夏休みの宿題や勉強のこと、気になるけれど細かく口を出すのも難しい年齢だから、ちょこっとアドバイスするくらいであとは見守れるといいな。
そんな中高生の保護者の方に、お子さまが自分で管理できる宿題計画の立て方と「ちょこっと」できる声かけをお伝えします。
宿題を集める
お子さまが宿題を確認したり、進めたりしているタイミングでさりげなく声をかけ「宿題どのくらいあるの?」「けっこうあるね、他にもあるの?」などとたずねてみましょう。
数値化する
また、計画を立てても乱れがち、いつも夏休み後半に宿題を溜めてしまうというお子さまにぜひおすすめしたいのが、全体量を「数」で把握するということ。
宿題をひとつのリストにして、横に決められたページ数や課題の数を書くことで、量をしっかり認識できます。
「この方法知ってる?」と、興味をもてるような伝え方をしてみてください。
【想定される宿題】
各教科のワーク プリント レポート課題 英文読解など
宿題の量を数で理解することで見通しを立てることができ、気持ちもすっきりするでしょう!
余白を知る
夏休みは部活や塾や遊びの予定が多いので、「宿題をいつやるか」を先に決めておくのが大切です。
カレンダーに旅行や部活、塾などのすべての予定を書き込んでみると、自分の余白が見えてきます。そこに、それぞれの宿題の締め切りを決めて入れていくと計画が具体的になります。
「夏休みの部活の日程、決まっている?予定がない日に宿題をやるといいよ」といった声かけがオススメです。
進め方や取り組む時間は、お子さま自身で決めさせることが大事。
家族の予定を早めにはっきりさせるなどして、応援しましょう。
勉強時間を決める
勉強する時間は、ある程度決めてルーティンにしておくと、取りかかりのハードルが下がります。
「朝食の後、夕食の後に宿題をやるって決めるといいよ」といった声かけがオススメです。
朝食後や夕食後など、お子さまが勉強する時間になったらテレビを消したり、飲み物を用意してあげたり、さりげない気配りを。
自分の予定を確認しながら頭の中がだんだん整理されていきます。ただ、勉強ばかりという感覚にならないように、お子さま自身がやりたいことのできる本人任せの時間も必ずつくりましょう。
声かけ
宿題の様子が気になっても「どこまでできたの?」「間に合うの?」などという声かけだと、お子さまは信用されていないのかなと思ってしまいます。宿題をしている姿を見かけたり、勉強したあとを見つけときに「やってるね」「頑張ってるね」などポジティブな声かけを。
進み具合の管理
中高生は宿題の難易度が高く、得意・不得意もあるので予定通り進まないことも珍しくありません。取り組みながら時間の見積もりを立てられるようになっていくので、遅れているようでも否定せず「宿題多くて大変だね」と共感を示しましょう。
前半なら自分で立て直していけることも多いので、少し見守ってみて。
干渉されたくない子でも、心配しているのではなく、気にかけているよというメッセージを発信していくことで、困ったときに相談しやすくなります。ちょうどよい加減を探して。
- 予定通りできないからダメと結論づけず、そこからの立て直しを応援しましょう。勉強法のヒントは普段の会話の中で伝え、気が向いてやり始めるのを待ってみて。
たくさんある宿題に、ちょっぴり弱音をはきたいだけかも。まずは「自分もそうだったよ」で共感してあげましょう。
そのうえで、「一度、残りのページ数を確認して仕切り直した方がいいよ」とアドバイスして。初めよりも宿題ごとの難易度がわかっているので、現実的な見通しが立てやすくなっているはずです。初めよりは宿題の量が減っていることも意識させて。
詰め込みすぎの計画など、保護者の方から見て「これは無理では?」と思う計画は、直させるのではなく取りかかりを前倒しにする提案を。できなかったときに立て直す余裕ができますし、計画通りに終われば後はのびのび過ごせます。
あまり頭を使わずに解けるくらいの簡単な計算問題や英単語の問題などを5つくらい解いてから、その宿題を始めると「できた」という成功感覚が脳を刺激し、スイッチが入りやすくなりますよ。
「とにかく一問だけやってみる」「1秒だけ考えてみる」などと自分に言い聞かせるのも手。やり始めれば、気分がのってくることが多いです。
最初から集中力ややる気が高まっていることは少なく、むしろ取り組んでいるうちにだんだん集中し始めるもの。気持ちが途切れたら時間を決めて休憩し、時間になったらとりあえず手を動かしてまた気分をのせていくのがいいでしょう。
どうしても気分がのらないときは、「ここまでやったら終わりにしよう」と短めに切り上げてしまっても。きっちりやりきらなくても、繰り返しているうちに宿題は進んでいきます。
夏休みの宿題には、たくさんの段取りや計画のポイントが詰まっています。経験の積み重ねで計画や実践のスキルが上がっていくので、今年すべて予定通りに進まなくてもお子さまの中には経験したことが残ります。
去年より最終日に慌てなかった、いつもより気持ちよく進められたなど、よくなったことを言葉にして伝えることで、思春期のお子さまの自信がはぐくまれますよ。