体とともに心も成長する小学生!
6年間でぐんと大きくなる子どもたち。内面もそれと同じくらい成長して、6年間で大きく変化していきます。
低学年(1-2年生頃)
目に見える物事がすべて。「自分は何でもできる」という万能感があり、言われたことにも素直に反応します。
中学年(3-4年生頃)
自分を客観的に見られるようになり、周りと自分を比べて自信を持ったり、
劣等感を抱いたりすることも。
高学年(5-6年生頃)
自分の内面や「友情」といった抽象的なこともわかり始めるとともに、
“絶対的存在”だったおうちのかたのことも、「片づけろって言うけど、
自分だってできてないじゃん」なんて見抜くようになるのです。
心が変化していくのは、一人前の人間として自立していくため
大人は「言うことを聞かなくなった」と感じたりするわけですが、子どもの反応が変わるのは成長の証。少しずつ手を離したり、物事を客観的に見られるような声かけをしたりと、そのときどきに合わせておうちのかたもつき合いかたを変えていくことが、心の成長のためには大事なことです。ここでは、「10歳の壁」、「自立に向けて」、「子どもに合った声かけ」についてご紹介していきます。
10歳の壁
「自分は何でもできる」という万能感に満ちていた子どもたちも、9歳、10歳ごろからより
複雑なことを考えられるようになる分、心は不安定になりがちに。学校の授業でも、低学年のように
「みかんが5つ、りんごが3つ」などと目に見えるものを使って学習するのではなく、
抽象的なことを頭の中でイメージしながら考える「電気」「小数」といった単元が登場して、
ぐんと難しさが増していきます。ただし、いきなり抽象的なことがわかるようになるわけではなく、
発達には個人差もあるため、理解できずにつまずいてしまうケースも。もちろんそこに本当に壁が
あるわけではありませんが、子どもたちがぶつかりがちな成長段階のこの状況が、
「10歳の壁」と呼ばれているのです。
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①「10歳の壁」を乗り越えるために!【前編】②「10歳の壁」を乗り越えるために!【後編】
自立に向けて
小学2、3年生ごろから、子どもたちは口ごたえをするようになったり、
言うとおりに動かなくなったりしてきます。その反抗的な態度に、カチンとくることもあるでしょうが、
実はそれは自立のサイン。成長とともに物事を客観的に見る力がついてきて、
「自分でやれそう」という感覚が芽生え、大人の手を借りずに何かをやってみようとしたり、
逆に苦手なこともわかってきて、劣等感からそれを嫌がったりしてのことなのです。
ただし、まだ小学生です。教えないとわからないことも多いので、「やれそう」が「やれた!」
になるようにサポートしたり、より客観的な見方を伝えたりしていくことが大事。
それが自立に向けての下地になり、「10歳の壁」を乗り越える力になったりもするのです。
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① 反抗期?低学年の口ごたえは「自立」のための大切なステップ子どもに合った声かけ
子どもはそれぞれ。だから、目の前にいる我が子をじっくりと観察して、
状況や性格に合った声かけをすることこそ、自立を促すコツです。
その際、共通して心がけたいのは、気持ちが前向きになるような言葉や方法を選ぶこと。
たとえば、苦手意識を感じて避けていることがあったら、「一緒にやってみよう」と声をかけて、
最初だけ少し手伝ってみる。毎朝バタバタしがちな子には、「ぐずぐずしない!」と𠮟るのではなく、「
6時半までに自分で起きられたら1ポイント!5ポイント貯まったら〇〇しよう」とか、
おいしい朝食を用意するなど、ぐずぐずの原因を考えてサポートすることが大事。
そして、できたら「いいね」と伝えると、子どもはうれしくなってどんどん自分でやろうと思い、
やれるようにもなっていきます。
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