不安も大きい中学入学だからこそ、 中学生活をイメージすることが「中学準備」の第一歩

中学校入学は6年間の慣れ親しんだ小学校生活から離れ、生活面・勉強面でも大きな変化を迎える節目となります。ベネッセがこの夏、全国の小学6年生の親子を対象に実施した中学入学に関する意識調査では、多くの親子が中学入学に不安を抱えていることがわかりました。そこで、ここではその不安の中身をひもとくと同時に、中学生活へのスムーズな順応を手助けする「中学準備」をご紹介します。

この記事のポイント

小学6年生の親子、中学入学に不安「7割以上」
コロナ禍ならではの不安も・・・

全国の小学6年生の親子のうち、中学生になることについて「不安」と回答した親子の割合は7割以上にのぼりました。休校になったり授業時間が短縮されてしまうと、授業内容の理解不足や高校受験にも影響するのではないか、学校行事の中止やマスク生活が続く中で友だちづくりはうまくいくのだろうか、といったコロナ禍ならではの不安を抱える親子の声が多くあがりました。

【小学6年生 親子の声】

  • ●通常通りの授業が行われるのかどうか。(親)
  • ●オンラインの授業などになった場合、ついていけるかどうか。(親)
  • ●また休校になってしまったら勉強についていけるのか、高校受験に影響が出るのではないか。(親)
  • ●休校などによる授業の遅れや、行事も減り友だちとの関わりも減ることが不安。(親)
  • ●中学生との交流もなくなってしまった。様子を知るチャンスがなくなったから不安。(子)
  • ●マスクをつけているので、友だちの顔をなかなか覚えられなさそう。(子)

不安の中身は「中1ギャップ」とも関連のある「授業」「テスト」「友だちづくり」

小学6年生が「中学生活で不安に感じること」については「授業」や「テスト」といった勉強面の項目が上位に。続いて「友だちづくり」「部活」などの生活面の項目があがりました。中学入学後にそれまでの小学校生活とは異なる新しい環境になじめずに、不安や戸惑いを感じることを「中1ギャップ」と言いますが、小学6年生の不安の中身は、その「中1ギャップ」に通じるものがあり、保護者からも心配の声が多くあがりました。

【小学6年生 保護者の「中1ギャップ」を心配する声】

  • ●自分の子が中学入学後に小学校とのギャップを乗り越えてくれるのか心配。
  • ●小学生から中学生になるギャップもあるのに感染予防など様々なことに気を配りながらの学校生活は疲れてしまうのではないか。
  • ●友だち関係の変化や、難しくなる勉強についていけるかどうか。困難にぶつかったとき乗り越えようとする気持ちを持てるかどうか心配。
  • ●他の学校からの生徒と一緒になった時にマスクをしている状態でのコミュニケーションや雰囲気の ギャップに、と惑い学校に行くのが嫌になってしまうのではないかと不安。

調査期間: 21年8月13日~8月17日/対象:小学6年生のお子さまがいる全国47都道府県在住の約400世帯/方法:インターネットアンケート

中学生活をイメージすることで
漠然とした不安を解消するきっかけに!

漠然とした不安が高まる時だからこそ、お子さまが中学校での生活をイメージできる情報を収集し、共有してあげることが重要です。お子さまの意識が中学に向いていない場合でも、親子で一緒に進学予定の中学校に関する情報を調べてみたり、さりげなく情報共有することが入学に向けて前向きな気持ちになるきっかけや「中1ギャップ」の予防につながります。

ポイント①:保護者説明会や公開授業の情報(※1)

中学校での生活をイメージするのに非常に役立つのが、保護者説明会や公開授業といった、進学予定の中学校の情報を直に得られる機会です。保護者説明会は、中学校によっては2回行う場合もあります。1回目は学校の概要について、2回目は持ち物や校則の説明などが主な内容です。学校のウェブサイトで日程を確認してぜひ参加してみましょう。(※2)
さらに、お子さまと一緒に公開授業の見学にも行ってみると、授業中や休み時間の様子から中学校での生活をより具体的にイメージすることができます。通学路や学校の周囲の安全確認もできるので安心です。

※1 新型コロナウイルスの影響による外出自粛等が続く場合、ご提案している内容が不適切となる場合もあります。その際は、お住まいの地域や個人のご事情等に合わせて、適宜、ご活用いただけますようお願いいたします。
※2 入学予定者が見学できるかは学校により異なりますので、学校のウェブサイトなどでご確認ください。

ポイント②:部活情報

部活は中学入学後まもなく、仮入部するかどうかの選択をしていきますので、「そもそも何をしたいかわからない」というお子さまも多くいらっしゃるかと思います。入学早々に部活選びでお子さまが戸惑うことを防ぐためにも、まずはお子さまの興味・関心を広げてあげることが大切です。
例えば、SNSや動画サイトでお子さまの視野が広がりそうなもの、興味を示しそうな情報があれば、些細なことでもいいので積極的に共有してみてはいかがでしょうか。さらに、学校公開日や行事などの機会を利用して実際に部活の様子を見る、体験するといったことができれば、お子さまもより具体的に部活をイメージすることができます。

コロナ禍で行事が制限されている場合は、中学校のウェブサイトでも部活の情報を公開している場合があるので、お子さまと一緒に確認を。「中学準備」の時間がとれる今だからこそ、お子さまができる限り迷いなく部活動を選択できるよう、声がけと情報収集をおすすめします。

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