プログラミングの専門家に聞いてみた!
小中学生の今、未来のためにやっておきたいこと
AIの登場により、資料作成やデータ分析、翻訳をAIに頼るなど、毎日の生活が大きく変わりつつあります。今の子どもたちは、自然にAIにふれ、大人になっていくことになりますが、AIに機会を奪われるのではなく、「AIをいかして、豊かな明るい未来を築く人」になるには、どうすればいいでしょうか。デジタル教育の最前線で活躍されている(株)デイトラの大滝昇平さんにお聞きして、まとめました。
プログラミング学習のスタートは、子どものうちに。
将来の可能性を広げるためには、早いうちからプログラミングにふれたほうがよいとのこと。大人向けのプログラミング教育の受講者から、「もっと早く知っていればよかった」「学生のうちにふれていたら違ったかも」という言葉を多く耳にされるそうです。大人になって、必要に迫られて始めるのではなく、子どものうちに、プログラミングを好きかどうかを確認し、「好き」を伸ばして楽しく深めることは、将来の可能性を広げる点で、意義を感じるとのことでした。
AIがプログラムを書くようになっても、「AIが何をしているか」を理解する基礎知識は、これからも不可欠。仮に医療の現場において、手術をAIが行うようになったとしても、その作業の意味を、医師が理解していないとダメなのと同じだと説明してくださいました。
AIによってプログラムを作ること自体は簡単になりますが、「どんな課題を解決するために、何を作るのか」という「課題解決力」と「発想力」は、より一層、強く求められます。
「AIが何をしているかをわかる人、わからない人」、「アプリのしくみのイメージをできる人とできない人」、「そもそもプログラミングにニガテ意識がある人とない人」。小さな積み重ねの違いが、将来大きな差になっていくと言えそうです。
将来、非エンジニア、エンジニアに求められる力とは・・・
生成AIがコードを書く時代になり、ノーコードやプロンプト(AIに指示する文章)での開発が当たり前になる今、非エンジニア、エンジニアに求められる力をお聞きしました。
「非エンジニア職」→「課題解決力に加え、AIやツールを活用する力」が求められる。
今後、高いITリテラシー、AIリテラシーが必要になってくる。
「エンジニア職」→「AIやプログラミングのしくみを理解し、品質を管理する力」が必要。
AIが生成したものが、本当に安全なのか判断し、修正する力が求められる。
中高生の将来なりたい職業ランキングでも、プログラマーは上位にあがってきます。エンジニア、非エンジニアそれぞれに必要な力を知っておくことは大切です。
「ノーコードツール」での学習は、プログラミング学習の入り口に最適
作る楽しさを子どもの頃から早く体験できる「ノーコードツール」での学習は、プログラミング学習の入り口に最適とのこと。従来のコーディング(プログラミングの文字列を書くこと)は、1つのアプリを作るのに時間がかかり、挫折しやすい側面もありましたが、ノーコードなら、直観的に、いくつものアプリを作ることができます。そのようなアプリ制作を学べる「プログラミング講座『アプリ開発』」でも、子どもたちの成長の速さには、いつも驚かされます。アプリを作る中で、興味関心を深め、「自分にもできる」という成功体験から積極性や創造性を育み、将来にいきる力をつけてくれることを願っています。
※「ノーコードツール」とは、コード(プログラミングの文字列)を書かなくても、アプリやWEBサイトを作れるツールのことです。

