見過ぎに注意!お子さまがテレビと上手に付き合うために気を付けたいポイント
- 子育て
毎日のテレビの時間を楽しみにしているお子さまは多いかと思います。テレビはお子さまのためになるものがある一方、よくない影響がある点も見逃せません。
お子さまのテレビの視聴習慣はどのように気をつければよいのでしょうか。今回はお子さまがテレビと上手に付き合う方法について紹介します。
テレビと上手に付き合うポイント!
テレビは日々の生活にすっかり溶け込んでいる家電の一つです。「うちにはテレビがない」というと驚かれることも多いでしょう。
テレビはさまざまな情報を受け取ったり、遠い場所の出来事を知ることができたり、感動できる番組があったりと、たくさんのメリットがあります。特に、幼児番組では保護者の知らない童謡や言葉の使い方を教えてくれたり、育児のコツが分かったりなど、お子さまの成長の手助けになってくれたりもします。
またお子さまがテレビに集中してくれるおかげで、夕食の準備が進むと思っている保護者のかたもいるかも知れません。
しかしその一方で、お子さまがテレビばかり見ていると「勉強や他の遊びは?」と気になってしまう保護者のかたは多いかと思います。
そこで、テレビと上手に付き合うポイントを6つ、ご紹介しましょう。
◆【ポイント1】長時間見過ぎないように、時間を決めよう
テレビと上手につき合うには「テレビは1日2時間以内」などのルールを決め、長時間見せないようにしましょう。つけっ放しにせず、見終ったら消すようにしてください。
◆【ポイント2】部屋を明るくして、画面から離れて見よう
暗い部屋でテレビを観ていると、毛様体が疲れたり瞳孔が開いたりなどして視力に影響を与えてしまいます。そのため視力になるべく影響がないよう、お子さまがテレビを見る際は部屋を明るくし、画面から離れて見させるようにしましょう。また寝転んで見させないなど、姿勢にも注意してください。
◆【ポイント3】お子さまが見るテレビの内容を把握しよう
暴力シーンが頻繁にあるものやあまりに下品な内容なもの、未成年者の飲酒やたばこを助長するなど道徳的に問題のあるものは見せないようにしましょう。万が一不適切な場面が出てきた場合には、「この人は悪いことをしていていけないね」など説明するなどしてください。
◆【ポイント4】親子や家族で楽しめる番組を選ぼう
ポイント3のように、不適切な番組を見せないようにすることに加え、「親子や家族で見て楽しめる番組」を選ぶということも大切です。
そうして、お子さまと保護者のかたが感動を共有したり、お子さまの問いかけに答えたりできるよう、テレビは保護者のかたも一緒に見るようにしましょう。保護者のかたが話しかけたり、一緒に歌ったりするのも効果的です。
◆【ポイント5】子ども部屋にはテレビを置かないようにしよう
子ども部屋にテレビを置くと、お子さまがテレビを見ている時間や見ている内容を保護者のかたが把握できません。また、寝る前にテレビを見る可能性があり、睡眠不足にもつながります。テレビは家族と一緒に見られるリビングだけにするなど配慮しましょう。
◆【ポイント6】保護者のかたもテレビをだらだら見ないようにしよう
保護者のかたもテレビをだらだらと見ないようにしましょう。お子さまも一緒に見てしまうことになります。特に夜遅い番組はお子さまにはふさわしくない内容のものも多いため、注意しましょう。
お子さまがテレビを見過ぎることによるデメリット
続いては、テレビを見過ぎることによって考えられるデメリットをご紹介します。
◆暴力シーンを見ると一時的に暴力的になることがある
テレビを観て感情移入してしまうことは大人でも意外と多いものです。それと同じようにお子さまが暴力シーンの多いテレビ番組を見ていると、一時的に暴力的になってしまうことがあります。戦隊ものの番組をよく見る男の子によくありがちです。憧れるだけならいいですが、人や物を傷つけたりしてしまわないよう注意が必要です。
◆長時間の視聴は視力低下の原因になる
テレビを長時間見ていると、電磁波や緊張状態が続くことの影響などから視力が低下する原因になります。また寝転んでテレビを見るくせのあるお子さまの場合は、左右の視力に差が出て、さらに視力低下が進む可能性もあります。
◆テレビの言葉づかいに影響を受ける
吸収の早いお子さまはアニメ・特撮の登場人物や好きなタレントの言葉づかいをまねることが多くあります。場合によっては不適切な言葉づかいをまねてしまうこともあるため注意が必要です。
◆睡眠不足になりやすい
テレビを見過ぎると交感神経を刺激してしまい、お子さまの睡眠時間が短くなる傾向にあることが研究からわかっています。睡眠不足は肥満のリスクも高めるとされ、さまざまな健康を害する原因になります。
◆言語発達の遅れの原因になる
日本小児科学会の発表によると、特に2歳未満のお子さまの場合は、長時間のテレビの視聴が言語発達の遅れの原因となるとされています。特にテレビの視聴によって保護者のかたとお子さまの会話が減ることが言語発達の遅れをもたらすことがわかっています。
正しい見方で楽しくテレビを見よう!
お子さまひとりではテレビに夢中になってしまい、テレビの見方を自分で管理しきれないことがほとんどです。お子さまが心身の健康を害さず楽しくテレビを見られるようにするには、保護者のかたが気をつけてあげることが大切です。
テレビの見方にはルールを決めるなど注意し、家族で楽しいテレビの時間を過ごせるようにしましょう。
プロフィール
- 監修:倉岡明広
- 「チャイルドコーチングアドバイザー」(一般財団法人日本能力開発推進協会)、「スポーツ心理士」(日本メディカルスポーツトレーナー協会)の認定資格取得、「スポーツメンタルトレーニング講座」(NHK学園)修了。現在はジュニアを対象としたスポーツメンタルトレーナーとしても活動している。自身も一人娘を育てており、日々知識と実践を積み上げている。