6月4日は虫歯予防デー。
この時期は歯磨き指導などを行う園も多く、歯の健康への意識も高まります。
そこで! 子育てインフォでも元気な歯を育てるポイントを特集。
磨き始めから習慣づけまで、年齢に応じたアドバイスを参考にしてください!
総合監修:倉治ななえ先生 プロフィールをみる |
2011年6月1日更新
仕上げ磨きの基本の『き』
歯ブラシ選びから磨き方まで、はじめに押さえておきたいポイントを紹介します。
歯が生え始めたら、歯磨きを意識して。
最初はしっかりみがけなくてもOKなので、まずは歯ブラシに慣れることから。
歯ブラシ選び
・ヘッドが小さめのもの
・グリップはにぎりやすいもの
・毛がやわらかくて密集しているもの
体勢
★赤ちゃん用の「抱っこ磨き」
赤ちゃんのうちは、おっぱいをあげる抱っこの体勢で。
★これが基本の「寝かせ磨き」
1歳をすぎたら、ひざを少し開いて正座して、ひざの上に頭を乗せて。
磨き方
虫歯になりやすいのは、唾液の出口から遠い上の前歯や上下の奥歯。
ただし、上の前歯は痛みを感じやすいので、奥歯から磨き始めましょう。
ポイントは
・歯ブラシは歯に直角にあてる
・力を入れすぎない
(100~150gが目安。
キッチンスケールを利用して歯ブラシにかかる力加減をチェック)
仕上げ磨きの見直しポイント
子どもが抵抗する原因を探して改善してみましょう!
上唇小帯をガードして!
上唇の裏にある上唇小帯(唇と歯茎をつないでいる筋)に歯ブラシが当たると、痛くて歯磨き嫌いの原因に。上の前歯を磨くときは、歯ブラシを持っていない手の人差し指で上唇を押さえ、その指に沿わせて歯ブラシを動かしましょう。
体勢に慣れよう!
仰向けにされたり、顔にふれられることに慣れていないと驚いたり、イヤだと感じやすいもの。まずは遊びでゴロゴロ転がったり、顔にふれたりしてみましょう。
楽しいイメージを育てて!
絵本やアニメなどを通して楽しい歯磨きのイメージをもてると、抵抗も少なくなります。
<ゴロゴロ遊びからお口をアーン。シャカシャカみがいて歯がピカピカに!
歯磨きのイメージづくりにピッタリのFlashアニメ>
もっと詳しく知りたいときは……
歯磨き情報118kids(いいは キッズ)へ
歯磨きの練習方法や虫歯のしくみなどを詳しく解説。どうしてもいやがるときの裏技も。
仕上げ磨きを定着させよう
イヤイヤ期も乗り越えて、仕上げ磨きをしっかり習慣にするには?
子どもが急にいやがるようになった、飽きてしまったようできちんとみがかせてくれない…など、
歯磨きが定着するまでにはうまくいかない場面もあります。そんなとき試してもらいたい工夫や見直しポイントは……。
グッズを選ばせてみる
歯ブラシや歯磨き剤、コップやタオルなど、歯磨きに関係するグッズはいろいろ。一緒に買い物に行き、選ばせてみたり、お気に入りのキャラクターのものを用意したりするのもOK。
歯磨き剤を使ってみる
歯磨き剤を使ったり、味を変えたりしてみると、気分が変わってマンネリ化対策に。歯磨き剤の使用は、基本的にぶくぶくうがいができるようになってから、歯ブラシの先にごく少量をつけて磨きます。フッ素入りのものを選んで。
仕上げ磨きの基本を見直してみる
磨き方が子どもに合っていないこともあります。力加減や体勢、歯ブラシ選びなどの基本も見直してみましょう。
あわせてチェック! 磨き方のポイント
(2歳頃から)下の奥歯の舌側は「アー」と言わせると 舌が下がって見えやすい
(3~4歳なら)汚れがたまりやすい奥歯の溝は手前にかきだすようにみがく
(3~4歳なら)上の奥歯のほっぺた側は、口を小さく開けると磨きやすい
歯磨きの大切さを伝える
3歳ごろからは、歯磨きの大切さを理解できるようになっていきます。
絵本やアニメなどを利用して、少しずつ歯磨きがなぜ必要なのかを伝えていきましょう。
<しまじろうが「はみがき戦隊ミガクンジャー」になって
ミュータンス菌と戦うお話を見よう。かんたんゲームにもチャレンジ!>
自分磨きを進めよう
自分磨きを教えるときのコツや、注意ポイントをチェック。まだまだ仕上げ磨き中心ですが、自分磨きも練習していきましょう。4歳をすぎたら自分でみがくくせをつけていって。
自分磨きの準備
明るい部屋で、手鏡を持たせて始めましょう。おうちのかたが見守って、鏡で自分の口の中を見ながらみがかせて。 歯磨き後に染め出し液を使って、みがけていないところを一緒にチェックしてみるのがオススメ。「色がついたところに虫歯菌がいるから、しっかりみがくのよ」などと説明すると、子どもにもよくわかります。
磨き方を教えるときは
「歯ブラシを歯にまっすぐ当てるよ」「コチョコチョみがこう」「ゴシゴシみがくと歯ぐきが傷ついちゃうから気をつけて」など、わかりやすい声かけを。 手の甲などに歯ブラシをあてて、小刻みにみがく様子を見せてもいいですね。
同じ手は効かないこともあるので、できるだけいろいろな対策を知りたい!
そんなときは、先輩保護者の育児体験談を参考にしてみて。
歯磨きをいやがるお子さんに、どんなふうに接したらうまくいったか、それぞれのご家庭での工夫を紹介しています!
→育児体験談「歯磨き、こんな工夫をしてみました」を見る
丈夫な歯を育てる食生活とは?
食事のとり方から、おすすめメニューまで。よくかんで食べると、あごが発達して丈夫な歯がつくられる
かたいものばかり食べさせるということではなく、いろいろな食材を用意して、しっかりかんで食べることが大切。
床に足をつけて食べることで、かむ力は15%アップする
ベビーチェアのステップや踏み台、厚い雑誌などを利用して、足がぶらぶらしないように調節してあげて。
歯によいおやつは
・口の中に残らないさらっとしたもの(アイスやヨーグルトなど)
・虫歯のもとになる酸をつくらない食べ物(旬の野菜やチーズ、ナッツなど)
・虫歯になりにくい歯にやさしい飲み物(水やお茶)
・よくかんで食べるおやつ(煮干しや生の果物など)
歯に悪いおやつは
・歯にくっつく粘着性の強い食べ物(キャラメルやヌガーなど)
・むし歯菌がむし歯のもととなる~「酸」をつくりやすい食べ物
(チョコレートや砂糖入りのアメなど)
・むし歯をつくりやすくする~歯に悪い飲み物
(ジュースや乳酸飲料、イオン飲料など)
※頻繁に飲むと虫歯になりやすくなる
・口の中に留まりやすい食べ物や長い間、味を楽しむような食べ物
(キャンディーやチューブアイスなど)
まだある! 知っトク! 情報局
子どもの歯や虫歯にまつわる情報を集めました。歯が白濁してきたら虫歯の一歩手前!
歯の一部が、透明感がなく白濁してきたら要注意!
虫歯になりかけている場合もあるので、ていねいに磨きましょう。白濁は、よく見ないとわからないので、明るい場所で磨きながらチェックして
歯磨きをしても虫歯になるのはなぜ!?
虫歯は歯磨きだけで防げるものではありません。食生活やフッ素を取り入れているかどうかなどでも虫歯のなりやすさが変わってきます。また、唾液の量や歯の質にも個人差があります。歯磨きを含めた生活全体を通して、虫歯を防ぐようにしていきましょう。
「砂糖を食べると虫歯になる」はウソ!
砂糖=虫歯というイメージがありますが、砂糖をたくさん食べても食事習慣や歯磨きが正しくできていれば虫歯にはなりません。逆に砂糖の量を少なくしても、食事習慣が悪かったり歯磨きのしかたが間違っていれば、虫歯はできるのです。