2019年2月21日と3月12日の2回、明星学苑・明星小学校の2年生対象に、英語の導入部分でロボホンを使った授業を行いました。
この授業は、明星学苑・明星小学校とベネッセコーポレーションとの2018年度共同研究の枠組みで実施しました。今回は、ロボホンを使えば、英語に対する関心意欲が向上するのではないかとの仮説のもとに、授業設計しました。

英語を話すお友達としてのロボホン

シャープのロボホンは、スクラッチのようなブロック言語でプログラミングすることで、ロボホンにしゃべらせたいことを自由に設定することができます。授業者の奥田先生は、ロボットはネイティブの先生の代わりではなく、子どもと同じ立場として登場させたいという思いがありましたので、英語を話すスペシャルゲストという位置づけで、授業に登場させました。英語しか話せないロボットであることを明確にするために、手作りの金のハットをかぶせました。教室に入ってくるロボホンを見た途端に、児童は「あ、ロボットだ!」と嬉しそうな声をあげていました。

英語の導入での対話

同校では、1年生から英語の授業を実施しています。2年生の授業の最初には、いつもその日の日付や曜日、天気などを先生と英語で対話して確認します。今回も、先生と会話した後、ロボホンを紹介して、対話が始まりました。先生、ロボホン、児童の3者の対話です。主要部分を抜粋します。

先生: What is today’s question?
ロボホン: Today’s question is……”What color do I like?”
先生: His question is “What color do I like?”. What do you think?
児童: Red.
児童: Blue.
児童: Purple.
児童: Light green.
先生: OK. Today’s leaders, please come to the front and ask “Do you like ~?”
児童(Leaders): Do you like red?
ロボホン: Hmm. No, I don’t.【条件1】
児童(Leaders): Do you like orange?
R: No, I don’t. But it’s close!【条件2:少し惜しい】
児童(Leaders): Do you like yellow?
ロボホン: Oh, it’s close too! This is the color of teddy bears.【条件3:かなり惜しい】
児童(Leaders): Do you like beige?
R: Wow! Yes, I do. I like beige. Who likes beige?【条件4:正解】
児童: Me!
ロボホン: Thank you for asking me a lot of questions. I want to know about your favorite colors next time! Bye!

1回目の授業のロボホンには、児童の発話に応じて、条件1から条件4の分岐をプログラミングしました。しかし、ロボホンの子どもの声の音声認識精度が低いことが災いして、何度も聞き返す場面があり、予定より時間を要してしまいました。よって、2回目の授業では、音声認識で条件分岐するのではなく、先生が手元のタブレットで条件分岐操作できるように改善しました。その結果、児童の音声や発言タイミングによらず、自然に授業が進行して、この教材の利用可能性が認められました。

児童の反応

授業の最後に児童に感想を聞いたところ、半数以上の児童が「楽しかった」と答えました。1回目の授業のときには、音声認識が悪くて、スムーズな対話ができなかったことにもどかしさを感じた児童もいたようですが、2回目の授業では、そのようなストレスがなくなったようです。年齢や誕生日、出身地など、次にロボホンに聞いてみたい質問がいろいろ出てきました。
ロボホンと対話する機会がまたあるのだったら、How old are you?, When is your birthday?, Where are you from?など、自発的に英語の言い方を予習してくる児童も出てくるのではないか、と先生は話していました。ロボホンという話す対象がいることで、話してみたいという意欲向上につながったようです。