今週の特集
ルールを作っても守らない、言葉遣いや遊び相手が気になる、トラブルが心配。そんな子どものオンラインゲームにまつわるイライラや気がかりを軽くする特集です!
オンラインの通信対戦ゲームが、無料ということで小学生の間でも流行しています。
友達との話題や交流の中心になっていれば、やりたい気持ちが強くなるのは仕方ない面も。一方で、自宅で遊べるので、家庭ごとに使用時間やルールが異なりコントロールが難しい面があります。
決めた時間が守れない
- 途中で抜けたら他の人
にも迷惑がかかるし……
ゲームにはストーリーやバトルごとの区切りがあり、時間が読めません。一緒にゲームをする相手がいると、なおさら自分のタイミングで終わることが難しくなります。
言葉遣いが荒くなる
- 普通にゲームしている
だけだよ
人気ゲームの多くは敵を倒す対戦型。「殺せ」「倒せ」などの言葉が必然的に出てきてしまいます。また、ゲームによって、ギリギリでクリアできなかったり運任せでほしいアイテムが手に入らなかったりして、悔しい思いをするようにできているので感情的になりやすいのです。
「みんなこうしてるから」
と言う
- みんなについて
いけなくなっちゃうよ
オンライン上にはいろいろな人がいて、極端に言えばルールがない人もいます。長時間遊ぶほど強くなり話も進みます。参加できない間に話についていけなくなることもあり、うらやましくなるのは当然とも言えます。
ゲーム上でしか知らない
相手を信用している
- 話せばいい人だって
わかるよ
オンライン上でのやりとりは、面と向かうよりも気持ちを打ち明けやすくなります。また、ゲームをしながらの会話では注意が散漫になり、うっかり自分の話をしてしまいやすいのです。そうして会話を重ねるほど共感が増し、親しみがわいてきます。
子どもの心理を
理解してルールを
設ける
ゲームやアプリにはそれぞれに対象年齢があり、対象年齢に満たない場合は、基本的には避けたほうがよいでしょう。ただ、NGにすると、隠れてやってしまい、トラブルにあっても隠されてしまうリスクも。子どもの気持ちをよく聞き、保護者のかた自身もゲームの内容をきちんと理解して許可するというときは「特別に許可するけどこのルールは守ってね」と、時間や課金についてしっかりルールを設定して。
どうしてもルールを守れない場合は理由を説明して相談するように伝えておくことも、「隠れてでもやりたい」という子どもの気持ちの抑止につながります。
子どもと同じ
ゲームをやってみる
少し遊んでみると、子どもが時間で切り上げにくい理由や課金したくなる気持ちがよくわかります。「これは、途中でやめにくいね」など、気持ちを理解してもらったうえで「でも、うちはこうだからね」とルールを説明されると子どもも納得しやすいでしょう。
また、ゲームの内容を共有できていると、「この間、友達とゲーム中にこんなことがあってね」と、子どもから様子を話してくれることも。
「見守り」
「ルール」「環境」で
守っていく
依存のリスクを避け、高額な課金、有料ダウンロードなどを行えないように、ペアレンタルコントロール(保護者による使用制限)を活用しましょう。アプリ、ソフト、デバイスごとに用意されているので、どんな設定できるか確認を。
課金を許可制にしたり、保護者が使用時間を延長できたりするので「今日は特別なミッションに挑戦するから時間を延長したい」など理由を聞き、その都度どうするか検討を。子どもが「話は聞いてもらえる」と思えれば隠れて使うリスクが減らせます。
使用する機種、閲覧するブラウザー、アプリごとに使える時間、時間帯、課金の禁止などいろいろな設定ができます。それぞれに設定方法を検索して、わかりやすい解説を探しましょう。そのうえで、クレジットカードやお金、パスワードの管理を厳重にして、子どもの誘惑の芽を減らしていきましょう。
スマホで設定しても、使うブラウザーによって設定が無効になってしまう場合もあります。使用機種、ブラウザー、アプリをそれぞれ確認、設定しておきましょう。初めはひと手間かかりますが、その後の安心感や運用しやすさが大きく変わるのでやる価値はあります!
小学生にオンラインは
早すぎるのでは?
今は学校でも1人1台デジタル端末を持ち、インターネットを積極的に活用するなど、教育現場でのデジタル導入が進んでいます。使わせないよりも、保護者の目の届くうちにアドバイスや環境設定で守りながら使い方を学ばせていくほうが現実的かもしれません。
約束が守れなかったら
禁止していい?
禁止することで親子の関係がこじれた、禁止しなかったからどんどんゆるくなってしまったなど、両方の失敗談があり、対応は難しいところです。
ただ、約束を繰り返し破ったり、大きな失敗をしたときは制限も必要でしょう。「使用禁止」「取り上げ」ではなく、使い方を見直せるように「一時預かり」で「サポート」するという姿勢で向き合うとよいと思います。
子どものチャットを
監視していい?
親子関係にもよりますが、子どもに無断でチャットを覗いたり、会話を立ち聞きしたりするのはおすすめできません。一方で、子どもと同じゲームをしたりSNSでやり取りしたりする中で「他の子はどんな感じ?」などと尋ねると、子どもから「これ見てよ」「こんなのもあるよ」とオープンにしてくれることもあります。共感や興味を示し、子どもが話したくなるような会話をしてみるのもよいでしょう。