2017/02/07

[第3回] 生徒同士が話し合い、教え合う「対話を通した学び」で教科学力と生徒自身が学び取る力を、共に育む ~東京都立国立(くにたち)高校3年生「生物」での実践 [1/5]

◎ はじめに

 東京都立国立高校は、多数の生徒が難関国立大学を目指す、都立高校を代表する進学校だ。来場者が1万人を超す国高祭などの学校行事にも特色がある。
 生物の大野智久先生は、生徒同士の「対話を通した学び」を実践しながら、生徒が何事にも主体的に取り組み、自身で問いを立て解決できるような人間的な成長を目指している。
 教科学力の向上とともに、学ぶ力などの育成を目指す授業をどのように行っているのか、3年生の「生物」(4単位)の授業を中心にうかがった。
参加者:
東京都立国立高校
大野 智久先生 理科(生物)教諭

分析・聴き手:
ベネッセ教育総合研究所 カリキュラム研究開発室 主任研究員 住谷 徹

1.3年生「生物」の概要

  • 対象/高校3年生 生物(4単位)選択者 21名
  • 授業時数/火曜5・6時間目(50分×2コマ)
  • 担当教員/大野 智久先生
  • 教材/先生自作のプリント、教科書、資料集
  • 内容
    配布されたプリントにある課題に、個人のペースで取り組む。
    解答を導き出す過程では、生徒同士で話し合って取り組むことを推奨する。