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子どもの病気・トラブル

2023/10/16

【医師監修】5歳の子がわがままでかんしゃくを起こす…これって反抗期?原因や対応方法は

【医師監修】5歳の子がわがままでかんしゃくを起こす…これって反抗期?原因や対応方法は

5歳前後のお子さまの口答えや、わがままが気になるという保護者のかたもいらっしゃるのではないでしょうか。イヤイヤ期とは異なる反抗のしかたに、「早めの反抗期なのかな?」「どう対応すればいいんだろう……」と悩んでしまうこともあるかもしれません。東京医科大学教授で小児科がご専門の山中岳先生にお話を伺いました。

5歳の子どものわがままやかんしゃくの特徴や原因、対応方法についてご紹介します。

監修者

やまなか がく


子どもの心身の成長に向き合う現場を20年以上経験するドクター。経験に加え、日本小児科学会専門医・指導医、日本小児神経学会専門医・指導医、日本てんかん学会専門医・指導医、と数多くの認定資格を所持し、日々、てんかんや熱性けいれんなどのけいれん性疾患、頭痛、発達の遅れ、脳性麻痺など、主に神経疾患のお子さまの診察を行う。東京医科大学主任教授としても、次世代の医師の育成に力を入れている。

5歳の子どものわがままやかんしゃくの特徴

5歳の子どものわがままやかんしゃくは、同じくわがままやかんしゃくの多い2〜3歳ごろのいわゆる「イヤイヤ期」とは異なった特徴が見られます。
イヤイヤ期は、思いどおりにいかないことがあった場合に、言葉の発達が未熟であるため、泣いたりわめいたり怒ったりと行動・態度で表現することが多いものです。一方、5歳ごろは言語能力も発達しつつあるため、口答えや乱暴な言葉、へ理屈などが多くなる傾向があります。また、弟や妹に理不尽な言いがかりをつけるようなシーンも見られるでしょう。

5歳くらいの子どもが思いどおりにならないと怒ったりわがままを言ったりする原因

5歳の子どものわがままやかんしゃくは、言語能力と自我が発達していく一方で、自己コントロール力がまだ未熟であることが主な原因となっています。
5歳といえば、言語能力が成長し、大人の言うことを理解し、少しずつ自分の気持ちや考えを言葉にできるようになります。また、自我も発達し、自分のやりたいことをやりたい、自分なりのやり方で進めてみたいという自立心も大きくなります。自分なりのルールやこだわりも出てくるでしょう。
しかしながら、まだ5歳。思いとは裏腹に、自分の考えるとおりにはできないこともまだまだ多いもの。思いどおりにいかない事実を目の前にして、ストレスやイライラを感じるものの、うまく切り替えたり、感情をコントロールしたりするのは、まだ5歳にとっては難しいのです。その結果、うまく気持ちのバランスを取ることができず、かんしゃくが出てしまうのです。

中間反抗期なの?

5歳ごろに訪れるわがままやかんしゃくの多い時期は「中間反抗期」と呼ばれることもあります。「反抗期」は医学的な言葉ではなく、明確な判断基準がないのですが、2〜3歳ごろのイヤイヤ期と、思春期の第二次反抗期との間に位置するため「中間反抗期」と表現されます。
5歳ごろの口答えやわがままなどは、反抗ともとれますが、誰でも通る成長の過程であることをおさえておきましょう。

反抗期の5歳児に対する対応方法

5歳の子どもの口答えや反抗的な言動は、心や言語能力の発達と共に自然に治まることが多いものです。成長の過程であるということを心にとどめ、できるだけ見守るようにしましょう。
保護者のかたの対応としては共感を示して話を聞いて気持ちを落ち着かせてあげるのがよいでしょう。わがままな態度をしたからといって、強い口調での命令や指示をしてしまうと、自我の発達してきたお子さまの自尊心を傷付けてしまう可能性も。言動についイラッとしてしまうこともあるかと思いますが、期間限定のイベントとして割り切ると心の余裕が持てるかもしれません。

5歳児の反抗期を経験した保護者のかたの体験談

5歳の子どもの口答えやわがままに、先輩保護者はどう対処していったのでしょうか?体験談をご紹介します。
●共働きの我が家。お迎えが遅くなることも多いうえ、どうしても長女より4歳下の弟の世話を優先させることが多くなっていました。長女も自分のことは自分でやったり、弟の面倒をみてくれたりしつつも、時にかんしゃくを起こして大爆発。弟に意地悪をすることも増えました。そのため、週に1回程度は長女と私だけで散歩したり、おやつを食べに行く時間をとったりしたところ、気持ちを爆発させることが減りました。(中1・小3/東京都)

まとめ

言葉も心も大きく発達する5歳の時期。わがままやかんしゃくは「自分の考えでやってみたい」という自立心と、うまくいかないという事実を前にした葛藤の表れともいえます。こういった経験を積み重ねることで、お子さまも自分の心を抑制すること、感情をコントロールすることを学んでいくでしょう。そう考えると、生意気に思える言動のとらえ方も少し変わってくるかもしれませんね。
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