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子ども部屋?リビング?勉強はどこでする?

勉強するお子さまのイメージイラスト

ご家庭では、「子ども部屋」どうされていますか? 上手に活用できていますか?
お子さま専用の部屋があっても、あまり使っていないというご家庭も多いようです。
最近の「子ども部屋」事情をチェックしながら、
お子さまのご家庭での生活空間を考えてみませんか?

みんなは子ども部屋、与えてる?

小学生の約8割のご家庭が子ども部屋を用意しているようです。

※1人部屋、きょうだいと一緒の子ども部屋含む

※Benesse教育情報サイト アンケート 2008年9月実施 Benesse教育情報サイトメンバー小・中学生をもつ保護者 1329人

勉強の意識をもたせるために、入学前に用意しました。でも結局、勉強はリビング。ちょっと早かったかな。(小1のママ)
思春期になるといずれ必要なので、新築時につくりました。でも、今は子どもの物を置く場所になっています。(小2のパパ)
ママっ子で甘えん坊なので、一人で寝るように与えました。でも、結局今もママと寝てます。(小1のパパ)
自分の部屋をもつと、子どもの様子がわからなくなるのではと心配。一緒にリビングで過ごす今が楽しいです。(小2のママ)

子ども部屋があっても「勉強はリビングで」がほとんど

低学年のお子さまが勉強するのは、「リビング」または「ダイニング」が約8割。「親の目の届く場所で勉強」と考えるご家庭が多いようです。とはいえ、子供部屋を空き室にするのはもったいないもの。それぞれのメリットを知って、じょうずに使い分けしたいですね。

低学年のお子さまが勉強するのは、「リビング」または「ダイニング」が約8割。

※Benesse ウィメンズパークアンケート 2013年5月実施 全国の小学校1,2年生の子どもをもつ保護者 200人

子ども部屋とリビングそれぞれのメリットは?かしこい使い分けって?

リビング

メリット リビングは、「おうちのひとと一緒に」の場所

小学校低学年の頃は、おうちのかたに見ていてほしいという気持ちが強いものです。おうちのかたがそばで見守ってくれているリビングは、お子さまに安心感を与えます。その安心感が、学習への意欲や集中力を高めます。

注意点 リビング

勉強に向いていないリビングのイメージイラスト

テレビやラジオは消す

おうちのかたはお子さまが見える場所に

椅子を勉強できる高さに調節する

勉強に適した照明の工夫を

リビングはもともと勉強用ではないため、照明が暗かったり、テレビなど誘惑の多いものが並んでいたりします。勉強できる環境をつくることが大切です。椅子の高さが合わないと姿勢に影響するので調節を。足がブラブラしていると集中できないので足置き台などを用意しましょう。

向いてる学習 リビングはおうちのかたに見ていてほしい学習に向いています。

宿題や毎日の家庭学習など、お子さまのモチベーションを上げるサポートが必要な学習は、おうちのかたが、そばでほめたり教えたりできるリビングがいいでしょう。勉強の後におやつを食べたり親子でおしゃべりしたりなど、安心できる雰囲気が勉強を頑張る力になります。

宿題

計算ドリルや音読、文字の練習など、おうちのかたの「がんばってるね」「じょうずだね」の声かけが、やる気を高めます。

苦手な勉強

苦手な学習は、取りかかるハードルが高いもの。「まず〇〇してみよう」などと手順を伝えることで、やり方がわかるように。

子ども部屋

メリット 子ども部屋は、「一人でじっくりできる」場所

「じっくり考えたい」「集中したい」というときは、お子さま専用のスペースが有効です。きょうだいから邪魔をされたり、おうちのかたの言葉で中断したりすることなく、長時間、集中して自分のやりたいことに取り組めます。

注意点 子ども部屋

勉強に向いていない子ども部屋のイメージイラスト

ドアは開けておく

おうちのかたはお子さまが呼んだら行ける場所で過ごして

部屋の使い方にはできるだけ口を出さない

ときどき部屋をのぞいて様子を確認する

低学年の頃は、一人でいると不安を感じるものです。集中しているからと、放っておくのはNG。ドアを開けておいたり、ときどきのぞきに行ったりと、おうちのかたの気配を感じられる工夫を。また、自分で自由に使える部屋です。多少散らかっていても、ガミガミ言わずに見逃して。

向いてる学習 子ども部屋はじっくり集中して考える学習に向いています。

得意なことや、自由に取り組ませたい学習であれば、子ども部屋がいいでしょう。まわりの目を気にせず思いきり自由に取り組むことで、お子さまの創造力を高めます。また、暗記のように短時間集中する学習も、部屋に1人こもって取り組むことで、集中力が高まります。

工作

ついおうちのかたは口を挟みたくなるもの。一人でじっくりできるスペースで、お子さまの自由に任せて

暗記

声に出したり体を動かしたり。暗記法は人それぞれ。誰もいない空間なら、自分なりの方法で暗記できます。

お子さんの様子に合わせてじょうずに使いましょう。

低学年のお子さんが過ごす環境でもっとも大切なのは、
「安心感」です。お子さんの安心感のモトは、「おうちのかた」。おうちのかたがそばにいることで心が安定し、勉強や遊びに集中して取り組むことができます。

子ども部屋もリビングも、お子さんが安心して過ごせる場であれば、お子さんの様子にあわせて使い分ければいいでしょう。「おうちのひとと一緒に」と望むのであれば、リビングで勉強するのも大丈夫。家庭での安心感が、お子さんの意欲と自信になり、自立への土台をつくっていきます。

親野智可等(おやのちから)先生写真

親野 智可等(おやの ちから)先生

長年の教師経験をもとに著書やメルマガで勉強法や子育て法を提案。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。全国各地の小・中学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会で大人気。講演依頼とメルマガ登録はホームページから。
http://www.oyaryoku.jp/

毎日の勉強は、お子さんが「安心できる場所」で