(ページの下部に「プログラミングで育成する資質・能力の評価規準(試行版)」へのリンクがあります)

第2版「プログラミングで育成する資質・能力の評価規準(試行版)」を2018年8月31日に公開しました。第1版の「プログラミングで育成する資質・能力の評価規準(試行版)」の公開に際しましては、多くの皆様から、反響をいただきました。教育委員会や学校現場の先生方に参考にしていただいたり、実際に活用していただいていたりしている、とのお声を聞き、大変ありがたく思っています。

ベネッセコーポレーションでは、2017年度に、現場の先生方や教育委員会の方々と共に、第1版「プログラミングで育成する資質・能力の評価規準(試行版)」を用いた授業の実践を行ってきました。また、2020年度から全面実施される新小学校学習指導要領の分析を行い、学年別にどのようなプログラミング的思考の概念と関係する思考スキルが含まれているのかを分析しました。このような取り組みをもとに第2版の改訂を行いました。

第1版からの改訂内容

今回の改訂では、第1版の資質・能力の三つの柱のうち、「思考力・判断力・表現力」に含まれる内容の構成・内容は基本的には大きく変えず、各学年別の評価規準を、より簡潔な記載になるように修正しました。主な変更点は以下の通りです。第1版を既に活用いただいている方は引き続きご利用ください。ご利用の際には、第1版、第2版のどちらをご利用いただいても構いません。

  • 知識・技能:「プログラミング教育を通じて目指す育成すべき資質・能力」(文部科学省)の知識・技能の定義に基づき目標を2つに分けました。また2つの目標それぞれに各学年の段階的な評価規準を設定しました。
  • 思考力・判断力・表現力等:各学年別の評価規準の内容をより簡潔にしました。
  • 学びに向かう力・人間性等:「プログラミング教育を通じて目指す育成すべき資質・能力」(文部科学省)の学びに向かう力・人間性等の定義に基づき、目標を1つにしました。第2版からは除きましたが、第1版で以下のように提示していた5つの観点(「挑戦する」「やり抜く」「協働する」「創造する」「改善する」)は引き続きプログラミングに関する学習を行う上では大切な観点です。
挑戦する 新たなことでも、ひるまず試して触ってみる態度を養う。経験して取り組みの素地を作ろうとする態度を養う。
やり抜く 目標に向かって、粘り強く、寛容な心と強い意志をもってやり抜く態度を養う。
協働する 他者を尊重し、他者と一緒に創造しようとする態度を養う。
創造する 新しいものや価値を創り出そうとする態度を養う。
改善する 目標と合うかどうかを吟味・評価しながら必要な改良を行う態度を養う。

第2版の改訂にご協力いただいた方々

第2版の改訂には以下の教育委員会の方々、先生方に実践協力をしていただきました。また第2版の改訂に当たっては、放送大学の中川一史教授に監修していただきました。ご協力いただいた皆様、大変ありがとうございました。

<実践協力者(敬称略)>
井上昇(柏市立大津ヶ丘第一小学校)、金子和男(柏メディア研究会)、山中昭岳(さとえ学園小学校)、清水匠(茨木大学教育学部附属小学校)、津下哲也(備前市立香登小学校)
戸田市教育委員会、大阪市教育委員会、柏市教育委員会、柏メディア教育研究会
※所属は2017年度のものであり、現在の所属とは異なる可能性があります。

プログラミングで育成する資質・能力の評価規準

第1版ならびに第2版の「プログラミングで育成する資質・能力の評価規準(試行版)」は以下のリンクよりご利用いただけます。

ベネッセコーポレーションは、引き続き授業実践などを通した評価規準の改善、評価と指導の一体化に関する研究を行っていきます。また授業実践にともない、この評価規準も継続的に改善しながら、より教育現場に即した情報を提供していくことを目指していきます。

第2版「プログラミングで育成する資質・能力の評価規準(試行版)」Ver.2.0.0(2018/8/31版)
【第2版監修者(敬称略)】中川 一史(放送大学)【第2版実践協力者(敬称略)】井上昇(柏市立大津ヶ丘第一小学校)、金子和男(柏メディア研究会)、山中昭岳(さとえ学園小学校)、清水匠(茨木大学教育学部附属小学校)、津下哲也(備前市立香登小学校)、戸田市教育委員会、大阪市教育委員会、柏市教育委員会、柏メディア教育研究会
【第1版監修者(敬称略)】赤堀 侃司(東京工業大学名誉教授)、小泉 力一(尚美学園大学)、中川 一史(放送大学)、森本 康彦(東京学芸大学)、石戸 奈々子(NPO法人CANVAS)、阪上 吉宏(株式会社エデュテクノロジー)、日本マイクロソフト株式会社
※所属は各版の公開時のものであり、現在の所属とは異なる可能性があります。

第1版「プログラミングで育成する資質・能力の評価規準(試行版)」Ver.1.0.0(2017/5/27版)
【第1版監修者(敬称略)】赤堀 侃司(東京工業大学名誉教授)、小泉 力一(尚美学園大学)、中川 一史(放送大学)、森本 康彦(東京学芸大学)、石戸 奈々子(NPO法人CANVAS)、阪上 吉宏(株式会社エデュテクノロジー)、日本マイクロソフト株式会社
※所属は各版の公開時のものであり、現在の所属とは異なる可能性があります。