中学生・高校生/安全のための17か条
安全のための17か条
お子さまがインターネットを安全に使用するために、ご家庭で一緒に学んだり、話し合ったり、設定したりしておきたい項目をまとめました。中学生・高校生のお子さまがタブレット端末などでの学習を始められる際やスマートフォンを利用開始する場合は、保護者のかたが設定をして、お子さまに使い方や注意点をお伝えください。また、パソコンなどをお子さまが使用する場合も、同様に約束や設定をしておきましょう。
インターネットにおける技術やサービスは変化が速く、便利になると共に、新たな問題点も次々に現れます。インターネット使用の安全を守るためには、常に新しいサービスやその問題点にアンテナを張りつつ、お子さまがどんなサービスを利用しているのか、安全についてどんな不安があるかを、お子さまと話し合っていくようにしましょう。
インターネットの性質について
タブレット端末やスマートフォンなどは、機械の中だけではなく、世界とつながっています。いろいろなことができる半面、危険なこともあると理解することが、安全を守る第一歩です。インターネットについて話し合いながら、お子さまと一緒に学びましょう。
- インターネットはみんなが見ることができるものなので、ルールやマナーを守って使うことを伝える。
- インターネットは使い方によっては、悪意を持つ人からメールが届いたり、自分のことを知られて犯罪に使われたりすることもあることを伝える。
- インターネットにある情報は、いろいろな人が書き込んだものなので、正しいものも正しくないものもあることを伝える。
- インターネットに書き込む内容によっては、こちらに悪意がなくても、傷つく人や被害を受ける人がいる可能性があることを伝える。
- インターネットに一度書き込むと、消すボタンを押して見た目には消えても、記録は完全には消せないことを伝える。
- インターネットでは名前を書かなくても、適切な方法をとれば、誰が書いたのかわかる方法があることを伝える。
使ってよい機能・アプリについて
中学生・高校生では、タブレット端末などでの学習や、スマートフォンなどでの電話など、必要な機能を確認し、それ以外は保護者のかたに確認してから使うように約束しましょう。
- フィルタリングや使わない機能をオフにするなど、お子さまに必要な機能のみを使えるようにする。設定を変える場合は保護者のかたと一緒に行う。(→詳しくは「 タブレット端末を渡す前にしておきたい設定・約束」をご覧ください)
- アプリやソフトを新しくインストールするときには保護者のかたに確認する。
セキュリティについて
ID・パスワードは、知らない人が勝手にタブレット端末などを見たり、自分になりすましたりすることを防ぐものであることをお子さまに伝え、保管方法や気をつけることを一緒に話し合いましょう。
- お子さまと一緒に、ID・パスワードを決めて、保管方法も話し合う。
- ID・パスワードは保護者以外には教えてはいけないことを伝える。
- 友達や他の人のID・パスワードを知ったとしても、使ってはいけないことを伝える。
初めて使うときや、いつもとは違う機能を使う場合は、設定をしたり確認をしたりすることがあるので、必ず保護者のかたと一緒に操作するようにしましょう。
- 初めて使うアプリなどがある場合は、使ってよいか保護者のかたに相談するように約束する。
- 操作方法や対応方法がわからない場合は、保護者のかたがいつでも相談にのることを伝えておく。
- タブレット端末やスマートフォンなどに不審な挙動が見られ、ご家庭で対処できない場合は専門機関に相談する。(専門機関の連絡先は「 トラブルが発生したら?」へ)
タブレット端末やスマートフォンなどをなくすと、もう一度購入やレンタルするのにお金がかかるだけではなく、中に入っているID・パスワードや登録している連絡先などの個人情報も盗まれてしまうことがあることを伝え、管理方法を一緒に考えましょう。
- タブレット端末をなくさないようにするためには、使う場所・持ち運ぶときの方法など、お子さまと話し合ってルールを決めておく。
- もしもなくしたら、保護者のかたにすぐ伝えることを約束する。
- スマートフォンや携帯用wi-fi、またはレンタルしているタブレット端末の場合は、契約している会社の連絡先やなくしたときの対応内容を、保護者のかたが確認し、すぐ見られるようにしておく。
課金
アプリや楽曲の購入やショッピングサイトの利用など、タブレット端末やスマートフォンなどに購入した際の情報が残っていると、保護者のかたのクレジットカードで簡単に購入ができてしまうことも。購入する際はプリペイドカードなどを利用して、保護者のかたのクレジットカードを無断で使わないように約束しましょう。
- お子さまが使うタブレット端末やスマートフォンなどには、クレジットカード情報を入力しないようにする。
- 買い物をする場合はプリペイドカードなどを利用して、決めた額だけ使うようにする。
- アプリなどの購入サイトやショッピングサイトなどではID・パスワードを保存しない。
- 購入に利用できる保護者のかたのID・パスワードはお子さまに教えないようにする。
- パスワードは購入のたびに入力を要求する設定にしておく。
- タブレット端末などのロック解除に指紋認証を使う場合は、課金や購入では指紋認証を使用しない。
- クレジットカードで購入する際のカード番号・暗証番号・セキュリティコードなどはお子さまに教えない、お子さまと共用の端末で使った場合は必ず「ID・パスワードを保存する」のチェックを外してログアウトする。
- クレジットカードの毎月の請求で、保護者のかたが使用した以外の請求がないかどうか確認する。
長時間利用・場所問題
タブレット端末やスマートフォンなどは、友達とのメールやSNS、映像やゲームなども楽しめるため、夢中になって長時間使ってしまうことも。友達とのやりとりに夜遅くまで使ったり、食事などの時間に使うなど生活に支障が出ることもあります。使ってよい時間と場所のルールをお子さまと一緒に話し合って決めましょう。
- 使ってよい場所と時間、機能やアプリを決め、それ以外は使わないように約束する。
- 使ってよい時間の終了を知らせるアラームや、使用時間などを設定できる本体の設定やアプリ、通信会社のサービスなどを設定しておく。
歩きながらタブレット端末やスマートフォンなどを使うと、思わぬ事故につながる恐れがあります。中学生・高校生なら、持ち出す場合はどのような場合が危ないかお子さまと話し合い、危ない場合は使わないよう約束しましょう。
- タブレット端末やスマートフォンなどは、安全な場所で座って使用するよう約束する。また、どういう場所なら安全か使ってよい場所をお子さまと話し合う。
- 特に道路・駅構内などを歩きながら使うと思わぬ事故につながる可能性があるので、歩きながら使わないことを約束する。危ないのはどういうときかをお子さまと話し合う。
SNSやメールでメッセージを送るときは、時間帯や相手の都合などを考えるように伝えましょう。
- SNSやメールを利用する時間帯など、相手のことも考えて時間を設定する。食事の時間帯や深夜・早朝は避ける。
- 相手がすぐに返信できない状況もあることを話し合う。食事中・勉強中・入浴中・睡眠中など、どういう場合があるか考える。
情報発信について
中学生・高校生が情報発信をする機会が増えますが、読む相手のことをあまり考えずに発信してしまうことも。読む相手がいることを伝え、相手に合った発信を心がけましょう。
- メッセージなどを書くときは、受け取る相手のことを考えながら書くように伝える。
- インターネットに文章の書き込みや写真や動画のアップをすると、家族や友達だけではなく、知らない人も見ることを伝える。
- 家族間でメッセージやSNS、メールなどを利用する中で、わかりやすい表現や、相手に誤解を生む表現があれば、共有し話し合う。
- 読んだり見たりする相手の気持ちを考えて、嫌なことは書かないように一緒に考える。
中学生・高校生が情報発信をする場合は、内容や発信先などを保護者のかたが把握しておきましょう。
- メールなどを送る場合は、家族や友達など、あらかじめ登録した相手に限定する。
- 投稿サイトや質問サイトなど、中学生・高校生が文章の書き込みなどをしてもよいサイトかどうか、保護者のかたも一緒に確認する。
- 「便利なサイトやアプリがあったら教えて」などと声をかけ、お子さまがよく利用するサイトやアプリをできるだけ把握しておく。
無料のアプリなどで、電話番号や位置情報など、アプリを使用するのには不要な個人情報を提供させるものがあります。不要なアプリはインストールしない、アプリをインストールする際は保護者のかたに確認するよう約束しましょう。
- アプリをインストール、初期設定をする際は、保護者のかたに確認するように約束する。
- インストールは正規のアプリストアからのみにする。
- アプリの評価や、個人情報を提供させるアプリなどの記事にも目を通しておく。
- アプリのプライバシーポリシーや利用規約、アクセス許可の内容などをお子さまと一緒に確認し、不審な内容があればそのアプリは利用しないようにする。
- 開発に費用がかかるアプリが、なぜ無料で提供できるのか、どうやって利益を得ているのかを、お子さまと一緒に調べたり話し合ったりする。
インターネットは誰が見ているかわからないことを伝え、個人を特定できる内容や写真・動画などは、インターネットに書き込んだりアップしたりしないように約束しましょう。
- インターネットに文章の書き込みや写真や動画のアップをすると、匿名であっても、手続きをすれば書き込みをした人が誰なのか特定できるものであることを伝える。
- 自分の名前・住所・電話番号・通っている学校や部活動・体育祭や文化祭の日程、最寄りの駅など、自分がどこの誰かわかる内容をインターネットに書き込んではいけないことを伝える。
- 自分や家族・友達の写真や動画・メッセージなどをインターネットにアップしない、アップすると知らない人からも見られることを伝える。
- おもしろ半分でも、自分や友達・彼氏や彼女の裸やキスシーンなどの写真や映像は撮らない、もらわない、送らないことを約束する。
インターネットには悪意のある人もいて、知らないうちに犯罪の手伝いをさせられたり、自分が犯罪に巻き込まれたりすることもあります。知らない人とはやり取りをしないように約束しましょう。また、自分はいたずらのつもりで書き込んだことが、犯罪になることもあることを伝えましょう。
- 知らない人とは、メールやSNSなどでやり取りしようと誘われたり、実際に会おうと誘われたり、何かを頼まれたりしても、誘いに乗らない、また、こちらからも誘わないことを約束する。
- いたずらで犯罪予告をしたり、嘘の情報を書き込んだりすると、他の人やお店などに迷惑がかかり、場合によっては犯罪になることもあることを伝える。
文章や絵・映像・音楽などには、作った人に著作権という権利があり、自分で楽しむ以外には、勝手に使用してはいけないこと、場合によっては多額の損害賠償を請求されることもあることを伝えましょう。
- 他の人が書いたものや作った文章・絵・映像・音楽などは、勝手にインターネットにアップしたりしないように約束する。まねして描いたり撮影したりしたものも、勝手にインターネットにアップしないように約束する。
- キャラクターなどをまねして自分で描いたイラストや漫画、一般の楽曲を自分で演奏した音源・映像など、他の人がアップしているからといって安易にアップしない。元の作品や投稿サイトなどによって対応が異なるので、アップしてよいかどうか保護者のかたと一緒に確認してからにする。
- 書店で本の内容を撮影したり、映画やコンサートなどで動画を撮影したりするのは、自分で楽しむためでも禁止されていることを伝える。
- 著作権などの権利に関して疑問があれば、お子さまと一緒に調べる。
家族と端末を共有する場合について
家族も一緒に使う場合は、ID・パスワードの管理を徹底し、保護者のかたのクレジットカードなどで勝手に買い物をしないように約束しましょう。使う時間や譲り合いなどのルールも決めましょう。
- 今までに使ったショッピングサイトなど、クレジットカード情報や会員情報を入力してあるウェブサイトでは、「ID・パスワードを保存する」の選択を解除し、ログアウトしておく。利用するたびに同様にする。
- お子さまの使用する機能以外はオフにし、家族が使用する際に都度オンにする。
- 家族と一緒に使うタブレット端末などであり、他の人が使う場合は譲り合って使うようルールを決める。
- お子さまと、「保護者のかたのクレジットカードなどで勝手に買い物しない」よう約束する。
- お子さまの使用履歴を確認し、不明なサイトやアプリのインストールなどがないかチェックする。
お子さま専用の場合について
中学生・高校生でも、お子さまがどんなアプリや機能を使っているかを確認しておくことが必要です。また、お子さまが使うアプリや機能を確認し、不必要なものはオフにしておきましょう。
- お子さまが使うアプリやソフト以外はインストールしない。新たにインストールするときは、保護者のかたに確認するようにする。
- お子さまが使用するアプリや機能を決め、それ以外はオフにする。その他、お子さまに合った設定にしておく。
- 保護者のかたが使用していたタブレット端末などをお子さまに渡す場合は、今までに使ったショッピングサイトなど、「ID・パスワードを保存する」のチェックを外し、ログアウトしておく。お子さまの使用する機能以外はオフにする。可能なら初期化してから渡す。
- ※iOSの端末では本体の「設定」で「機能制限」を設定することができます。Androidの端末では、それぞれのウェブサイトやアプリの設定、通信会社の機能制限のサービスや、機能制限ができるアプリなどをご利用ください。
- ※iOS、AppleとAppleロゴは米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。
- ※Android、Google Play、Google Play ロゴは、Google Inc. の商標または登録商標です。