二瓶 健次 先生

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水ぼうそう2歳1ヵ月
寄せられたご相談

水ぼうそうにかかり、白い塗り薬を処方されましたが、飲み薬もあると聞きました。塗り薬だけで、将来帯状疱疹(たいじょうほうしん)になりやすいなどということはありますか。

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最近水ぼうそうが完治しました。近くの病院で水ぼうそうを診るのは初めてという先生にかかり、白い塗り薬だけもらって帰りました。
あとで調べると飲み薬もあるとのこと。お友だちよりも湿疹も結構ひどかったし、将来帯状疱疹(たいじょうほうしん)になりやすいなどということはありますか?

先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生

将来帯状疱疹になる可能性はありますが、水ぼうそうに対しては通常は、せきや鼻水、かゆみなどに対する対症療法としての薬でよいでしょう。

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水ぼうそうは子どもが一度はかかる病気です。
水ぼうそうを起こすのはヘルペスウイルスの一種の水痘ウイルスによります。
熱と風邪のような症状があり、体や顔に発疹が見られ、その発疹は小さな水分を含んだ水疱をもつようになります。この水疱はかゆみが強く、子どもが不機嫌となり、悩みのひとつです。しかし、次第に水疱は乾燥し黒っぽくなって、かゆみも取れて治っていきます。

ヘルペスウイルスに有効な薬も開発されており、水ぼうそうにも有効とされていますが、通常の水ぼうそうの場合はあまり使うことはありませんが、最近は使う小児科が多くなっています。しかし、何かほかに病気があり、免疫機能が弱く感染に対して抵抗力がないような場合には水ぼうそうが重症になることを抑えるために、このような薬を使った方が良いでしょう。

一般的には、皮膚のかゆみが強いので、そのための薬が出されることが多いようです。
これがお子さんにも処方された「白い塗り薬」だと思います。これはウイルスそのものに効く薬ではありません。また、水ぼうそうでも、咳や鼻水などの風邪症状が見られる場合には対症療法的に飲み薬が出ることもあります。

いずれにしても水痘ウイルスは一度感染すると、体の中に長い間ひそんでしまうという性質があります。そして体調の悪いときなどにときどき、活発になって、皮膚に痛みを伴った水ほうがみられることがあります。これが帯状疱疹といわれるものです。(最近、「水ぼうそう」は定期接種のワクチンとなりました)

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プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。