教えて進路プロ! 受験生保護者がチェックすべき模試結果

受験生保護者の時期ごとの疑問にタイムリーにお答えするのがこの「教えて!進路プロ」シリーズ。

模試編・第1回目のテーマは「夏休み前の模試結果のチェックポイント」

この時期戻ってきた模試の成績表、保護者はどこをチェックすればいいのでしょう?

リアル受験生保護者が、進研ゼミ高校講座「進路指導センター」の「進路のプロ」にズバリ聞きました!

※ここで紹介している「進研模試対応 大学合格逆算ナビ」は高3向けの内容です。「大学合格逆算ナビ」のサービス内容についてはこちらをご覧ください。

この記事の登場人物を紹介します。

高3・夏前の模試のチェックポイントはどこ?

編集S:昨日6月の「共通テスト模試」の成績表が返ってきました! 成績が悪くて「なんで!?」と思っていたら、「まだ本気じゃないから大丈夫~」みたいなこと息子に言われちゃって!

編集M:去年、うちの子もこの時期、まだ本気っぽくは見えませんでしたよ。むしろ高2の模試より偏差値が下がったので内心あせっちゃって。でも高3になると既卒生も同じ模試を受けるし、より大学進学希望者に絞られた母集団になるから、現役生は高2の時より偏差値が下がるのはこの時期普通のことなんですって。

進路情報のプロ 西野(以下西野):そうなんです。夏前の高3生はまだ受験勉強も穴だらけ。学校で習っていない範囲もありますからね。模試の出題範囲や形式によって成績に波があるのは当たり前なんです。高3、夏前の今の偏差値が高2より下がっても焦る必要はありませんよ。これから受験直前まで成績は伸ばしていけますからね。

編集S:じゃあ成績についてはあまり心配しないで見守っていこうかな。

  • ・高3の1学期は高2より偏差値が下がって当たり前

編集S:ところで今回の模試の成績表で一番気になったのは、志望大候補の選び方がおかしいこと。同じようなレベルの有名難関大ばかり書いていて、判定が志望大選びの参考にならない! もっといろんなレベルの大学をバランスよく書いておくんだよって教えておけばよかった…!

編集M:そうそう、うちの子も去年、高3・1学期の模試まではそんな感じで判定がEばっかり。 8個の志望大候補欄に同じ大学のいろんな学部を書いていたり夢をみているような超難関大学も書いてあったり…(笑)。

西野:1学期の高3模試、あるあるですね。憧れ大学ばかりずらっと書いてしまい、判定がEしかない人もけっこう多いんですよ。まだみんな志望大候補をあまり本気で考えていないんですよね。

編集S:模試とか志望大とか、まだ本気出していないのはうちの子だけじゃなかったんだ!…でもこのまま本気を出してくれるのを待つしかないのかしら?

西野:多くの高校では、夏休み前の三者面談で「第1志望大はどうするのか」という話をすると思います。まだ親子で志望大の話をしていないなら、1学期の模試をきっかけに志望大をどうするか、併願大をどのあたりにするのかを話して、お子さんと目線合わせしておくのが大事ですよ。

  • 1学期の模試をきっかけに親子で志望大と併願大候補を話し合っておく。

編集S:えっ、もっと本人が本気出してから話すんじゃ遅いでしょうか?

西野:ええ、実はここで話さないで受験直前に志望大や併願大の考え方の違いで親子がもめるのも、受験あるあるなんです。そうなるとお子さんのモチベーションダウンになりかねないので、夏休み前のタイミングで一度話しておきたいですね。

編集M:去年の経験談を言うと、家から通える大学にするのか家を出るのか、浪人してもいいのか、私立大か国立大か、などの経済面にかかわる条件も早めに目線合わせしておいたほうが子どもも志望大選びがしやすいと思いましたよ~。

  • 模試をきっかけに夏休み前までに親子で志望大について目線合わせをすることが大切。

編集S:なるほどね。…とはいえ親子で志望大について話すといっても、親の私も大学や学部のことをそこまでよく知らないし、大丈夫かな…。子どももまだ調べていなさそうだし。

編集M:ですよね。私も去年の今頃はどんな大学・学部が、うちの子の興味や学力レベルに合っているのかわからないし、具体的に「〇〇大の〇〇学部も面白そうだね」なんていう会話、お互いにまったくできなかったです。

西野:それでしたら「大学合格逆算ナビ」のお子さま専用「合格戦略書」を親子の志望大候補選びの会話に役立ててみてほしいですね。

編集S:あ、7月に進研ゼミ会員向けにスタートする「進研模試対応 大学合格逆算ナビ」ですね。
※「大学合格逆算ナビ」について、詳しくはコチラ

編集M:へえ、「進研模試対応 大学合格逆算ナビ」って勉強の戦略的なアドバイスだけじゃなくて、志望大候補の提案もあるんですね!?

西野:ええ、そもそも大学入試の志望大候補は「挑戦校」「実力相応校」「安全校」の3つに分けてレベル別にバランスをとって考えるんだよ、という志望大候補の考え方からアドバイスしています。そしてお子さまの興味分野と学力から、オススメの志望大・学部・入試方式の候補をバランスよく提案していますよ。

/zemi/zemihogo/kou/_assets/img/KJ_20230629_03_07.jpg

※高3生向けの「合格戦略書」の内容です。

編集S:へえ、うちの子専用の「合格戦略書」があれば、自分たちだけだと気づけなかった大学・学部を知るきっかけになるし、子どもの合格可能性も広がりそう。

編集M:こういうサービスがあると、親子で志望大候補を具体的に話すきっかけになりそう。経験者目線で言わせてもらうと、合格に有利な入試方式※まで提案してもらえるのはありがたいですね。自分じゃこういう受験テクニック的なことはよほど研究しないとわからないし。

※入試方式とは?
特に私立大は「少数科目型入試」「特定科目重視型入試」「共通テスト利用入試」など、受験者の強みをいかして受験できる入試方式を多く用意している。大学の独自問題で受験したり、共通テストのうちの3教科で受験したり、4教科、6教科で受験したりなど。特に国公立大を第1志望にする場合、併願の私立大入試は、共通テスト利用型の中から入試方式を選ぶと受験勉強の負担を大幅に減らせる。

編集S:へえ~、そういうものなんですね。確かにうちの子も第1志望は国公立大だし、併願の私立大も得意科目が生かせる入試方式を知っていれば、今後の受験勉強の計画にも役立ちそう。

親子で志望大を話すときのコツ

編集S:ところで子どもと志望大について和やかに話すコツとかありますか?成績がよければ和やかに話せると思うんですけど……ほほほ。

編集M:そうそう、入試に関する親子の会話って意外と難しいですよね。実は去年、うちの子が高校の先生に、

編集M:って言ってたらしくて(笑)。いや~、親の方が前のめり気味だったかな~と今は反省してます。

西野高3のこの時期だと、のんびりして見えていてもさすがに本人がノープランということはないと思うんですよね。そのプランが明確な道筋になっていないとしても。保護者は、子どもにアドバイスするというより、本人がどう考えているのかを引き出しながら、頭の中を整理してあげるスタンスが会話では必要なのかなと思います。

  • ・のんびりして見えても、子どもには自分の考えやプランがある!と心得る。

編集S:う~ん子どもの考えを引き出して整理してあげるスタンスかあ。そのためにも私も今どきの大学・学部について、もう少し視野を広げておいたほうがよさそうかな。ちなみに「大学合格逆算ナビ」の合格戦略書は、親も自分のスマホから読めるんですか?

西野:ええ、保護者の方も「まなびの手帳」アプリから確認できます。お子さまが模試の結果を送っていないと見ることはできないので、まずは進研模試の個人成績表を「高校生サクセスナビ」から登録・送信するように、お子さまに声をかけてください。

編集S:じゃあうちの子が成績表をどこかにしまい込む前に声をかけておこう!

※進研模試に対応。2024年度の高3生向けは、「大学入学共通テスト模試・6月」「総合学力記述模試・7月」「第1回ベネッセ・駿台大学入学共通テスト模試(9月実施)」「第2回ベネッセ・駿台記述模試(10月実施)」に対応。模試回ごとの受付期間は「大学受験講座ガイド」をご確認ください。
※受講科目にかかわらず「高校生サクセスナビ」で利用可能。
※模試結果は「高校生サクセスナビ」からお子さまがご提出ください。 「合格戦略書」は提出いただいた方への模試回ごとの配信開始日以降、約7日(日・祝・年末年始を除く)で「まなびの手帳」で閲覧できます。
※「キミ専用模試復習プログラム」は提出後すぐに利用可。 「合格戦略書」は提出いただいた方へ、模試回ごとの配信開始日以降にPDF配信。配信開始日以降は、受付後約7日(日・祝・年末年始を除く)でお届け。
※サービス画面・資料の内容やデザインは変更の可能性があります。

【進研模試の受験予定がない方へ】

「合格戦略アドバイス」(高校生サクセスナビの「疑問解消」からアクセス)で、「大学合格逆算ナビ」の対応模試以外も含めて、模試結果を踏まえた進路・学習法相談ができます。

まとめ & 実践 TIPS

高3の夏は学校から戻ってきた模試の成績表をきっかけに、親子で志望大や併願大候補について話し合い、目線合わせをしておくとよいですよ。とはいえお子さまも保護者も知っている大学が限られているかもしれません。「大学合格逆算ナビ」のお子さま専用「合格戦略書」が志望大・学部の視野を広げるのに役立ちますよ。会員の方は追加受講費無料ですのでお子さまに模試の「個人成績表」を送るようにぜひお勧めしてください。

プロフィール

西野貴昭

ベネッセコーポレーション
進研ゼミ高校講座進路指導センター
西野貴昭

20年以上にわたり高校生の進路選択・大学受験支援に従事、全国の高校生からの進路・学習法相談を多数受けてきた実績を持つ。現在は進研ゼミ進路教材開発、進路セミナー講師を務める。

プロフィール

長谷川ヨスコ

この記事を書いた人:編集・ライター 長谷川ヨスコ

進研ゼミ「高校講座」では進路や受験勉強にかかわる取材記事を多数執筆。保護者のリアルな本音を聞いては苦労の底に親の愛情を感じてほっこりしている。

記事一覧に戻る