「おやつの価格」で計算力&分析力アップ
- 対象学年(おすすめ年齢)…小学校高学年〜中学生
- かかる日数(目安)…1日〜
物の価格を知り、1週間の予算のやりくりを考えながらお買い物。どれを買う? いくらまで? 何日分? アンテナをフル稼働させ、計算式の使い方や計算力を磨きましょう!
「今日のおやつ何?」の質問から解放される!
面倒な計算も「自分ごと」だから身に付きやすい! 価格には商品価格と税込価格があること、同じ商品でもスーパーやコンビニ、ドラッグストアで値段に違いがあることなど、モノとお金にまつわるさまざまな発見も。自立につながる自由研究です。
- このお菓子、たくさん入っているけど1個はいくらなの?
- 昨日節約したから今日はいいお菓子が買えたね!
- 向こうの店のほうが安いかもしれないね
STEP01
「おやつ代管理シート」を作成する
- 1週間分の予算をまとめて受け取り、1日あたりに使える金額を計算。おやつ代管理シート(まとめ用紙)をプリントアウトして、2つの数字を該当する欄に記入します。
- 食べたいものや買いたいお菓子も書き込むとワクワク感がアップ! このとき、商品の値段を予想したり、小売価格を調べておくと、実際の買い物との照らし合わせで学びが増えます。
- 週末にお金が足りなくなったらおやつはナシにする、おやつの時間は決めておくなど、親子の間でルールを決めてスタートを。
STEP02
実際に買い物をしてレシートをもらう
- 予算以内で1週間分のおやつを購入。帰宅したら、レシートを見ながら買ったものと使った金額を管理表に記入します。
- レシートの税込価格に注目。書き込むときは商品価格ではなく、税込価格に統一を。
STEP03
金額をデータにまとめる
- 使った金額を集計し、グラフにまとめます。学校で習った計算式やグラフを使ってみましょう。データのまとめ方を変えて、いろいろなグラフを作成すると、より多角的な分析ができます。
グラフ作成のヒント
- 棒グラフ……スナック、チョコレート、グミなど種類別の合計価格を比較できる
※小学3年生から - 折れ線グラフ……1日ごとに食べるおやつを決めて金額を計算。毎日のおやつ代の変動がわかる
※小学4年生から - 円グラフ……種類別の合計価格の割合がわかる
※小学5年生から、%の分数・小数は中学
- 買い物を振り返って気付いたことも記入しよう。値段が最も高かったものはどれ? より安く買えたかもしれないものは?
チャレンジ意欲がわいたら、次の週も挑戦してみて。計算力と買い物スキルがぐんぐんアップ! - 店頭での商品選びに慣れたら、似ているお菓子の価格と内容量を比べたり、店ごとの値段の違いに注目したりする。同じ商品がより安く買えれば、ほかにも欲しいものが買えるかも! ものと値段へのアンテナを張る習慣が、楽しみながら身に付きます。
- お手伝いの報酬とセットに
家の買い物も一緒にすると、おやつ代アップ - おやつ作りとセットに
ゼリーやプリンを自分で作れば、買う時とのお金の使い方が違うことに気づくかも?
- 今、自分が欲しいものの値段は、おやつ何日分?
- 1週間の予算をもとに、1か月、1年分のおやつ代を計算してみよう
絵や写真でわかりやすく
- 「おやつ代管理シート」の余白に、買ったお菓子の絵や写真を貼る
- 箱や小袋入りのお菓子などは、商品パッケージのほか、中身の量などがわかる絵や写真に
自分の視点で計算式や情報を加える
- 学校で習った計算式を使っていろいろな計算をしたり、自分なりの文章題を作ってみる
例)
- 小学3,4年生
大袋のお菓子の1個あたりの値段は?
→割り算 - 小学5,6年生
お菓子のグラムあたりの値段は?
→割り算、単位 - 中学生
習った計算式を使って自分なりの文章題を作ってみる
→チョコビスケットとジュースを組み合わせて買うことにする。チョコビスケットを3箱買うとき、ジュースは何本買えるか。ジュースの本数をXとして計算する。
124×3+150X≦756 X=…
調べ学習につなげる
- 世界のお菓子の価格を調べて比較する(似たようなお菓子の現地価格と為替を調べて円換算する)
- 同じお菓子の価格をスーパーとコンビニ、ドラッグストアなどで比較する
- 消費税って何? しくみと使い道を調べる
- スーパーの商品が安いのはどうして? 流通にかかるコストを調べる
「おやつ」を通してものの価格に対する理解が進み、社会勉強にもなる自由研究です。「あの店は野菜は高めだけどお菓子は安い」など、保護者の方にも発見があるかもしれません。消費者の大先輩として、たくさんのアドバイスをしてあげてくださいね。
監修:親野智可等(教育評論家)