどそのエッセイを書き始める大事な時期にTOEFL・SATなどの海外進学に申請する英語外部検定試験に追われ、そのプレッシャーで「私なんか...」とネガティブ思考によく陥っていました。そんな中、自分の思いを素直にぶつけることのできる母が夜中まで話し相手になってくれました。そして、母は私と話をする中で、自分の中では否定的に考えてしまう自分の特徴や傾向も含めて私のことを「肯定」してくれたのです。
母との対話の中で、「短所」さえもアプリケーションに利用するぐらい「プラス」と捉えていく...という前向きな姿勢を自分に取り入れることができるようになりました。この母との会話とマインドチェンジは、海外進学をすると決めてから実際に進学先が決まるまで、私の心の健康を保つことができたひとつの大きな要因だと思います。
さらに、エッセイは親に何度か見てもらったのですが、躊躇なく意見し、"ズバッ!"と切ってくれることも助かりました。
「食」へのこだわりが強い私にも、徹底的につきあってくれました!
私は食べることが好きで、人よりも「食」へのこだわりが強く、面倒くさい性格なのですが...(笑)。母は、「今日は何が食べたい?」と毎日のように聞いてくれました。また、"この日は用事があるから早めに食べないといけない!"という日でも、母が、必ず一緒にご飯を食べてくれ、私一人で寂しい思いをしないように時間を作ってくれていました。
受験期に思い通りに行かないことがたくさんある中、生活はスムーズに、ストレスなく過ごせるように(ものすごく)気を使ってくれていた...と、今になって思い感謝しています。
海外大の場合、出願の際はほぼ必ず英文の「エッセイ」が必要になります。自分がどういう人間か、なぜその大学で学びたいのかなどを書く作文のようなものなのですが、合否を分けるともいわれる非常に重要な書類です。留学生たちはかなりの時間と労力をかけ、自己分析を行い、文章の推敲を繰り返します。お子さまを一番近くで見てきた「親の目」からのアドバイスはとても貴重。お子さまに寄り添い、さりげなく励ますだけでも良いでしょう。
また、毎日の食事作りなど、普段の生活をストレスなく送れるということも大切なこと。その時は口に出して伝えてくれなくても、子どもたちはみな、感謝しているようです。
説明会参加やエッセイの相談など、海外進学の準備に懸命になってくれました
Emika K. 先輩 / オーストラリア メルボルン大学(The University of Melbourne) ファウンデーションコース 1年生
海外進学の準備は、親のサポートなしには成り立ちませんでした。
例えば、海外進学に関する説明会。東京開催に行く予定だったのですが、開催日に学校行事がかぶりいけなくなってしまったことがありました。その時には、わざわざ時間と旅費をかけて、大阪の説明会に一緒に行ってくれました。
課外活動のきっかけを作ってくれたのも親でした。新聞の広告などで高校生向けの大会を見かけると、「これやってみれば?」と声をかけてくれました。
また、アプリケーション用のエッセイに詰まった時、散歩に付き合ってもらいました。エッセイがうまく書けないポイントを歩きながら話す...というだけで、具合的に書き方を教えてもらう、アドバイスをもらうということではなかったのですが、ずっと話につきあってくれました。それが私にはかなり頭が整理できた、とても良い時間となり、自分で書き上げることができました。親が"話を聞く"ということにあえて徹ししてくれたことで、自分の力を引き出してくれたと思っています。
英語の勉強や、出願のためのエッセイの執筆など、留学に向けてお子さまはやることがいっぱい。壁にぶつかることもたくさんあります。親として、手伝えることはできる限りやってあげるよ、という姿勢を見せると、子どものやる気を後押しできます。
もし悩んでいること、困っていることがあれば、とことん話に付き合ってあげるというのも、大切なサポート。「話を聞いてくれる」というだけで、混乱している子どもは安心し、再度、自分で考えられるようになるようです。
入学前も後も書類がいっぱい!
親に書類管理をサポートしてもらいました
Isshin Y. 先輩 / アメリカ スワースモア大学(Swarthmore College)1年生
海外進学に限ったことではありませんが、高校生活は目の前の日々の学業をこなしながら、近い将来に向けて出願準備を進めていくという忙しい時間を過ごすことになります。なので、学業と出願に集中できるようにと生活面で多大なサポートをしてもらえたのは本当にありがたかったです。
受験の時も、進学が決まってからも、 金銭面や書類管理など、高校生にとっては慣れない手続きをこなすことがたくさんあります。それに関しては、親にサポートしてもらうことで効率よく進めることができました。
進学前は出願準備のことばかりに気が取られがちで、入学するのに必死ですが、合格をもらってほっとしたのもつかの間、実は入学決定後もたくさんの書類を学校に提出することになります。その中には家族関係の書類が含まれることもあるので、どうしても親に頼らざるを得ません。
そういった事務処理を気軽に手伝ってくれるような親子関係であるのが望ましいですし、書類の管理を親にお願いできるよう事前に話し合いをしておくのが良いと思います。
とにかく、細かいことでも親とシェアすることが大切だと思います。私の場合は、親と定期的に締め切りや提出書類を確認することで見落としに気づいたこともあるので、おすすめです。
出願の際に書類の準備が大変、というのはよく言われることですが、実は合格後も提出しなければいけない書類がかなりあり、保護者にしか準備できない書類も多々あります。お子さまが夢に向かって努力しているその隣で、出願前も、合格後も、期日を守ってしっかり手続きができるよう、おうちのかたも心構えをされているようです。親子で意思疎通と情報共有を図りながら二人三脚で取り組むことで、お子さまも留学への意欲が高まるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
留学生たちが、親のどんなサポートに感謝しているかが、おわかりいただけたのではないかと思います。タイプはいろいろですが、それぞれの親子が素敵な関係を築いていることも強く感じられたのではないでしょうか?
海外留学は子どもにとっても、親にとっても、大きな決断。通常の大学進学とはまた少し違ったハードルや緊張感もあるものです。新しい環境に飛び込んで、チャレンジしていく「当事者」はお子さまですが、やはり親の関わりは不可欠です。親子一体となってこそ、留学は成功するといっても過言ではないでしょう。
留学準備の間はもちろんですが、合格後も親がサポートできることは実はたくさんあります。ほどよい距離感でうまくサポートしていくことで、お子さまとの関係は真の意味で深まっていきます。留学という経験を通して、きっと新しい親子関係が生まれていくはずです。
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取材・文:海外進学・留学ラボ編集部