家電

はじめての子ども用タブレットの選び方とおすすめ5選

公開

はじめての子ども用タブレットの選び方とおすすめ5選

学校や塾でオンライン授業がスタートしたり、子どもが欲しがったりすると「そろそろ子ども用のタブレットを」と検討しはじめる方もいるのではないでしょうか。はじめての子ども用タブレット選びは、デジタル機器との付き合い方を家族みんなで改めて考えるチャンスでもあります。どのように選べばいいのでしょうか?

子ども用タブレットとは?

一言で「子ども用タブレット」といっていますが、大きく分けると2つのタイプがあります。
子ども専用につくられたおもちゃタイプのタブレットと、一般向けタブレットのキッズモードを利用する方法です。 それぞれ詳しく見ていきましょう。

おもちゃタイプのタブレット

いわゆる「おもちゃ」に近いものです。タブレットと言う名称ではありますがインターネットに接続するものではなく、タブレットに内蔵されている複数のアプリで遊びます。タブレットとタッチペンがセットになっていて、ペンで操作するタイプが主流です。子どもが好むキャラクターがデザインやアプリに採用されているものが多く、親しみを持って遊ぶことができるようになっています。
対象年齢に応じて、ひらがな・カタカナ・アルファベット・数字などの知育アプリを中心に、タッチペンで迷路やお絵描き、画面をタッチしてリズム遊びなど、タブレット画面ならではの遊びを楽しむことが出来ます。

一般向けタブレットのキッズモード

大人が使用する一般的なタブレット端末を子ども用として利用することもできます。設定の仕方や見え方はメーカーごとに異なりますが、キッズモードに切り替えて画面を子ども仕様にしたり、利用履歴の確認や利用時間の制限が可能なペアレンタルコントロール機能が使えたりします。こうした機能を利用して子ども用として使います。
インターネット接続ができるので、子どもの成長に合わせてアプリを追加できたり、インターネット検索で調べ物をしたり、動画サイトなどへアクセスすることが可能できます。子どもが成長したらキッズモードを解除して、通常のタブレットとして使い続けられるのも利点です。
ですが、主に子どもが使用する場合は事前にしっかりと設定をして、有害サイトやアプリ課金などの防止策をとる必要があります。

家族で考えよう!はじめての子ども用タブレットの選び方

家族で考えよう!はじめての子ども用タブレットの選び方

本当に必要?タブレットを持つ目的を家族で考える

タブレットを選ぶ上で一番はじめにしておきたいのが、タブレットを持つ目的を家族で話し合っておくことです。目的によって選び方が変わってきますし、もしかしたらまだ必要ない、という結論になることもあるかもしれません。

学習用なのか、大きな画面で動画を見るためなのか、移動中や親の仕事中など限定したシーンでの使用なのか…大人と子ども自身のニーズをまずは話し合って、タブレットを持つ目的を考えることが購入への第一歩です。それと同時に、タブレットを使う際のルールも話し合っておきましょう。

何歳から使う?タブレットの対象年齢

タブレットを使いはじめるときの子どもの年齢もタブレットを選びの指標になります。
おもちゃタイプのタブレットなら1歳半頃から使えるものもありますが、3歳頃からを対象年齢とするものがボリュームゾーンです。おもちゃタイプのタブレットの場合はアプリが追加できないため、アプリの難易度から対象年齢に合ったものを選ぶようにしましょう。

目的から考える必要な機能

本を読むためなのか、ゲームをしたいのか、動画を見たいのか、絵を書きたいのか…目的に合った機能が備わったタブレットを選びましょう。
例えば、一般向けタブレットのキッズモードを利用する場合、多くの端末にはタッチペンがついていません。もし絵を描くことが目的なら、おもちゃタイプのタブレットにお絵描きアプリが備わったものを選べばタッチペンも標準装備ですぐに使うことができます。

子どもに合ったサイズ・重さ

これはタブレットを購入する目的にも関係しますが、子どもに合ったサイズ・重さを選ぶことも大切です。画面が小さいと視力低下のリスクも考えられますし、重い端末を長時間持って使用することによる”スマホ腱鞘炎・スマホ指”なども報告されています。
手に持って本を読むのか、スタンドに立てかけて動画を見るのか、机に置いて絵を描いたりゲームをしたりするのか…メインの用途に合わせてサイズ・重さを選びましょう。(※1)

どこで使う?いつ使う?防水、耐衝撃、耐久性

前提として、デジタル機器がどのような特性なのか(水や衝撃に弱いということ)を子どもと共有し、扱い方を話し合っておくことが大切です。その上で、どこでどのように使うかを想定しましょう。例えば、雨の屋外やお風呂場で使う予定がなければ防水性は優先順位が低いかもしれません。ただ、子どもが使う以上落下リスクはあります。本体の耐久性も必要ですが、子ども用のタブレットカバーやフィルムなどを活用して、好みにカスタマイズしながら耐久性を強化してもいいですね。

親のモニタリング、どうする?機能制限の有無

一般向けタブレットのキッズモードを使う場合、気にしなければならないのは機能制限の有無です。ほとんどのメーカーがキッズモード、ペアレンタルコントロールを導入していますが、メーカーによって多少出来ることが異なるようです。複数メーカーを検討して、求めている機能が十分に備わっているか確認するようにしましょう。

知っておきたい!子どもがタブレットを持つメリット・デメリット

知っておきたい!子どもがタブレットを持つメリット・デメリット

メリット(1)タブレットに慣れておくことができる

文部科学省では、2023年度までに小中学校で1人1台のコンピュータ環境を整備するとしていましたが、コロナの影響を受け2020年度内に整備すると発表されました。デジタル教科書・教材などのデジタルコンテンツの活用促進も盛り込まれています。ネットを使った学習がますます加速することが想定される中で、遊びながら使うことはタブレットの操作の練習になるでしょう。

メリット(2)デジタルとの付き合い方を学ぶきっかけに

スマホがあるのが当たり前のデジタルネイティブである子どもたちは、今後一生をデジタルと共に生活していきます。SNSいじめやネット依存などの問題が出ている一方で、コンテンツを作ってすぐに発表する、世界中の人とコミュニケーションをとる、知りたい情報をすぐに調べられるなど、クリエイティブに使うこともできます。幼児期にタブレットを持つことで、大人が見守りながらデジタルとの付き合い方を少しずつ学ぶきっかけとなるでしょう。

メリット(3)知育効果に期待?タブレットで楽しく学ぶ

子ども用のアプリは、子どもが楽しく学習できるように工夫されています。音や映像、クリアすると楽しい音楽が流れたりご褒美がもらえたりすると、「自分からやりたい!」という子どもの気持ちや好奇心を刺激します。好奇心は学ぶ意欲につながっているので、知育効果に期待できそうです。

デメリット(1)タブレットに触れない「アナログな遊び」時間の減少に注意!

タブレットで遊ぶ時間が増えると、木登りをしたり、鬼ごっこをしたり、積み木を積み上げたり、おままごとをしたりといった、アナログな遊びの時間を減らすことにつながりがちです。親にとってはすべて「遊ぶ時間」に見えますが、子どもの成長発達にとっては全くの別物です。タブレットから離れて、体をつかって遊ぶ時間を大人が意識して確保するようにしましょう。

発達における時間の目安は、WHOがガイドラインを出しています。テレビを含めて同じ姿勢(座るなど)でのスクリーンタイムは、2歳未満は推奨されておらず、2歳以上でも1時間以内、少ないほど良いとされています。反対に、体をつかった遊びは1〜2歳で3時間以上、3〜4歳ではそのうち1時間を活発に過ごすことを勧めています。 日本小児科医会は、それ以上も含めた全年齢に関して、すべてのメディアへ接する時間は1日2時間まで、そのうちゲームは30分までと提言しています。

デメリット(2)勉強してたんじゃなかったの?都度使い方を確認しよう

子どもにとってははじめての自分専用タブレット。知育アプリをしていたはずがいつの間にか動画を見ていた、ゲームをしていた…ということも想定できます。はじめに使い方のルールを決めておくことはもちろんのこと、都度使用状況を確認して、不適切な使い方をしているようであれば話し合ったり、利用時間を制限したりしましょう。子どもがタブレットに振りまわされず、上手に関われるようサポートをするのが親の役割です。

デメリット(3)請求にびっくり?高額課金

子どもが勝手に課金ゲームで遊んでいた、フリマアプリで商品購入をしていた、など意図しない請求に驚いたことのある親も少なからずいるようです。一般向けタブレットを購入する場合には、新しいアプリを入れられない、課金もできない設定にしておくなど、事前にトラブルを防ぐようにしましょう。

デメリット(4)有害サイトへのアクセス対策をしっかりと!

一般向けタブレットを子ども用にする際には、タブレット自体、またはアプリごとに年齢に応じた設定をして、有害サイトへのアクセスを制限するようにしましょう。
また、2017年には「エルサゲート」という、一見子ども向けに見えて有害なコンテンツが監視の目をくぐり抜けて氾濫するという事件がありました。リスクもあるということを認識して見せっぱなしにせず、何を閲覧しているか親が把握するようにしましょう。

デメリット(5)タブレット依存症に注意が必要

日常的にスマホを利用している場合、64.5%の乳幼児が既にスマホ依存傾向にあるというデータもあります。スクリーン上の刺激的な音、色、早い動きは、実体験にはない魅力を持っており、未熟な乳幼児の脳は依存しやすいそうです。リスクを理解した上で、タブレットを取り入れたいものですね。

デメリット(6)ブルーライトや長時間使用は視力や睡眠に影響がある可能性も

PCの前で長時間事務作業をしたあとに、目が疲れたり肩が凝ったりしたことはありませんか?子どもの体は発達途上ですから、より強い影響を画面上から受けると考えられます。
時間を決めて休憩を入れたり体を動かしたり、長時間にならないように気をつけましょう。子ども用のブルーライトカットメガネなどで対策してもいいですね。

子どもの年齢別おすすめタブレット5選

はじめて触れるタブレットに 小学館の図鑑 NEO Pad 生き物編、乗りもの+くらべる編

小学館の図鑑NEOのおもちゃタイプのタブレット。図鑑の中から500種類以上をセレクトして掲載、音声ガイド機能つきです。知育ゲームから学習まで100アプリがテーマに沿って入っています。自分で撮った写真でオリジナルの図鑑を作れるという機能も!リアルの体験とタブレットを結びつけやすいのも嬉しいですね。

ネットアクセスができるキッズタブレットが欲しいなら Amazon Fire HD 8 キッズモデル

Amazonのタブレット端末Fireのキッズモデルです。年齢範囲の設定、利用時間制限が可能。遠隔でペアレンタルコントロールも出来ます。あらかじめキッズモードに設定されているので、ITリテラシーが高くなくても安心して購入できます。子ども用知育コンテンツサービス1年分つきでコンテンツも充実。

コスパ重視で成長に合わせて使うなら HUAWEI MediaPad T5

一般向けタブレットでコスパ重視ならこちらがオススメ。キッズモードを使えば利用時間を細かく指定・制限でき、見る姿勢に反応して警告を出してくれる機能も。別売りのキーボードで機能拡張も可能です。

よりクリエイティブに本格的にタブレットに触れて欲しいなら iPad 10.2

タブレットといえばiPad!と言えるくらい、タブレット業界ではシェアを占めているiPad。ペアレンタルコントロールによる機能制限を使えば、子ども用タブレットとしてもとても優秀です。タッチペンやキーボードなど、成長や用途に併せて機能を拡張することもできます。

読書のみに特化するなら Kindle キッズモデル

目的が読書と決まっているなら、KIndleのキッズモデル。1年間1000冊以上の読み放題がついているため、購入すればすぐに読み始めることができます。通常のタブレットに比べて目に優しく、読書が楽しくなる機能付きなのもポイント。

家族で話し合って、タブレットと上手に付き合おう

幼児期は五感を使った遊びや体験が発達発育のベースとなります。一方で、今の子どもたちはデジタルネイティブ。タブレットなどのデジタル機器との付き合い方はいずれ理解する必要があります。タブレットを購入する際には、家族でメリット・デメリットや使い方をしっかり話し合って、納得して購入するようにしましょう。

出典:
(※1)「スマホ指」ってなんだ?【時流◆スマホ関連病】


関連記事

  • 子どものスマホデビュー!はじめてのスマホの選び方と注意点

    子どものスマホデビュー!はじめてのスマホの選び方と注意点

    小学校に入り子どもの行動範囲が広がると、親としてスマホを持たせるべきか悩むかもしれません。子どもか...

    続きをみる
  • デジタル教科書、制度化されるけど…

    デジタル教科書、制度化されるけど…

    教科書の内容をパソコンやタブレットに取り込んだ「学習者用デジタル教科書」が、2019年4月から制度化..

    続きをみる
  • 子どものスマホ利用を考える 小学生はまずタブレットで練習を

    子どものスマホ利用を考える 小学生はまずタブレットで練習を

    スマホ利用者は年々低年齢化していて、中学生の所持率は全国で47.4%!お子さまが今はまだ小学...

    続きをみる