今週の特集
春のお出かけには学びがいっぱい! 好奇心を刺激するテーマや学びを深めるためにできる準備、関わり方などを、体験型授業で子どもの興味を引き出す学習教室「探究学舎」のみなさんに聞きました。
興味や関心の対象は?
※1つだけご選択ください。
お子さまはどんなタイプ?
どんなふうに楽しみたい?
保護者のかたの希望は?
歩き回るのにぴったりの季節!
お城めぐりで
歴史のドラマを感じよう
- ・歴史を体感しながら学べる
- ・雄大な景色や景観に感動
- ・建造物や地形に興味がわく
「日本100名城」が選定されるほど数の多いお城。中を見学できたり、展示場や資料館が併設されたりしているお城もあり、行けば学びのきっかけがいっぱい。遠い昔の人々の生活をイメージしたり、雄大な景観に感動したり、建造物や地形に興味を持つこともあり、楽しみ方もいろいろです。
お城めぐりのアプリやスタンプラリーなどを活用すれば、ゲーム感覚のワクワク感も
日本に存在した3,000の城をゲーム感覚でめぐるスタンプラリーアプリ『ニッポン城めぐり』や日本の100名城の基礎情報がわかり写真もアップできるアプリ『100名城 旅行記』など。
身近な場所にもきっとある!
民俗資料館・博物館で
興味のタネを見つけよう
- ・自分が暮らす地域や国について学べる
- ・迫力ある展示や体験型の展示にワクワクする
- ・日常にない視点を知ることができる
常設の展示を気軽に見られる資料館から、全国から人が集まる大型の企画展を行う博物館まで規模は大小さまざま。展示内容も幅広いので、「どんなものに興味を持つかな?」を楽しみに出かけてみて。設置された地域に関する資料館なら、まず立ち寄ってから近隣を散策すると味わいが変わります。
小さなお子さまや学びの入り口には映像シアターや体験型の展示などがおすすめ。見どころを施設の人に尋ねてみても
お出かけの楽しみが急上昇!
地域を学べる
味めぐりをしよう
- ・おいしいものに興味津々
- ・食材や味の向こうにたくさんの発見がある
- ・幅広い学びにつながる
お出かけ先のご当地グルメを調べてもよし、食べたいものから行き先を決めてもよし。「食べたい!」「食べてみたい!」という気持ちが知的好奇心の原動力に。おいしいなと思ったら、なぜその食べ物が生まれたのか、どんな食材が使われているのかを調べたり考えたりしてみると、自然と地理や歴史の学びにつながります。
まずは情報より感覚を大切に。「どんな見た目?」「どんなにおい?」と五感で感じ、「おいしいね!」と味わって。小さな知識も積み重なったり結び付いたりして学びが広がります
春の野山は発見がいっぱい!
ネイチャーガイドと
散策しよう
- ・体感とセットで知識が深まる
- ・注目ポイントを見逃さない
- ・下調べなしで安全に散策できる
自然の中をガイドと共に散策しながら環境や生き物について学べます。子どもの年齢や体力に合わせて、いろいろなタイプの体験プログラムがあり、季節や地域によって学びの内容もさまざま。その土地の自然に精通したガイドが注目するポイントを教えてくれるので、散策時間が一層充実します。
気になったことはガイドさんに質問を。自分で気付いたり興味を持ったりすることほど学びは深まります
思いがけない出合いが学びに
好きな鉄道で
「各駅散歩」を楽しもう
- ・何げないスポットにも発見がある
- ・乗る、見る、感じる体験がてんこ盛り
- ・緩めの予定で臨機応変に楽しめる
一日切符などを利用して鉄道の旅へ。気になった駅で降りて、気まぐれに探索してみましょう。路線の周辺の景勝地や史跡、おいしいものなどを調べておくとスムーズ。ただし、計画を立てすぎず、その時の気分で乗り降りし、気に入った場所を見つけたらそこで1日過ごすくらいの気持ちのほうが楽しめます。
子ども専用カメラを持たせて駅舎や売店の品物など何でもパチリ。帰宅後にノートに並べて貼るだけで、鉄道冒険記ができちゃう!
- ※撮影には許可を得ましょう
五感で生き物を学び親しむ
ふれあい動物園で
動物と仲良くなろう
- ・生き物への親しみや思いやりが育つ
- ・五感で知るから生きた知識に
- ・住環境や動物の性格なども見える
ふれあい動物園には本や映像だけでは知ることのできない学びがいっぱい。「かわいい!」「面白い!」「不思議!」といった感動が、生き物への興味を深め、体温や手触り、におい、住環境や性格などが生きた知識として記憶に刻まれます。掲示版や注意書きの情報も気付きにつながるので注目を。
離れてじっと観察したり積極的に関わったり、子どもの好きな距離感で楽しんで
出会った生き物の名前検索・ゲーム感覚でコレクションできるアプリ『Biome(バイオーム)』やオリジナルの図鑑が作れる『LINNE LENS(リンネレンズ)』など
本に囲まれて知的好奇心むくむく
大きな図書館に
行ってみよう
- ・本の量に圧倒! 好奇心の刺激に
- ・探検気分も味わえる
- ・古い本、大きい本など種類も豊富
広い図書館に入ると「本って、こんなにたくさんあるんだ」と、その量だけでも知的好奇心を刺激されます。季節に合わせたイベントや企画展示を行っているところも多く、学びや楽しみが広がります。図書館をぐるっと歩いてみると探検気分に。書棚の下段には、大判のビジュアル図鑑のような見て楽しめる本も。
興味のあるテーマで本を検索、分類コードから書棚を突き止め、目的の本を探してみよう!
事前の知識や準備は不要!
美術館で「対話型の
鑑賞」を体験しよう
- ・とにかく自由にアートを体感!
- ・知識で鑑賞するより深く学べる
- ・親子の感じ方や視点の違いを発見できる
親子のお出かけなら、何も知らない状態で作品を鑑賞して印象や考えを語り合う「対話型鑑賞」がおすすめ。多様な感じ方や主体的思考、コミュニケーションなどの学びにつなげる方法ですが、難しく考えず「どう思う?」「私はね……」と会話を楽しめばOK。そのあと、作品情報を一緒に確認しましょう。
美術館が、自分の眼でみて感じたことや発見した事を、対話形式で交換する「対話型鑑賞」「対話型鑑賞」を企画していることも。参加してみると楽しみ方のヒントに
スポーツを通して好奇心を刺激!
体を動かすワークショップや
イベントに参加しよう
- ・心も体も元気になる!
- ・体の使い方がうまくなる
- ・体を動かすことがもっと好きになる
走り方教室やダンスなど、運動系のワークショップは気分が上がって、体力の向上にもつながります。新しいスポーツにふれたり、知識を広げたりするきっかけにも。インストラクターの指導で体の使い方も学べ、何より運動の楽しさを体感できるでしょう。親子参加型なら大人もストレス発散に!
苦手克服より子どもの希望を優先して、楽しめそうなもの、興味がわいたものがおすすめ
春の自然を満喫! 楽しみ広がる
花の写真やきれいな
花びらを作品にしよう
- ・よく観察して色や形の違いに気づく
- ・何種類見つけられるか挑戦!
- ・科学的な学びにつながる
近所でもお出かけ先でも、見かけた花や木などをカメラでパチリ。写真をプリントして色や形でグループ分けしながら画用紙に貼り付けてオリジナルの植物図鑑を作ったり、拾った花びらを押し花にして絵葉書に。どんな植物? どんな花の仲間? 葉のつき方は? など、自然科学の学びになります。
植物をカメラで撮影するだけで、種類を特定してくれる植物図鑑アプリを入れておくと便利!
カメラ機能で植物判定、アルバム保存もできる『PictureThis』※や『GreenSnap』など。
- ※(無料で利用する場合トライアル期間中の解約が必要)
子どものワクワク感と
学びを高めるヒント
準備はしすぎないほうがいい
計画の余白や自由度が学びを引き出し、深めるチャンスになるので、事前情報は最低限でOKです。あるとよいのは、アプリ(お城、植物などテーマに合わせて楽しめそうなものを探しておく)、現地の情報(イベント情報や地図など)。インスタントカメラもその場で写真にメモができて後々の学びにつながるのでおすすめ。
連想マップでお出かけをカスタマイズ
お出かけ前に、紙の真ん中に行く場所を書き「この地名を聞くと何を思い出す?」と尋ねてみて。子どもの興味や関心、どんなことを知っているのかがわかるので、「じゃあそれを見に行こうか」「それを食べよう!」など新しい目的として加えてみると、お出かけの楽しみがぐんと増します。
細かい計画まで練らなくても大丈夫!いろいろなキーワードで試してみて。子どもの持っている情報を共有しておくだけで、会話や寄り道のきっかけに。
子どものワクワク感と
学びを高めるヒント
親の気付きを子どもの学びに
せっかく出かけるのだからと、あれこれ調べたり計画したりするのは負担も大きく、親子共にプレッシャーになってしまうことも。それより、親が現地で気付いたことや目にした情報などを「これってどうしてだと思う?」という問いにして語りかけてみて。子どもに新しい観点や知識が増え、親子で体験を共有している喜びも感じられます。
感動や実感、想像も目に見えない学び
その場でどれくらい学んだか、知識や言葉だけで測ろうとしないようにしましょう。たとえば子どもが無言で立ち止まるような瞬間には、きっと、頭の中で思いをめぐらせたり、五感で目の前の光景を受け止めたりしているのです。こうした体験は心に深く刻まれて、学びの原動力や知識の根っこになっていきます。
最適な学びのペースは子どもにお任せ
子どもが「もう少しここにいたい」という時は、ぜひ満足するまで付き合ってあげてください。これは、子どもが能動的に何かを吸収しようとしているサイン。大きな学びのチャンスです。「早く行くよ」とせかしたりせず、「次の予定を諦めても、今のこの時間が大切」という気持ちで子どもに任せてみましょう。
人に頼るといいこといっぱい
お出かけをしたら、ぜひ最初に訪れた施設や地域の観光案内所・資料館で話を聞いてみてください。おすすめのスポット、ルート、見るべきポイントなどがわかって効率よく回れ、お出かけが充実します。また、人とのコミュニケーションや、人から学ぶ体験も、子どもの経験になるでしょう。
学びの整理や振り返りは家に帰ってから。その場ではめいっぱい感じて、楽しむことで学びが深く心に残るものになります
子どものワクワク感と
学びを高めるヒント
写真を並べて学びを整理する
お出かけで撮った写真を分類したり、時系列に並べたりするだけでも、学んだことの確認や整理ができ、定着します。「楽しかった場面」「もう一度行きたい場所」「想像と違った」「がっかりした」などテーマを決めてベスト1を選ぶのも面白いでしょう。写真で細かい記憶が蘇り、新たな発見や疑問がわいて興味や発展のきっかけになることもあります。
形に残す
絵を描いたりペーパークラフトを作るのが好きな子は、手を動かす事でさらに楽しめます。「ここでは、こんなことがあったんだよね」「これは、ここで気がついたんだよ」と体験や学びの再確認にもなり、記憶に残るでしょう。
会話を通して、子どもの興味・関心や楽しみのポイントを見つけましょう。そのポイントに合った情報を探したり、次のお出かけを計画したりすれば、学びの連鎖に!
与えよう、教えようと頑張るよりも、保護者のかたがお出かけを満喫する姿が子どもの興味につながり、好奇心を刺激します。最後に「ついてきてくれてありがとう」「一緒に行けて楽しかったね」と言い合えたら最高ですね。