中学生・高校生/ネット犯罪・ネットトラブルからお子さまを守るには?
ネット犯罪・ネットトラブルからお子さまを守るには?
「楽しい夏休みを、写真や動画に撮って自慢したい!」「離れている友達と、同じ話題で盛り上がりたい!」こんなことも、インターネットを使えば簡単に実現してしまいます。この便利さは魅力的ですが、危険なこともあると、お子さまと再確認したいところです。お子さまがお使いの、タブレット端末やスマートフォンのフィルタリングなどの設定がどうなっているのか、ID・パスワードなどのセキュリティ管理はしっかりできているか、お子さまと再確認しておきましょう。お子さまには、ネット使用の面からも、安心して楽しい夏休みを過ごしてほしいですね。そこで、全国でも早い時期からサイバー犯罪対策に取り組んでいる京都府警察のかたにネット犯罪やトラブルの事例をお聞きしながら、インターネットを利用する際の注意点を確認しましょう。※ここでご紹介の学年は、事例報告当時のものです。
文字と話し言葉の違いからトラブルに! 「なんでくるん?」(中3男子の事例)
複数の友人どうしの、何気ない会話の中の一言が、トラブルに拡大した事例です。みんなで映画を見に行くことになり、AはBに対してSNS(ソーシャルネットサービス)で「なんでくるん?」と投稿。Aは「どういう交通手段で来るの?」と尋ねたつもりだったのに、Bは「なぜお前が来るんだ? 来なくていいよ!」という意味の言葉だと受け止め、怒ってケンカになったトラブルがありました。
文字の取り違いから誤解してしまったご経験をおもちだったり、笑い話にしたりする保護者のかたもいらっしゃることでしょう。「こんなことがあったんだよ。」と、お子さまに話してあげることで、お子さまは自分のメッセージやメールでの発言を振り返るきっかけにもなります。
同じ悩みをもつ同性と友人になり、「写真見せて!」とリクエスト(中2女子の事例)
SNSで、同年代の女子と意気投合。友人関係になったと思い込みました。何度かのやり取りを経て、胸が小さいという悩みを打ち明けるほどの仲になり、下着の写真を送った結果、友人からのリクエストがエスカレート。同性だと思い込んでいた相手は、実は30代の男性で、SNSに写真を載せると脅された事例がありました。
会ったこともない相手なのに、信じてしまう怖さがSNSにはあります。また、一度インターネットに書き込んだ文章や、アップした写真や動画は、どんなふうに広がっていくのか予測できません。
中学生・高校生のお子さまは、楽しく使っているインターネットについて、口うるさく言われることには抵抗があります。ネットの怖さを「一緒に考える」話しかけで、お子さま自身がネットの使い方を振り返るきっかけをつくっていきましょう。どうしたら「一緒に考える」話しかけができるのか、京都府警察ネット安心アドバイザーの皆さんにお聞きしました。
お話:京都府警察本部生活安全部生活安全企画課犯罪抑止対策室・サイバー犯罪対策課/京都府警察ネット安心アドバイザー
特別協力:兵庫県立大学竹内研究室
保護者どうしの情報交換とネット犯罪に関する情報収集!
タブレット端末やスマートフォンの操作は、お子さまのほうが得意な場合が多いでしょう。しかし、得意だからといって、インターネットの危険性を知っていることにはなりません。まずは、ネット使用の現状と危険性の情報収集です。お子さま本人に聞きにくい場合は、保護者どうしの情報交換が有効です。子供どうしで、どんなSNSを、どんなふうに使っているのか、話題にしてみましょう。また、最近では、学校や地域で、ネット犯罪に関する講座も開催されていますので、積極的に利用して、情報収集を心がけましょう。
- 保護者どうしで、お子さまのネットに関する情報交換をする。
- ネット犯罪に関する情報収集をする。
お子さまと同じ目線で「どう思う?」と質問する
情報収集してきた内容は、お子さまと共有するようにします。「今、インターネットで●●という事件が起こっているんだってね。怖いね。どう思う?」「高校生のスマートフォンについて、こんな話を聞いてきたんだけど、知ってる? もっと詳しく教えてくれないかな?」などと、お子さまに意見を求めるような話しかけが、「一緒に考える」コミュニケーションにつながります。「こんなことをしてはいけないよ!」などと、お子さまを責めるような言い方はNG。ネットに関するニュースが出たときも、お子さまに「どう思う?」と話しかけましょう。お子さまのネットの使用に、保護者は関心をもっている、ということが伝わります。
- 収集してきた情報について、お子さまに意見を求め、「一緒に考える」コミュニケーションを。
- お子さまのネット使用に関心をもっていることを示すコミュニケーションを。
インターネットの防犯対策も基本は同じ!
タブレット端末やスマートフォンの普及で、日常生活では会ったことのない人とインターネット上でやり取りをしたり、なかには直接会いに行くなど、お子さまが思わぬトラブルや事件に巻き込まれる危険が広がりました。しかし、危険なところには行かない、知らない人にはついていかない、といった防犯対策の基本は、現実においても、インターネットにおいても変わりません。インターネットの世界はわからない、と敬遠するかたもいらっしゃるかもしれませんが、実生活での防犯対策の知識に基づいて、どんな危険があるのか、お子さまに伝えていきましょう。また、日常生活で会ったことのない人は、インターネット上で何度もやり取りをしていても、知り合いではないことも再確認しておきましょう。いつでもお子さまの味方だという姿勢で、いつもと違うことがあったら、すぐに大人に相談できるよう、日常的にコミュニケーションを深めましょう。
- 実生活での防犯対策をインターネットの世界でも行うよう、お子さまに伝える。
- 何かあったら、すぐに相談してもらえるよう、普段からお子さまとインターネットについて話し合っておく。
他の項目も見る
小学生(1・2年)保護者向けには「長時間利用を避けるには?」、小学生(3~6年)保護者向けには「課金トラブルを避けるには?」をご案内しています。ご興味がありましたら、併せてご覧ください。
中学生・高校生「夏休みはインターネットのトラブルに注意!」を見る
インターネットの世界で気をつけることは、言葉で説明するだけでは、中学生・高校生のお子さまには伝わりにくいもの。そこで、インターネットを使うときの注意を、メッセージ動画で伝えます。約6分ほどの動画なので、保護者のかたもぜひご覧になって、インターネットの約束について話し合ってください。
動画のあらすじ
「夏休みはインターネットのトラブルに注意!」
高校生がやってしまいがちなWEBでの発言・やりとりがきっかけになるトラブル。そのトラブルを避ける方法を、WEBでのトラブルに詳しい京都府警察本部サイバー犯罪対策課のかたに具体例を交じえながら語っていただきます。
お子さまと一緒に確認したいこと
動画を見たあとは、インターネットでのトラブルについて、お子さまとぜひ話し合ってみてください。動画の内容や、普段インターネットを使っていて疑問に思うこと、危険を感じることなど、お子さまの意見を聞いてみましょう。
安全のための17か条
お子さまがインターネットを安全に使用するために、一緒に学んだり、話し合ったり、設定したりしておきたい項目をまとめました。中学生・高校生のお子さまがインターネットを使用する際や、タブレット端末などでの学習を始められる際は、保護者のかたが一緒に操作をして、お子さまに使い方や注意点を伝えるとよいでしょう。
トラブルが発生したら?
インターネットでのトラブルに関する代表的な窓口をご紹介します。
インターネットにおける違法・有害情報に関する相談 | 違法・有害情報相談センター(総務省支援事業) |
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不正アクセスなどのインターネット犯罪に関する相談 | サイバー犯罪相談窓口(都道府県警察本部) |
詐欺、不当請求、ネットショッピング、 ネットオークションのトラブルなどに関する相談 |
消費者ホットライン
電話188(いやや!) |