お子さまを「言い訳名人」にしない!大切なのは自己肯定感を高める声かけ!

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お子さまは「言い訳の名人」です。ときにはウソをついてまで自分のミスを隠そうとしたりもします。どうしたら言い訳をしないで、素直に自分のミスを認められるようになるのでしょうか。今回は、お子さまの言い訳について一緒に考えてみましょう。

「嫌われたくない」「叱られたくない」という心理が言い訳に

お子さまが言い訳するにはいくつかの本能的な心理が働いているとされています。
その代表的なのが「自分の評価を下げたくない・嫌われたくない」という心理です。間違えたことで、自分の評価が下がると思っているのです。
「こんな間違いをしたら、ママに嫌われちゃう」「ダメな子どもだって思われる」。
こんな心理が働き、自分のミスを認めないのです。
また、「叱られるのがいや」という心理も働きます。間違えたら叱られるので、間違えたことを認めなければ叱られないと思い、できるだけ自分の間違いにしないように言い訳をするのです。
さらに、言い訳をすることで、自分が悪い割合を軽くしようという狙いもあります。悪いことはしたけれど、それは「誰か、あるいは何かのせいで自分だけが悪いのではない」、ということにしたい気持ちが働くのです。
言い訳をするのは本能的なものですが、その根底にあるのは自己防衛心が強く働いているからでもあります。不愉快な感情にならないように、つまり自分を守るために自然と働くものと言えるでしょう。

自己肯定感を高めることで間違いも受け入れるお子さまに

個人差はありますが、中には自分の間違いをしっかり認めるお子さまもいます。その違いは自己肯定感です。
自己肯定感の高いお子さまは自分をそのまま受け入れることができるため、失敗した自分も、間違えた自分も受け入れることができるのです。だから言い訳をそれほどしないと考えられます。

反対に自己肯定感の低いお子さまは、自分に自信がないために、人からの評価を気にし過ぎてしまいます。そのため逃げ道が必要になり、言い訳に終始してしまうのです。
言い訳をするお子さまに対して保護者のかたが言い訳を責めてばかりいては、余計に自己防衛心が増すだけです。発想を切り替えて、自己肯定感を高めるような子育てを目指しましょう。
その自己肯定感とは、簡単に言うとお子さま自身が「自分は大切な存在だ」と自分を認めることです。これは保護者のかたの育て方・接し方が大きく影響します。お子さまが自分の存在を認めるのは、大切に扱われていると思うからです。
では、ここでお子さまの自己肯定感を高めるポイントを4つご紹介しましょう。

自己肯定感を高めるポイント(1)「話をよく聞いて認めてあげる」
ふだんから、きちんとお子さまの話を聞いているでしょうか?
会話は自分の気持ちを伝える一番の方法ですから、話を聞いてもらえただけで「自分は認められている」と実感することができるのです。反対に話を聞いてもらえないと、「自分に興味がないのかな」と感じてしまうのです。

自己肯定感を高めるポイント(2)「ほめることはお子さまの心の栄養素」
よく「ほめて育てる」と言いますが、お子さまはほめられるとうれしくなります。自分のしたことで親が喜んでくれたと思うからです。
これは自己肯定感を高める大きなポイントです。お子さまの心を育てる栄養剤のようなものだと思って、たくさんほめてあげましょう。

自己肯定感を高めるポイント(3)「スキンシップを取ることは心の安定に」
積極的にお子さまにふれるなどスキンシップをとることも効果的です。嫌いな人にはふれたくありませんよね。反対に、好きな人にはふれたいものです。これがお子さまの心の安定に結びつき、「自分は愛されているのだ」という自己肯定感につながるのです。

自己肯定感を高めるポイント(4)「感謝の言葉は認められた証」
「ありがとう」という何気ない言葉もお子さまにはとても効果的です。人から感謝されることは自分が認められた証(あかし)だからです。

こんな言葉はダメ!思わず使う自己肯定感を低くする言動

反対に、お子さまの自己肯定感を低くする言動は控えましょう。
代表的なものは他人と比較することです。人と比べられることで劣等感を覚えるお子さまは多いものです。自己肯定感の高いお子さまなら、目標や理想の人を挙げても大丈夫かもしれませんが、自己肯定感の低いお子さまの場合は、「こんな自分はダメ」と逆効果になることがあります。
また、失敗をした際にお子さまを責めたりするのもいけません。萎縮してしまうからです。その失敗をリカバリーして、次につなげられるように「次はどうしたらいいかな?」という声かけをしましょう。
日頃からこのように心がけておけば、お子さまは自己肯定感を高めていきます。自分が認められ自信が出てくれば、失敗を受け止め、言い訳をしなくなります。「言い訳名人」にならず、失敗も次につなげられるようになっていくのです。

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