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はじめての家づくりのポイントを徹底ガイド

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はじめての家づくりのポイントを徹底ガイド

こんにちは。はじめての家づくりとなった際、いろいろと心配が尽きないのではないでしょうか。建てる場所・お金の事・どんなデザインにしようかなど、分からないことばかりだと思います。今回は、初めての家づくりのポイントを分かりやすくお伝えしていきます。

はじめての家づくりのポイント

災害リスク

ドイツのNGO「ジャーマンウオッチ」による、自然災害による死者数や経済的損失などからスコアを割り出した「世界気候リスク・インデックス」の2020年版で、日本が世界183カ国でワースト1位となりました。つまり、日本は世界的にトップクラスの災害大国と言えます。そんな日本で住居を建築・購入する際には、災害リスクを考慮することが欠かせません。(※1)

災害リスクの確認方法

日本で備えるべき災害リスクは、台風・地震・豪雨・火災などです。
台風や豪雨によって、河川の氾濫・土砂崩れの発生が考えられます。河川の氾濫による浸水リスクの大きさは、過去の災害データや地理データを基に作成された、ハザードマップによって確認することができます。ハザードマップは区市町村の役所に備えられており、無料でもらえます。またWEB上にアップしている自治体も多いので、HPから確認することもできます。これから家づくりをしようとしている土地が、過去に大きな浸水被害を受けていないかをまず確認しましょう。

住環境・管理体制

これから長く住む地域の治安が、良いかどうかはとても気になるポイントかと思います。治安の良し悪しは、警察や自治体が公表している犯罪情報や交通事故発生マップで確認することができます。さらに、住んでみたい地域に出向き、時間帯を変えて散歩してみることをおすすめします。地図やインターネットでは分からなかった現地の雰囲気を、体感できるでしょう。
また、子どもの教育を考えるときに学区選びは重要です。該当する住所がどの小学校・中学校の学区なのかを調べたい場合は、WEB上の学区マップを利用すると便利です。私立中学校の受験も考えている場合は、通学ルートも想定しておきましょう。また保育園・幼稚園はマップアプリで探すことができます。公立の保育園・認可保育園などは抽選となり、自宅から最寄りの保育園に行けるとは限りませんが、どこまでなら送り迎え可能かなどを事前に調べておくと便利です。
最寄り駅をどこにするかも重要なポイントです。ターミナル(終点)駅までの時間や乗り換えなど通勤・通学を含め、生活に大きくかかわってきます。例えば、急行停車駅は便利ですが、物件価格との兼ね合いであえて各駅停車駅にすることも選択の一つです。

最適な間取り

一戸建ての場合、在来工法と2×4(ツーバイフォー)工法で建てられることが多くなります。2×4工法は、竣工後に間取りの変更ができません。建築・購入時に将来のライフスタイルを想定して柔軟に考えることが大事です。一方、在来工法は建蔽率・容積率の範囲内であれば増築・間仕切り壁の撤去・設置が自由にできます。
ライフステージごとのおすすめの間取りは以下です。

「結婚」……2DKなど最低限の個人スペースとダイニング。広さよりも通勤先へのアクセスの良さを優先させる
「第一子出産後」……1LDKや2LDKなど広いリビングスペースがあるとゆったりと子育てができる
「小学校入学前」……3LDKあると1部屋を子ども部屋として準備できる

はじめての家づくりの依頼先

ハウスメーカー

ハウスメーカーはブランドによって得意とする工法が異なってきます。多くのハウスメーカーは、2×4や2×6といった壁で支える工法をとっています。メリットとしては、工期の短さ、耐火性能の高さ、長期保証による安心感があります。デザインは普遍的かつ洗練されており人気です。増築や改築には向かないという面もあります。

工務店

工務店は在来工法(柱・梁・基礎で支えられた建物)を得意とすることが多いです。規模も地元の一人親方の会社から大規模な会社までさまざまです。メリットとしては、細かい融通やリクエストを聞いてもらいやすい点、建築費のコストカットがしやすい点があります。デメリットは最新のデザインなどのはやりに疎い人が多いことや、職人によって腕にばらつきが出やすい点です。

設計事務所

設計事務所は、建物のデザインを専門としており、おしゃれな建物や凝った建物を建築したい場合に非常に優れています。合わせて、建築を工務店や建設会社に依頼した場合は、建築過程で監理者として、建築が問題なく進んでいるかの確認やコスト管理などを行ってもらえます。デメリットとしては、設計費用が別途かかるために価格の低い建物の場合、コスト管理以上に費用がかさみがちです。

はじめての家づくりに必要なお金

はじめての家づくりに必要なお金

土地購入費

以下の費用が一戸建てをつくる上で必要となります。

土地代(立地によって最も価格差が発生する)
仲介手数料(土地代の3%+6万円+消費税が一般的)
契約時の印紙代
登記費用(所有権移転登録免許税及び司法書士費用)

◎ローンを組む場合にかかる費用
1.事務取扱手数料
2.ローン保証料
3.団体信用生命保険料(融資を受けた者が亡くなった場合に残額を全て支払うための保険)
4.抵当権設定登録免許税
不動産取得税(要件を満たせば軽減措置あり)
測量費(通常は売主負担だが、購入後に測量をする場合あり)

本体工事費

いわゆる基礎工事、上棟工事、屋根敷設工事、設備敷設工事、断熱工事、内装工事などが該当します。

付帯工事費

古家付きで購入した場合は解体費、庭・駐車場などの外構費、オプションであれば、システムキッチン設置費、雨戸・網戸設置費、カーテンレール及びカーテン設置費、セキュリティ導入費用などが該当します。

諸費用

建築請負契約に関わる印紙代、新たに建物を建てたことを登録するための表示登記登録免許税及び司法書士費用(土地購入費にある「契約時の印紙代」「登記費用(所有権移転登録免許税及び司法書士費用)」とは別に必要)、また火災保険料などが該当します。また地鎮祭などの神事に関わる費用などもこの諸費用に含まれます。

住宅の完成後にかかる費用

住宅の完成後にかかる費用

住宅ローン返済

住宅ローンに関しては、例で目安を知ってもらえればと思います。

例)共働き夫婦が土地を購入し、建物を建てます。土地代3000万円、建築費2200万円。そのうち2500万円を35年ローンで借入。借入条件は夫が2700万円変動金利(0.525%)、妻が2000万円固定金利(1.82%)とします。
  夫:毎月の返済額70,386円(ボーナス時返済なし)
  妻:毎月の返済額64,420円(ボーナス時返済なし)
※ローン計算表より(※2)

維持管理費用

一戸建てはマンションと違い、支払う維持管理費用は少なくて済みます。ただし、設備などには寿命があり、いずれ故障し、修繕又は交換が必要となります。また、近年多い台風や豪雨により、屋根が飛んでしまったり壁から雨が吹き込んだりして浸水の被害も想定されます。
また、キッチンやトイレ、風呂場などの配管にも寿命があります。屋根の吹き替え、壁の塗装の直し、シロアリ予防や駆除、窓・玄関等の扉交換、鍵交換、畳の交換、給湯器の交換など、いろいろと維持管理費用がかかります。毎年計上される額は少なくても、突然、ドンと大きな負担になるのが一戸建ての維持管理費の特徴です。

税金

固定資産税と都市計画税が毎年かかります。
固定資産税額=課税標準額×税率1.4%
都市計画税=課税標準額×税率0.3%がベース(自治体によって異なる場合あり)
住宅用地の場合は特例で
小規模住宅用地(200㎡以下の部分)……課税標準×1/6
一般住宅用地(200㎡超の部分)……課税標準×1/3
(ただし、建物の課税床面積の10倍が上限)
また、新築住宅の場合120㎡(課税床面積)までの部分について3年間・5年間にわたって固定資産税が1/2(2022年3月31日までに新築された場合の特例)となります。(※3)

住宅ローン控除

毎年の住宅ローン残高の1%を10年間(令和2年12月までは特例で13年)、所得税から控除、所得税で控除しきれない分は住民税からも一部控除されます。
給与所得及び税額控除可能額が一定以上あり、繰上げ返済をしていなければ、先ほどの例でいくと、夫は初年度で24万円程度、妻も19万円程度、税金が還付される可能性があります。

家づくりの流れ

家づくりの流れ

来場・相談

不動産会社または住宅展示場に足を運びましょう。一戸建てを建てたい希望エリア、予算、収入から想定されるローン可能額、今後のライフプランから必要とされる面積や間取りなどを相談します。打ち合わせの中で、エリアや予算を絞っていき、それに見合った土地情報を出してもらいます。

土地選び

紙面又はWEB上で選定した複数の土地情報を、ライフプランを想定しながら絞っていきます。面積と、用途地域(建てられる限度を定めた基準)などから、大まかにどれくらいの大きさの建物が建てられるのかを確認します。その後、道路との関係、駅からの距離、方角、周辺環境、ハザードマップなどを見て、候補を絞っていきます。

現地調査

候補となる土地を周っていきます。不動産会社の宅地建物取引士などの専門家と一緒に行くと良いでしょう。候補となる土地や周辺エリアを巡っていると、見えてくることがあります。大事なのは、周辺環境・道路との関係・陽当り・隣地との境界が入っているか・隣の建物や庭木が越境していないか・電気・ガス・水道の元栓やメーターがあるかなどを確認します。通常、売地である土地の地中内に元栓が埋設されています。田舎ですと、これらが何もない全くの更地がありますが、宅地には通常存在しています。

また、購入者自身で異なる時間帯に見に行くこともおすすめです。夜にしか見えない景色があるかもしれません。

プランづくり

希望する土地が決まれば、購入申込書を提出して土地を抑える必要があります。並行して、法的に建築可能な大きさを確認するために、ハウスメーカーや設計会社にボリュームチェックと言ってラフなプランを作成してもらいます。その後、希望する建物ができると判断すればローンが借りられるかの事前チェックに移行します。

融資事前申込

多くの場合、購入申込書を提出するのと同時に、ローンの事前審査を申し込みます。銀行のフォームに従って必要事項を記載しましょう。書類を提出すると、3~4日以内に融資できるかどうかの仮結果がもらえます。土地を購入して戸建てを建築する際は、建築費用に対する分も合わせて融資申し込みます。融資が問題ないという目途が立てば、契約という流れになります。

契約

土地売買の重要事項説明書・契約書の内容を確認し、問題がなければ署名捺印を行い、手付金を支払います。その後、すぐに融資の本申込をします。土地の引き渡し及び残金決済は契約の1カ月~3カ月後までの間に設定されることが多いです。
融資の本審査結果が問題なければ引渡・残金決済へ、万が一結果が融資不可であれば融資条項により契約を白紙撤回します。土地の売買契約締結後は、並行してハウスメーカーや設計会社・工務店からラフプラン及び概算見積書を提出してもらい、比較検討の上、どの会社に設計・建築を依頼するかを決定しましょう。土地の引き渡し後、工事請負契約を締結し、契約金(100万円~500万円程度)を支払います。

地盤調査

建物の安全を担保するために、瑕疵(かし)保険への加入が義務付けられており、地盤調査は必ずしなければなりません。サウンディングやボーリングと言われる専門的な調査で、地盤の強度や支持層の深さ、沈下の判定などを行います。これらは、ハウスメーカーや工務店が斡旋した専門の会社で行ってもらえます。もし地層が弱い場合は、地盤改良工事を行う必要が出てきます。

最終図面の確認

着工に入るまでに設計プランを協議し、いよいよ最終図面の確認を行います。これを元に建築確認申請を行います。確認申請提出後は、規模・階数・用途など大きな変更は再度の確認申請提出が必要になりますので、要望がきちんと反映されているかをしっかりと確認しましょう。軽微な変更であれば変更届で問題ないのですが、着工後の変更は追加費用が請求される可能性があります。しっかりと内容を確認しておきましょう。

着工

着工は地鎮祭など安全祈願をしたのち、位置出し・墨出しを行い正確な配置を確認します。その後、基礎工事・配管工事・上棟(柱・梁の組み上げ)・上棟式・上棟確認・ 屋根工事・壁工事・設備配管工事・断熱・内装工事・クロス貼り・仕上げ・電気機器などの設置工事といった流れになります。2×4工法の場合は、上棟前に壁パネルを枠組みします。

検査

建物が完成した後に、設計会社やハウスメーカーの社内検査が行われます。その後、建築確認申請を提出した機関による完了検査が行われ、問題なければ検査済証をもらえます。将来、売却する場合に使いますので大切に保管しておいてください。最後に、施主検査が行われます。気になるところがあれば、臆せずに伝えるようにしましょう。

完成・引き渡し

検査での指摘事項を全て修復して、晴れて引き渡しとなります。
カギの確認や、設備機器の使用方法などの説明を受けて、説明資料なども受領します。

保証・定期点検

一戸建てを新築した場合、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」により竣工から10年間は保証されます。柱・梁・屋根・基礎・壁等の基本構造部に欠陥が見つかった場合、施工会社に対して損害賠償請求ができます。その場合、施工会社は無償で修理することが義務とされていますので、気になることがあれば、施工会社に相談するようにしましょう。
なお、大手ハウスメーカーなどでは、20年、30年といった長期保証をセールスポイントにしているところもあります。
又、設備にもメーカー保証が付いています。設備機器の保証期間は1年~5年程度です。機械には初期不良が一定以上起こりえます。そのため、使い始めて違和感がある場合には、早めにメーカーに点検を依頼しましょう。 (※4)

はじめての家づくりに活用したい制度

はじめての家づくりに活用したい制度

すまい給付金

すまい給付金は、消費税率引き上げによる住宅取得者の負担をやわらげる制度です。住宅ローン減税は、支払っている所得税などから控除する仕組みであるため、収入が低い世帯に対して、住宅ローン減税とあわせて消費税率引き上げによる負担の軽減をはかるものです。最大50万円ですが、収入によって給付額が変わります。夫婦でローンを組む場合は、それぞれで申請することも可能です。

次世代住宅ポイント制度

(次世代住宅ポイント制度 新型コロナウイルス感染症対応)
次世代住宅ポイント制度とは、消費税率10%が適用される一定の省エネ性・耐震性・バリアフリー性能などを満たす住宅や、家事負担が軽減される住宅を新築した方に対し、さまざまな商品と交換できるポイントを発行する制度です。
新型コロナウイルス感染症の影響により令和2年3月31日までにやむを得ず契約できなかった方については、令和2年4月7日から8月31日までに契約を行った場合に、ポイントの申請が可能です。

「住宅取得等資金贈与の非課税」制度

住宅を取得するときに、父母や祖父母から資金提供してもらい、住宅を新築した場合、通常ならかかる贈与税が最大3,000万円まで非課税になる制度です。現在の特例は2021年12月31日までに提供された資金が対象となります。通常であれば、基礎控除額110万円が差し引かれた部分に対して、贈与税が累進的に課税されます。仮に親から1,500万円の資金提供を受けた場合、非課税の特例を利用しないと(15,000,000円-1,100,000円(基礎控除)×40%-1,900,000円(控除額))となり=366万円ほどの贈与税がかかってしまうのです。
(※国税庁の特例贈与財産用の速算表より)
なお、贈与を受ける人や対象となる建物、入居時期などに条件がありますので、注意してください。 (※5)

フラット35S金利優遇制度

フラット35Sとは全期間固定型で、景気の変動による金利上昇に影響を受けない安心の融資制度です。最近ではフラット35も金利が低く、利用しやすくなっています。2020年7月現在で、35年固定で最頻金利1.3%となっています。さらにフラット35Sは省エネルギー性、耐震性などの住宅を取得する場合に、借入金利をフラット35から一定期間引き下げる制度です。フラット35Sには10年金利引き下げのAプランと、5年金利引き下げのBプランがあります。対象となる建物の省エネ・耐震などの基準をどう満たしているかによって変わります。融資において、0.25%の金利差は非常に大きいです。
仮に3,000万円を金利1.3%のフラット35で借りた場合、総返済額は3,736万円ですが、フラット35SのAプランで借りた場合、3,664万円となり、総返済額に約72万円の差が出ます。
※35年・元利均等・ボーナス払いなしでフラット35の公式ページで計算(※6)

はじめての家づくりにおすすめのハウスメーカー

積水ハウス

積水ハウスは、20年の初期保証終了後も、有償点検(必要により有償補修)を行うことにより、基礎・柱・梁・屋根および防水を10年ごとに再保証してくれます。長く安心して住む家ですので、長い保証期間がついているハウスメーカーははじめての家づくりにおすすめです。

トヨタホーム

トヨタホームは、60年長期保証と長く暮らす家をコンセプトにしています。どれだけ丈夫に建てるか、どれだけしっかりメンテンスをしていくか、そこが建物の資産価値及び快適な暮らしをもたらす決め手だと考えています。

専門家からはじめての家づくりのアドバイス

はじめての家づくりで最も大切なのは、立地と周辺環境です。まずはどこで暮らしていくかをイメージしながら、じっくりと探すのが大切です。安全で快適な暮らし、そして資産性。そこに主眼を置いて探すようにしましょう。建築においては、信頼できるハウスメーカーか、設計会社かをしっかり見定めることが大切です。見積内容にも真摯に説明してもらえるような会社および担当者を見つけてください。そうすれば、素晴らしい夢のマイホームがそこに見えてきますよ!

出典:
(※1)NNNASIAアジア経済ニュース「気候リスク指数で日本ワースト、比が2位」
(※2)住宅ローン返済額シミュレーション
(※3)三井不動産リアルティ「税金の手引き」
(※4)住宅の品質確保の促進等に関する法律
(※5)国税庁「特例贈与財産用の速算表」
(※6)フラット35S金利優遇制度


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