監修:太田百合子先生
らくらく☆にこにこ離乳食
万が一アレルギー症状が出たときに原因が特定しやすくなるよう、初めて口にするものは1回の食事で1種類に。1歳をすぎても、初めての食材を与えるときはできるだけ1食で1種類、少量から。
アレルギー症状の多くは食後1~2時間以内に表れます。何か変化があったとき、すぐに受診できるよう、おうちのかたに余裕がある日の午前中がいいでしょう。
初めて食べる食材は、ひと口量で様子をみましょう。変わった様子がなければ、徐々に増やして反応を確認していきましょう。
食物アレルギーには、発疹やかぶれなどの皮膚症状、息苦しくなるなどの呼吸症状、下痢や嘔吐といった消化器症状があり、出方や反応の強さには個人差があります。予防法では、原因として考えられるものをしばらくは避けて離乳食を作る方がよいという説がある一方、少しずつ食べることで体を慣らしていくという考え方や、離乳食そのものの開始時期自体を遅らせるなど、複数の考え方があります。ただ、おうちのかたの体質や赤ちゃんの様子によっても、どの程度気をつけるべきなのかは変わりますし、離乳食期にいろいろな食体験をするのも大切なことです。極端に特定の食材を避けるなどの自己判断はせず、気になることがあったら、健診や地域の保健センターなどで相談してみるといいでしょう。
乳幼児期の食物アレルギーの多くは、卵・乳製品・小麦です。
それ以外にはナッツ類・ごま・そば・山芋・魚介類・ゼラチン・大豆・
ゼラチン・りんご・バナナ・キウイフルーツなどがあります。
細菌が心配
はちみつ・生卵・刺身
食後に何らかの症状が見られたとしても、必ずしもアレルギーとは限りません。調味料やトマトなどが原因で、口元だけが赤くなるときがありますが、食べ終わったら口元を清潔にするだけでおさまることもあります。いつもと違い機嫌が悪い、嘔吐、発疹などが見られたらまずは受診を。初めて口にした食材は医師に伝えましょう。
0歳でアレルギー症状が出ても、成長するに従い消化機能も成熟して大丈夫になっている、ということも多いものです。あまり悲観的にならず、小児科の先生を信頼して付き合っていきましょう。
症状の強さや、原因として疑われる食材によって、対応は変わります。特定の食品を除去することで栄養の偏りが心配になります。そのときは、栄養を補う代替食品でしばらく工夫していきます。しかし、どの程度避ければいいのか、いつごろまで控えるのかなどは小児科の先生によく相談しましょう。
例えば醤油や味噌なら、大豆不使用で、きび、あわ、米などを原材料にしたもの、小麦粉製品なら小麦不使用のカレーやシチューのルーなど、アレルギーの原因となる食材を避けて作られた商品もあり、取り入れることでメニューを増やすことができます。