中学受験をしない小6生が中学までにやっておくべきこと(1)【算数編】
中学校に入ると学習内容も難しくなり、定期テストも始まり、「授業ではわかるのだけれど、テストで解けない」、「いつもケアレスミスしてしまう」ということがあります。今回は、中学から「数学」に変わる算数について、やっているかどうかで差がつく、中学までに身に付けてほしい学習習慣と学習テーマについてご紹介します。
「解ける」だけでなく「速く正確に解ける」を目指す
中学では「算数」から「数学」に変わり、より抽象的な数を使って『考え方』を学んでいきますが、その学習の土台として、算数で学んできた正確な計算の知識・技能の習得が非常に重要になります。
「授業ではわかるけれど、テストで解けない。」「いつもケアレスミスしてしまう。」というときは、学習内容が定着していないことが原因として考えられます。
算数、数学では、「授業がわかる⇒問題も解ける」ことはもちろん重要ですが、「速く正確に解ける」ことがより重要。ただの「解ける」で学習を終えてしまうと、
- ・理解が浅いため忘れる
- ・ケアレスミスを起こす
- ・制限時間内に解けない
- ・計算理解に時間がかかり、やがて授業スピードについていけなくなる
ということになってしまいます。
「速く正確に解ける」ようにする学習習慣
「解ける」段階まで来ている場合は、次に紹介する2つのポイントを押さえれば「速く正確に解ける」ようになります。
- ①基礎的な内容にしぼった問題を反復演習
- ②時間を計って取り組む
①基礎的な内容にしぼった問題を反復演習
応用問題を解くためには、基本レベルの計算力がしっかりできているかどうかがカギ。だから、まずは基本的な問題が解けることが重要です。内容と分量がしぼられたひとつの教材を最低3回は繰り返し取り組みましょう。3回やっても間違えてしまう場合は、間違えなくなるまで繰り返すことがポイントです。
②時間を計って取り組む
キッチンタイマーなどを使って、時間を計り記録していきましょう。教材に制限時間があるものは制限時間内に解くことを目指し、制限時間内に解けたら、前に取り組んだ時よりも速く解けることを目指しましょう。時間を計ることで、計算スピードが速くなるだけではなく、集中力が高まり、短い時間で効率的に学習することができます。
中学までに「速く正確に解ける」ようにしておきたいテーマ
それでは小6の今、何に取り組むと良いでしょうか? 中学での学習準備として大切なテーマをご紹介します。
- ①基本的な計算の演習
- ②小5、6で学習する中学での学習と関連性の深い単元
①基本的な計算の演習
整数、小数、分数の四則演算(たし算・ひき算・かけ算・わり算)がひととおり「速く正確に計算できる」状態を目指しましょう。基本計算力は大学入試まで必要な力です。四則演算が混ざった複雑な計算も速く正確にできるよう、時間を計って反復演習していくことが大切です。
②小5、6で学習する中学での学習と関連性の深い単元
特に小5、6で学習する内容は、小学校と中学校の学習の円滑な接続を目的として、中学での学習内容と関係性の深い単元が多く扱われています。中学生も苦手になるテーマも多く含まれていますので、小5、6の基本問題も「速く正確に解ける」ようにしておくと良いでしょう。
■中学校と関連の深い学習内容の例
まとめ & 実践 TIPS
中学の「数学」では、より抽象的な数を使って『考え方』を学んでいきますが、その学習の土台として、算数で学んできた知識・技能の習得が非常に重要になります。
具体的な方法としては、
①基本的な計算の演習
②小5、6で学習する中学での学習と関連性の深い単元
といった復習を、時間を計りながら集中して取り組んでいくことが効果的です。
株式会社プランディット 編集事業部 数学課 鈴木
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、算数・数学の教材編集を担当。