デジタルネイティブとは?Z世代の6つの特徴や子育てのポイントを紹介

デジタルネイティブ世代の子どもたちにとって、インターネットはもはや空気のように日常生活に溶け込んでいます。ここではデジタルネイティブ世代の特徴や子育ての際に気を付けたいポイントについてお伝えします。

この記事のポイント

デジタルネイティブとは何か

一般的に1980年以降に生まれた世代は、デジタルネイティブ世代と言われています。生まれたときにはすでにIT環境が普及しており、小さな頃から情報処理が得意という特徴を持っています。

そのため、子どもたちには情報社会における新たな教育が必要になってきます。

今の子どもはスマホネイティブなZ世代

デジタルネイティブは年代によって3区分に分かれています。違いとしては、それぞれ年代別で価値観や行動の特徴といった点です。

おおよそ1980年から1995年頃に生まれた世代はミレニアル世代またはY世代と呼ばれており、1996年から2012年頃までに生まれた世代は、スマホネイティブであるZ世代と呼ばれています。

大人になってからパソコンに触れた、1960年から1974年頃に生まれた世代をX世代とする考え方もあります。

Z世代以前がパソコンやインターネットを閲覧することを中心に過ごしたのに対し、Z世代は成長過程でスマホやSNSに触れ、さらに使いこなしているという点が大きな違いです。

Z世代のデジタルネイティブな子どもにみられる6つの特徴

Z世代の子どもたちはデジタルネイティブの中でも、成長過程でインターネットやSNSに触れる機会が多いため、それ以前のデジタルネイティブ世代とは異なる特徴を持っています。

ここでは、Z世代の子どもにみられる6つの特徴をお伝えします。

【1】リアルとネット上での人間関係との区別が薄い

Z世代は、SNSアカウントを使い分けて複数のコミュニティに参加したり、感動を共有したりして、ソーシャルメディアが生活の一部になっています。

そのため、現実世界とネット上での人間関係にはっきりとした区別を持っていない傾向です。

たとえば、親世代は会ったことのない人とのコミュニケーションに危険を感じることがありますが、Z世代はSNSで知り合った人やネットでつながった人脈を広げることに抵抗がない傾向があります。

【2】対面でのコミュニケーションを苦手とする場合がある

ネットやSNSでのコミュニケーションに偏っている場合、実際の社会生活の中での意思疎通や会話が苦手になることも少なくありません。

これらはZ世代の子どもに限らず、大人の世代にも見られる傾向でもあります。

【3】インターネット検索による情報収集が主流

Z世代はインターネットを駆使して情報収集することが主流のため、世界中の数多くの情報に触れている世代です。また、問題が起きれば自分で検索して解決することができます。

親の世代が、本や辞書、テレビや新聞、人との会話から主に情報を集めていたのに対して、Z世代はスマホを中心にして、時や場所を選ばす、いつでもスピーディーに情報を得ることができます。

多くの情報が瞬時に得られる一方で、その情報が確かなものなのか、誤った情報ではないのかを見極める能力も必要とされます。

【4】情報の発信をスピーディーにできる

インターネットやSNSを使った情報発信がすぐにできることもZ世代の大きな特徴です。ツールを使いこなし、自分の考えをさまざまな方法で発表することができます。

ブログなど文書での発信や、YouTubeやSNSなど画像や動画を使った発信など、さまざまな方法を使ってスピーディーに情報発信することが得意です。

【5】自分の価値観を大事にする

Z世代は、数多くの情報に自由に触れながら育つこともあり、多様性を認め、自分や周りの人の個性を尊重する価値観を持っているのが特徴です。多くの情報を得ることによって、物事の本質を感じることができるため、共感できるか、本質的であるかを重視する傾向もあります。そうした傾向が、自分の価値観を大事にするZ世代の特徴につながっています。

【6】デジタル機器やネットを使いこなせているとは限らない

ネットリテラシーとは、ネット上の情報の正しい扱い方を知って、理解し、活用する能力のことですが、この力がデジタルネイティブ世代には必要です。多くの情報に触れる環境では、誤った情報に踊らされたり、トラブルに巻き込まれることが多くなるからです。

また、デジタル機器やネットが使いこなせるからといって、Z世代が本当の意味でそれらを使いこなせているとは限りません。

Z世代は、スマホばかり使用しているため、パソコン操作やオフィスソフトのような、実際の生活に活かせる能力が育っていない場合もあります。

Z世代のデジタルネイティブな子どもたちへの子育てで気を付けたいこと

Z世代の子どもは、親世代とは明らかに違った環境の中で育っています。そのため、親世代が体験したことのない問題が子どもに降りかかる恐れがあるでしょう。

デジタル機器を使いこなしているように見える子どもたちが、親の知らないところで問題に巻き込まれないようにするためにも、子育てのポイントをつかんでおく必要があります。

ここではZ世代の子どもを育てるときに大切なポイント4つをお伝えします。

ネットリテラシーについてしっかり教える

デマ情報を信じ込んでしまう、SNSでのコミュニケーション上のトラブルに巻き込まれる、ネット通販や課金制のゲームなどを通じた決済の問題や個人情報の流出など、ネットの中に危険が、数多くあるのが現状です。

こうした危険に子どもたちが巻き込まれないようにするためには、ネットリテラシーについて親自身がしっかりと理解し、子どもたちにわかりやすく教えることが重要です。

子どもの考え方も尊重する

とは言え、子どもに頭ごなしにネットの危険を警告しても、なかなか聞く耳を持たないのではないでしょうか。

価値観が違う世代同士のやり取りには、歩み寄りも必要です。子どもの考え方もよく聞き、尊重する形でネットリテラシーを伝えることが大切です。

自分の世代の価値観を押し付けない

子どもたちが現在置かれている環境が、自分が育ってきた環境とは大きく違うということをまず大人側が理解しておくことが必要です。

親子がお互い同じものを見ているとは限らず、まったく違う視点でみている可能性があります。大人の思う常識や感覚は、もはや子どもにとっては別世界になっていることが多いため、自分の世代の価値観を押し付けないようにするのが大切です。

PCにも触れさせるなど情報技術自体に親しめるようにする

Z世代の子どもたちは、スマホの扱いには慣れていますが、パソコンが使いこなせないこともあります。

スマホでほとんどの行動が完了してしまう環境で育ってきたため、机でパソコンに向かうことに苦痛さえ感じる場合もあるようです。就職後に報告書などをスマホで作成する若者もいるという話もあります。

PCでキーボードを使った文書作成、オフィスツールでのプレゼンテーション資料の作成などはどんな職種にも必要になってきます、子どもの頃から少しずつパソコンにも触れさせて、親しめるようにしておくのも将来のために必要です。

Z世代のデジタルネイティブへの理解を深めよう!

Z世代のデジタルネイティブにはいくつかの特徴があるため、それを理解したうえで、コミュニケーションを取るのが大切です。

Z世代は社会問題意識が高く、個性や多様性を大切にするなど、新しい時代にマッチした特徴も持っています。これからの社会を担う人材としての期待される存在でもあります。

Z世代デジタルネイティブの子どもたちへの理解を深めて、その才能と可能性を十分に伸ばせるようにサポートしましょう。

[参照元]

『伸ばそうICTメディアリテラシー』(総務省 情報流通行政局 情報通信利用促進課)

https://www.soumu.go.jp/ict-media/

『インターネット・スマートフォン等のトラブルから子どもたちを守るために』(警視庁)

https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/higai/kodomo/survey_h26.html

『インターネット トラブル事例集(2021年版)』(総務省)

https://www.soumu.go.jp/main_content/000707803.pdf

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