「夏休みの宿題、もうやった?」
と聞くのはストレス…。
そこで今回は、保護者のかたがストレスフリーでできる、宿題計画のアシスト術をご紹介します。小学生向けに、ピンポイントで効果がある声かけとは?
宿題を集める
はじめに宿題や塾の課題などを1箇所に集めてリストを作ります。
教材そのものを一度机に並べて、まず視覚的に把握するのがポイント。読書感想文、自由研究などのまだ形がないものは、A4やB5の紙を用意して1枚に1課題ずつ書いておきます。
数値化する
次に、決められた「数字」を横に書きます。
読書感想文なら「本を決める」「読む」「書く」などに段階を分け、かかる日数を数字にして最初に用意した紙に書き込むと整理できます。自由研究なら「内容を決める」「準備(買い物)」「実験」「まとめる」などに分けて。
【想定される宿題】
算数・漢字プリント ドリル、日記(生活記録ノートなど)、自由研究、読書感想文など
宿題の量を実感することで見通しが立ち、気持ちがすっきりするでしょう!
締め切り
それぞれの宿題を始める日と締め切りを決めます。ドリル10ページなら1日1ページで10日など、数で振り分けてカレンダーに期間を書き込み、宿題ごとに期間を色分けします。
時間帯
夏休みの1日の家庭内でのおおまかな時間割を作って、どの時間にどの勉強をするかも決めておきましょう。
食事、お風呂、習い事のほか、自由時間も必須です。カレンダーや時間割は何度も書き直せるホワイトボードを活用するのがおすすめです。
進め方や取り組む時間は、お子さまに自分で決めさせることが大事。お子さまなりの責任感でやろうとするので、大人はアドバイス程度で押し付けないように気をつけて。
考えながら頭の中で予定がだんだん整理されていきます。勉強ばかりという感覚にならないように、お子さま自身がやりたいことのできる本人任せの時間も必ずつくりましょう。
声かけ
お子さまの進み具合は毎日気にかけ、「やってるね」「今日もできたね」などポジティブな声かけを。
できていなくてもすぐに叱らず、先の楽しみを話しながら「宿題も進めておかないとね」などの言葉で意識させてみて。
得意な教科、好きな課題は進めやすいものなので、取り組んだだけでほめてもOK。
進み具合の管理
宿題を割り振ったカレンダーに、できた日は○、遅れたら△や×をつけます。
予定通り進まないときも「なんとなく間に合わなさそう」ではなく、残りがどのくらいかを具体的に把握していることが重要なので×でも付けるようにしましょう。
サポートを求めるお子さまには、なるべく寄り添って。干渉されたくないお子さまでも、ポジティブな声かけはうれしいもの。心配しているのではなく、気にかけているよというメッセージを発信して。
- 予定通りできないことがあっても、大丈夫。そこからの立て直しを応援しましょう。時間がかかっている教科や困っている課題には、フォローも必要かもしれません。
例えば自由研究の準備を手伝ったり、一緒に解いてあげたりすると勢いがつくこともありますよ。
残っている課題をもう一度集めて数字化し、残りの日数で割り振りし直しましょう。初めよりも宿題ごとの難易度がわかっているので、現実的な見通しが立てやすくなっているはずです。初めよりは宿題の量が減っていることも意識させて。
子どもの見通しが甘いと感じるときは、保護者の方がリードして一緒に計画を立てていきましょう。「これは何日くらいかかりそうだね。いつやろうか?」と解説しながら、「いつ」「何を」などは子どもにたずねて、自分で決めさせることで実行しやすくなります。
先に勉強に必要なものをテーブルに並べておく、初めのページを開いておく、下敷きをはさんでおくなどのちょっとした準備をしておくだけで始めやすくなるので試してみて。
「とにかく一問だけやってみる」「1秒だけ考えてみる」など、これだけならやってもいいと思えることを試してもいいですね。手や頭を使うことで、気分がのってくることが多いです。
やり始めでも途中でも「さて、何をやろうかな……」と考えると間延びしてやる気がしぼみがち。いくつかの課題を続けてやるときは、やることや順番を決めておくと気持ちが途切れにくくなります。
それでも気分がのらないときは、「ここまでやったら終わりにしよう」と短めに切り上げてしまっても。きっちりやりきらなくても、繰り返しているうちに宿題は進んでいきます。
夏休みの宿題には、たくさんの段取りや計画のポイントが詰まっています。
経験の積み重ねで計画や実践のスキルが上がっていくので、今年すべて予定通りに進まなくてもお子さまの中には経験したことが残ります。
去年より最終日に慌てなかった、いつもより気持ちよく進められたなど、よくなったことを言葉にして伝えてみてくださいね。