小学校入学準備インフォ

Produced by Benesse小学生講座

ランドセルや学習机などの準備から、身につけておきたい生活習慣・学習習慣まで、入学準備に関する情報をご紹介します。

一年生の力を家庭で伸ばすヒント

矢野 徹さんからのメッセージ

人生が「自分の夢に向かって進んでいく(成長していく)マラソン」ならば、
今のこの時期は、レースが始まる前の大切な準備体操の時間といえます。
ここでじっくりとストレッチをしておかないと、いざ走り出してから、「足がつった」「膝が痛い」と、
途中で立ち止まってしまうことになります。お子さまがこれからいろいろなことを学び、
吸収していくために大切な「ご家庭でできる学びのストレッチ」のヒントをまとめてみました。
お子さまの小学校生活を、笑顔あふれるものにするお役に立てば幸いです。

監修:矢野 徹(ベネッセコーポレーション)

教育情報誌の編集、東京大学、京都大学の受託研究員を歴任。幼児教育から大学入試まで幅広く精通し、全国各地で保護者向け講演を多数実施。

おうちのかたも小学校に入学する気持ちで

上にお兄さん、お姉さんがいらっしゃるご家庭でも、4月に1年生になるお子さまにとっては、初めての小学校。
おうちのかたも、お子さま同様、新鮮な気持ちで小学校生活をスタートさせてみてください。
小学生の親として見えてくる初めての風景があるはずです。
入学時は初めてのことだらけのお子さまも、卒業する頃には多くの学びや体験が積み重なり、
自信をもって行動できるようになります。
日々成長していくお子さまと一緒に歩けば、
おうちのかたもいつの間にか経験豊富な小学生の保護者になっていることでしょう。
保護者として「もう一度小学校生活を送る」。
学び多きこの素敵なチャンスを、ぜひフル活用してください。

矢野さんからアドバイス

「パパも、ママも、おじいちゃんも、おばあちゃんも、みんな昔は1年生だったんだから大丈夫!」
「1年生のママになるの初めてだから、学校のこと、いろいろ教えてね」とお子さまに声をかけてみましょう。あせらずゆっくり、お子さまと同じ歩調で歩いて行きましょう。

おうちのかたも1年生をうんと楽しむ

1年生のお子さまは、想像以上におうちのかたの言動をよく見ているものです。
おうちのかたが「○○ちゃんが小学生になったことがうれしい」と思えば、
お子さまも学校生活に前向きになれます。この時期のお子さまは、おうちのかたの気持ちを敏感に感じ取るからです。

矢野さんからアドバイス

「今日は忘れ物しなかったね」
「昨日できなかった問題が解けたじゃない!」
「このひらがな、上手に書けてるね」・・・。なんでもいいのです。
お子さまの小さな小さな成長を見逃さず、しっかりほめてください。

おうちのかたも小学校生活の仲間をつくる

子どもに幸せな学校生活を送ってほしい。それは、子どもを育てるすべての保護者の共通の願いです。
小学生の子どもを育てていれば、さまざまなことがあります。お天気の日もあれば、曇りの日も、
雨の日だってあります。子どもの幸せを願う保護者、子どもを導く職業を選んだ先生。同じ願いを持つ者同士、
サポートし合いながら、子どもの幸せな学校生活を支えていきましょう。

矢野さんからアドバイス

懇談会や懇親会などにはできるかぎり出席しましょう。
学校の雰囲気や、学校でのお子さまの様子を先生を通して知ることができます。
また、先生や保護者と良好な関係を作るチャンスでもあります。

「今日習ったことを教えて」と声をかける

入学したての頃の授業は、ひらがなや10までの数など、入学前に学習の準備をしたお子さまにとっては
簡単な内容が多く、「知っていることばかり」と感じることがあります。しかし、気をつけたいのが、
この時期に授業を軽視するクセがついてしまうこと。こうなると、授業が進み新しい内容になっても、
「わかってる」「なんとかなる」と思い込んでいるうちに理解できなくなり、
勉強嫌いになってしまう可能性があります。

矢野さんからアドバイス

お子さまの話で「わかっていないかな?」と感じたら、アドバイスするのもよいでしょう。
それでもわからないようなら、連絡帳などで先生に伝え、
お子さまには「明日、先生に聞いてごらん」と声をかけるといいですね。

お子さまの「どうして?」を一緒に考える

基本的に小学校の授業は、先生が口頭で行います。つまり、先生のお話を聞くことがとても大切です。
人の話を聞くことは、考えることの始まりでもあります。

矢野さんからアドバイス

お子さまに「どうして?」と尋ねられたら、すぐに答えたくなるもの。
でも、すぐに答えを返さずに、「どうしてだと思う?」と尋ね、一緒に考えてみましょう。
自分なりの意見と理由を考える習慣がついてきます。