3Rとは何か簡単に解説!
学校や家庭でできることは
環境保護のための取り組みとして、日本でも有名になった「3R(スリーアール)」。「3R」とは、「Reduce(リデュース)=ごみの発生を減らすこと」、「Reuse(リユース)=くり返し使うこと」、「Recycle(リサイクル)=資源として再生利用すること」の3つの「R」を指す略語です。
しかし、今でも世界では毎日大量のごみが出続けていて、環境に深刻な悪影響を与えています。「3R」でごみの量を減らして、地球の豊かな資源と自然を守ることは、2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)が目指す持続可能な社会の実現とも関わりがあります。
「3R」は持続可能な社会に貢献できる、最も身近な取り組みの一つでもあります。3Rの知識をおさらいし、さらに最近耳にすることが増えてきた「3R+Renewable」について知ることで持続可能な社会について考えてみましょう。
3R活動とは
ゴミ削減のための取り組みを「3R活動」といいます。この活動は、2015年に国連が採択したSDGs(持続可能な開発目標)の目指す「持続可能な社会」の実現にも深く関わっています。
地球温暖化、大気汚染、資源の枯渇など地球には様々な課題があふれているのが現状です。この課題を解決するために、様々な取り組みが現在なされています。SDGsとも関わりが深い「3R活動」について今回は解説します。
出典:SDGsとは?|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
3つの「R」とは
そもそも3R(スリーアール)とは、環境を守るためにごみを限りなく減らそうという考え方で、環境保護を目指す取り組みとして有名です。
20世紀は大量消費の時代でした。大量に生産し、大量に消費し、大量に捨てるというサイクルだったのです。こうした大量消費型の社会によって環境破壊が進んだことは、地球の気候変動とも無関係ではありません。
そのため、生産者も消費者も、ごみが出ること自体を減らしたり、資源の利用を節約したり、資源を再生利用したりすることに取り組んで、環境への負荷を減らす「循環型社会」へ転換することが求められるようになったのです。
この循環型社会を実現する重要なキーワードとなるのが、次の3つの「R」から始まる単語で表される「3R」です。
Reduce(リデュース)=ごみの発生を減らすこと
Reuse(リユース)=くり返し使うこと
Recycle(リサイクル)=資源として再生利用すること
この3つの「R」はそれぞれ独立した行動ではなく順番も重要です。まず、ごみになってしまうものを減らすこと。次に、まだ使えるものは使い続けること。そして、どうしてもごみになってしまうものは、資源として再生利用すること。このようなサイクルができるのが理想像です。
2000年には日本でも、「循環型社会形成推進基本法」という法律ができました。また、2016年5月のG7伊勢志摩サミットに先立って、富山県にG7の環境大臣が集まって行われた会合でも、資源の有効活用と3Rの推進を目的とする「富山物質循環フレームワーク」が採択されました。
3Rは限りある資源を守るための、世界共通の約束事でもあるのです。
3Rの「リデュース」
「リユース」
「リサイクル」そして
「リニューアブル」
って?
その違いを解説
「環境破壊をくい止めよう」と言われると難しい感じがしてしまいますが、3Rは家庭でもすぐに始められる取り組みです。私たちにはどんなことができるのか、「リデュース」「リユース」「リサイクル」に分けて、具体的な取り組みの例を見てみましょう。さらに、最近注目が高まっている「リニューアブル」についても解説します。
■Reduce(リデュース)
リデュースはもともと「減らす」という意味です。3Rでは、ごみの発生自体を減らすこと、資源の無駄遣いを減らすことを指します。消費者の立場では、ごみになるものを買わない・もらわないこと、長く使えるものを選ぶことなどに気をつけて、ごみになるものを減らす意識を持つことが大切です。
リデュースの身近な例には以下のようなことが挙げられます。
- 買い物をするときはマイバッグを持参して、レジ袋を必要以上に購入しない
- 水筒を用意して、ペットボトルの飲料を買わない
- 洗剤やシャンプーは詰め替え用があるものを選ぶ
- 修理できるものは、手入れや修理をして長く使う
- 過剰包装の商品を避ける
- 生産するときに資源を節約して作られた省資源の製品を選ぶ
ここ数年、利用する人が増えているシェアサイクルのように、使用頻度が低いものはシェアして使うこともリデュースの一つです。また、たくさん買いすぎて食べきれないということがないように、食品を買うときに適切な量を意識することもリデュースにつながります。2020年7月1日からプラスチック製レジ袋の有料化が全国で開始されることになりました。有料化することでそのレジ袋が本当に必要か考えるきっかけとなり、リデュースにつながることが期待されています。
■Reuse(リユース)
リユースとは「再利用」という意味です。使用済みのものでも、譲り合ったりして、もう一度使うことを言います。
リユースの身近な例には以下のようなことが挙げられます。
- リターナブル容器(飲料のビンのように、販売店で回収して洗浄し再利用する容器)のものを選ぶ
- 着なくなった服をフリーマーケットなどで人に譲る
- 読まなくなった本を古本屋に持っていく
- リサイクルショップを利用する
最近では、フリマアプリを利用する人が増えていますが、これもリユースの一つです。
■Recycle(リサイクル)
リサイクルは私たちの生活に身近な言葉になりました。ペットボトルなどのようにごみを回収し、資源として再利用することを言います。日本は資源の少ない国ですから、資源を再利用することは重要な課題でもあります。しかし、3Rではそもそもごみを出さないことが重要です。つまり、リサイクルするごみも少ないほどよい、ということを覚えておきましょう。
リサイクルの身近な例には以下のようなことが挙げられます。
- ビン、缶、ペットボトル、容器包装プラスチックなどをきちんと分別する
- 家電を捨てるときは、住んでいる地域の家電リサイクルの決まりをきちんと調べる
- リサイクルで生産された商品を選ぶ
たとえば、日本では多くの自治体が新聞や段ボール以外にも、お菓子やボックスティッシュの空き箱などの雑紙を資源ごみとして回収しています。可燃ごみとして燃やしてしまえばただのごみになってしまいますが、メモ用紙ほどの小さな紙でも、分別することで、また資源として戻ってきます。まずは、自分の住んでいる地域のごみの分別について調べてみるのもおすすめです。
■Renewable(リニューアブル)
ここ最近、この3Rに「Renewable」を加えた「3R+Renewable」という言葉が使われ始めています。「Renewable(リニューアブル)」とは、「再生可能な資源に替えること」です。
たとえば、今使われているレジ袋はほとんどがプラスチックで、一度使用したら役目を終えてごみになります。そこで、プラスチックに替えて、くり返し使える素材として考えられたのがバイオマスプラスチックです。くり返し栽培できる植物をもとに作られるバイオマスプラスチックは、微生物によって分解される性質もあるので、資源を循環させることができると考えられています。
環境への負荷が大きいプラスチックなどの素材を、バイオマスプラスチックのような循環型の素材に替えていこうというのが、リニューアブルの考え方です。
日本でも政府によって、2030年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入することが目標として定められ、可燃ごみの指定袋をバイオマスプラスチック製のものに替えようとするなど、さまざまな取り組みが進められています。
買い物をするときに、こうしたリニューアブルな素材を使ったレジ袋や容器のものを選ぶのも、環境保護のための身近な取り組みの一つになるでしょう。
家庭でも取り組める3R活動
ここでは、家庭でも簡単に取り組める「3R活動」について解説します。3R活動において大切なことは、自分たちの生活を「ゴミを出さないライフスタイル」にチェンジしていくことです。日々の行動を、3Rという観点で見直し、少しずつ実践することが必要です。
保護者と子どもが、日々取り組みやすい内容になっています。3R活動の具体例について知り、ぜひ家庭で一緒に実践してみましょう。
■家庭でも取り組めるReduce(リデュース)
こちらでは、家庭で取り組めるReduce(リデュース)活動について紹介します。
必要なものか、不要なものかを見極め、単に「買わない」「使わない」のではなく、入手先のアイデアなども含めてお伝えします。
簡易包装や詰め替え用の商品を使う
最近では、簡易包装や詰め替え用の商品を多く見かけるようになりました。ティッシュペーパーなど簡易包装タイプのものがある場合は、簡易包装の商品を購入するようにしましょう。
また、シャンプーやリンス・食器用洗剤・衣類用洗剤など詰め替え用がある場合は、できるだけ詰め替え用の商品を購入し、自宅にある容器に詰め替えて使用しましょう。
こうすることで、ゴミ減量化「Reduce(リデュース)」活動につながります。
ものは大事に長く使う
現代は安価なもので溢れ返っていますが、安物ほど壊れやすく「買い替え」が発生するため、結果的に高くついたり、ゴミが増えたりといったことにもつながります。また、トレンドや流行を追って洋服などを短い期間で大量に買ったり捨てたりすることも、ゴミを増やし、環境負荷を与える消費行動となります。
使用頻度や目的にもよりますが、できる限り「長持ちするもの」を選び、大切にする習慣をつけましょう。ものを大事に長く使うという習慣をつけることは、子どもにとってもよい教育となるため、家庭で実践してみましょう。
レンタルやシェアリングなどのサービスを上手に使う
何でも購入するのではなく、レンタルやシェアリングをうまく活用しましょう。必要なときにカーシェアリングのサービスを使う、スキー用品や趣味のものはレンタルする、などで無駄な出費も抑えられます。また、不要になった際に粗大ゴミなるといったことも防げます。
必要最低限のもので生活し、不要なゴミを増やさないように努力しましょう。
マイバックを利用する
買い物の際は、マイバッグを利用する習慣をつけましょう。
急に買い出しが必要になったりする場合もあるため、普段使う鞄にマイバッグを入れておき、必要なときにすぐに使えるよう準備しておくことが大切です。
最近では、ワンタッチでマイバッグがたためる製品も販売されています。このような製品を利用することは、マイバッグの継続使用につながるでしょう。
ゴミを減らすこと「Reduce(リデュース)」活動を、家庭で気軽に実践してみましょう。
フードロスに気をつける
普段の食糧品買い出しは、食べきれる量・使い切れる量におさえることが大切です。また外食などの際には、食べきれるかどうかを考えて注文しましょう。
「節分」「クリスマス」などの行事ごとを家庭で行う際は、気が大きくなっていろいろと食材を買いがちになるため気をつけてください。
フードロスに気をつけることで、3R活動につながります。
■家庭でも取り組めるReuse(リユース)
家庭でも取り組める「Reuse(リユース)」活動を紹介します。
どれも簡単なものなので、今すぐにでも実践できるものばかりです。家庭で取り組めるReuse(リユース)活動を知り、3R活動を実践しましょう。
リターナブル容器を利用する
「リターナブル容器」とは、一度消費した瓶や容器などを返却・回収し、洗浄して繰り返し使う容器のことをいいます。
代表的なものでいえば「一升瓶、ビール瓶、炭酸飲料の瓶」などがありますが、最近では弁当箱をリターナブル容器として使用するところも少なくありません。
リターナブル容器を使用している製品を購入することで、3R活動につながります。
フリーマーケットなどを利用する
衣類や日用品など、フリーマーケットを利用することでゴミ減量につながります。
特に子ども服などは1シーズンでサイズアウトしやすいため、フリーマーケットを大いに活用するのがおすすめです。
子ども服をフリーマーケットで購入し、不要になったらフリーマーケットに出品するといった行動は、3R活動のよいサイクルの例になります。
リメイクして使う
ワイシャツの裾が黄ばんだものをエプロンにしたり、骨組みの壊れた傘の布部分を取り外してエコバッグを作ったり、不要になった肌着類を食器洗いの際の油汚れふき取り布として使ったりする「リメイク」がおすすめです。
一度消費して不要になったら処分するのではなく、リメイクして使うことで二度、三度と活用できます。そのため、環境にもやさしいです。
■家庭でも取り組めるRecycle(リサイクル)
ここでは、家庭で簡単に取り組めるRecycle(リサイクル)活動について解説します。
家庭でのRecycle(リサイクル)活動にどのような方法があるかを知ることで、実践しやすくなります。
資源ごみを分別する
白トレーやペットボトル、雑紙など「資源ごみ」としてリサイクルできるものは分別する習慣をつけましょう。
地域の回収所や資源ごみ回収ステーション等を活用し、資源ごみを分別して出すことでRecycle(リサイクル)活動に貢献できるメリットがあります。
分別しやすいようカゴか紙袋を準備し、子どもにも分別の意識づけができるようにするとよいでしょう。
家電リサイクルは正しく行う
家電の「エアコン」「テレビ(ブラウン管式・液晶プラズマ式)」「冷蔵庫・冷凍庫」「洗濯機・衣類乾燥機」は、家電リサイクル法の対象となる廃棄物です。
そのため、処分の際にはリサイクル料金を支払うこととなっています。製品のメーカーやサイズにより料金が異なるため、あらかじめメーカーやサイズを控えているとよいです。
家電リサイクルは、法律に従って正しく行うようにしましょう。
出典:特定家庭用機器再商品化法第二章基本方針等第六条|e-GOV法令検索
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=410AC0000000097
リサイクル品を利用する
古紙100%を使ったメモ用紙などの文房具、トイレットペーパーなど、リサイクル品と表示されているものを進んで購入するようにしましょう。これは、Recycle(リサイクル)活動の一環になります。
普段からリサイクルマークの識別表示や、製品に表示されている内容を見ることは、子どもにとっても学びにつながります。身近なところから、Recycle(リサイクル)活動に貢献しましょう。
フードロス商品を利用する
イベント等の大量キャンセルで出た「フードロス商品」を利用することも、Recycle(リサイクル)活動につながります。
また、フードロス商品は通常商品より割安に設定されている傾向があり、消費者にとってもお得というメリットもあります。フードロス商品を積極的に活用しましょう。
環境保護にはRenewable(リニューアブル)という
方法もある
4つ目の「R」としての活動として「Renewable(リニューアブル)」といった方法があります。これは政府が策定した「プラスチック資源循環戦略」の重点戦略として発表された基本原則「3R+Renewable」の一環になります。
これは製品を購入・利用する際に「再生可能なものを使う」といった意味です。一度きりの消費で終わらず、再生可能な製品を選択することで、環境保護活動に貢献しましょう。
出典:プラスチック資源循環戦略(概要)|環境省
https://www.env.go.jp/press/files/jp/111746.pdf
子どもにわかりやすい
3R活動
パンフレット3選
3R活動について、子どもに分かりやすく伝えられるパンフレットを3つ紹介します。こちらのパンフレットは大人も楽しめる内容となっています。
子どもと一緒にパンフレットを読んで、3R活動の理解を深めましょう。
■環境省「こども環境白書」
「こども環境白書」は、小学校高学年以上の子どもたちが主な対象の、環境教育用の冊子になります。
「環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」の内容をもとに、現在起こっている環境問題を分かりやすく子どもたちに理解してもらうために作成されました。
現在までに発行された「こども環境白書」は、下記より電子データ形式にてダウンロード・閲覧可能です。ぜひ活用してください。
■環境省「3Rまなびあいブック」
子ども向けの「3Rまなびあいブック」は、3R推進マイスターが行う環境学習講座の教材・教育関係者の教材・子どもたちが家庭や学校などでの場所で学び合いながら生活の中で取り組める「3R活動」の支援、としての位置付けで作成された小冊子です。
「地球の未来のために、生活と環境、ごみを減らす3つのR、みんなのエコ度を調べよう、学校で取り組む3R活動、もったいない(MOTTAINAI)、もっと調べてみよう」の7つのテーマで構成されており、ゲーム感覚で遊びながら3R活動について学べる内容となっています。
3Rまなびあいブック
https://www.env.go.jp/content/900537887.pdf
■経済産業省「3R いま地球のためにできること」
経済産業省が作成した小冊子では、循環型社会を目指して個人ができることの紹介や、地球環境について考えるきっかけ作り、3R活動について分かりやすく解説されています。
実生活にからめて、具体的な3R活動の実践方法や、製品についている「識別マーク」についての解説も分かりやすく紹介されています。
また、企業の3R活動への取り組み例も紹介されており、様々な目線から「3R活動」について学べる小冊子です。
3R いま地球のためにできること
https://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/data/pamphlet/pdf/3r_sun200403.pdf
3Rが注目される背景|
SDGs
(持続可能な
開発目標)を達成する
ための取り組み
■3RとSDGsのつながり
3Rは環境保護のための取り組みとして広まりました。一方で、持続可能な社会を目指すために2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)は、地球の環境と資源を守りながら、経済を発展させるためにはどうすればよいのかということが大きなテーマとなっています。
世界では日々大量のごみが発生していて、その処理に多額の資金がかかったり、ごみを燃やすことによって大量に二酸化炭素が発生したりすることなどが問題視されています。また、適切に処理されていないごみが環境を汚染していることも大きな問題となっています。さらには、ごみ埋立処分場のひっ迫も指摘されています。環境省は2021年3月にごみの最終処分場の残余年数が21.4年であると発表。このままいくと、2041年にはごみを埋め立てる場所がなくなってしまうこととなります。
ごみを資源として再利用することや、そもそもごみとなってしまうものを減らそうとする3Rという取り組みは、SDGsでもテーマとなっている、地球の資源の枯渇、地球温暖化、海洋汚染などの問題を解決するためにも、大切な取り組みなのです。
ごみの問題は、SDGsの「目標12.つくる責任つかう責任」や「目標14.海の豊かさを守ろう」などでも、解決すべき課題として大きく取り上げられていて、世界の企業の間でも、ごみが出にくい製造方法、再利用しやすい原料を使った製品づくり、再生可能な素材の開発といった取り組みが広まっています。こうした新しい技術の開発は、地球の環境と資源を守りながら経済を発展させるために欠かせないものでもあります。
「生産と消費のサイクルを見直して、地球温暖化を防止しよう」と言われても、自分に何ができるのかすぐには思いつかないかもしれません。しかし、「可燃ごみと資源ごみをきちんと分別しよう」「長く使えるものを選ぼう」という3Rの考え方を意識することで、家庭でもすぐ行動に移せますね。環境を守りながら、経済を持続的に発展させるために、今、私たち一人ひとりが3Rを徹底することが求められています。
出典:一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和元年度)について/環境省
https://www.env.go.jp/press/109290.html
■コロナショックでもごみの増加が問題に
日本での食品廃棄物は令和3年度で年間523万トンを超え、前年度より1万トンの増加となりました。まだ食べられるのに捨てられている食品も多く、フードロスとして問題になっています。そのうち、家庭系の食品ごみは244万トン(前年比マイナス3万トン)にも上ります。
世界でもフードロスの問題は深刻で、SDGsでも解決すべき課題として取り上げられています。
このように食品ごみの多さが問題となっている中、さらに、新型コロナウィルス感染症の感染が拡大する以前より外出を控える人が増えた結果、家で食事を作る回数が多くなって生ごみが増えたり、買い占めによって食べきれずに捨てられる食品が増えたことが指摘されています。
フードロスをはじめとするごみの問題を解決するためには、家庭でも、さらに積極的にごみを減らす工夫をしていかなければいけません。コロナショックは、私たち一人ひとりがごみの問題と向き合うきっかけになったとも言えそうです。
ごみの問題はSDGsで取り上げられるような地球規模の問題ですが、家庭から取り組みを始めることができる問題でもあります。
たとえば、牛乳パックや食品トレー、ペットボトルなどを使った工作も、お子さんが地球の環境とごみの問題について考えるきっかけにすることができます。自分の家からはどんなごみが出ていて、どのように分別して、リサイクルできるごみはどれなのか調べてみるのもよいでしょう。また、家の中で使っているものや着ているものの中で、リデュース、リユース、リサイクル、リニューアブルにあたるものがあるかどうか調べるのも、お子さんの学びを深めることに役立つでしょう。
<参考>容器包装の識別マーク一覧
(※上記の識別マークとは、消費者がごみを出すときの分別を容易にし、市町村の分別収集を促進するためのマークです。識別マークに基づいて消費者がきちんと容器ごみを分別すれば、この識別マークがついた商品はリサイクル可能な資源として生まれ変わる可能性が高まります。回収方法やリサイクル対象商品の基準など、自治体によって大きくルールが変わりますので、詳しくは各自治体にお問い合わせください。)
3Rをきっかけに身近なごみから調べたり考えたりすることは、環境保護やSDGsが目指す持続可能な社会の実現に貢献する第一歩になるはずです。
3R活動を通して地球の未来を一緒に考えよう
3R活動を通じて、地球環境を保護者と子どもで考えるきっかけ作りにもなります。また、様々な視点からものごとを考える習慣もつく点もメリットです。
地球の資源は限られています。一人ひとりの意識を変えることで、地球にやさしい活動ができます。持続可能な社会実現に向けて、3R活動を家庭で取り組み、地球の未来を保護者と子どもで考えてみましょう。
[参照元]
※参照元サイトのURL変更や掲載期間終了により、ページが閲覧できない可能性があります。ご了承ください。
『SDGsとは?』(外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html『3Rとは』(リデュース・リユース・リサイクル推進協議会)
ttps://www.3r-suishinkyogikai.jp/intro/3rs/『データで見る消費者とリユース』(環境省)
https://www.env.go.jp/recycle/circul/reuse/confs/tokuhon_2.pdf『知ってほしい、リサイクルとごみのこと』(社会対話・協働推進オフィス)
https://taiwa.nies.go.jp/colum/recycling.html『10月は3R推進月間です。買い物にはマイバッグを使いましょう!』(江戸川区)
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e025/kurashi/gomi_recycle/gomigenryo/bag/3rsuishingekkan.html『リターナブル容器利用の取組み事例と今後の展望』(JFIA一般財団法人食品産業センター)
https://kankyo.shokusan.or.jp/wp-content/uploads/2017/08/H21-PR-rep3-10.pdf『1.リターナブル容器の利用普及に係る取組事例等の整理』
https://kankyo.shokusan.or.jp/wp-content/uploads/2017/07/H19-PR-rep2-2.pdf『家電4品目は正しい処分を!』(政府広報オンライン)
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201909/1.html『特定家庭用機器再商品化法第二章基本方針等第六条』(e-GOV法令検索)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=410AC0000000097『プラスチック資源循環戦略(概要)』(環境省)
https://www.env.go.jp/press/files/jp/111746.pdf『こども環境白書』(環境省)
http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/kodomo.html『3R いま地球のためにできること』(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/data/pamphlet/pdf/3r_sun200403.pdf『3Rについて』(3R促進協議会)
https://www.3r-suishinkyogikai.jp/intro/3rs/