小学生の夏休みの宿題の中でも、
保護者の約4割が「手こずる」と回答する自由研究(本サイト実施の下記アンケート結果より)。今回は手こずる自由研究をやり遂げるために、市販のキットの利用や、博物館や児童館はじめいろいろな施設で行われる科学教室・イベントなどの利用について焦点をあてて紹介します。
アンケート期間 2008/08/13〜14 回答者数:1,305人
アンケート対象:全国の本サイトメンバー
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある。
自由研究の中でも特に実験ものや工作的要素のあるものはキットを利用した、というご家庭が多くありましたが、選んだのは圧倒的に子どもでした。子どもが「これがやりたい」「これがほしい!」と保護者に訴え、研究に利用するという状況がうかがえます。
保護者が挙げるキット使用のメリットは、たとえば雨の酸性度を調べるようなものは試薬の調達が必要なため、容器や使い方まで最初からしっかりそろっているキットが便利だということです。シンプルな実験ものであれば、「私が準備して家庭にあるものですべて済ませました」「店頭でそろうもので済ませました」という声もありましたが、取り組むテーマしだいですね。「少し本格的なものに取り組みたい」「実験をきちんとしてみたい!!」という子どもの目には、実験キットはたいへん魅力的に映るようです。
またキットの効用のもうひとつの側面として、「テーマ決め」に役立つ、ということがあります。自由研究としてどんなものをやったらよいのかわからない、という子どもにとって、キットを選べばテーマもおのずと決まる、ということが魅力のようです。
なぜ、そしてどんな状況でキットを選んだのか保護者のかたに聞いてみると、具体的には以下のような声が挙がっています。
- 書店で研究セットを見つけて、たくさんの中からこれを選んだ
- 書店で研究セットを見てやりたがったので購入
- パソコンで検索して見つけたから
- 自分で研究セットを見つけてきたから。
- 兄が農業大学のオープンキャンパスで、酸性雨を調べるキットをもらってきたので
一方で、「学校でキットの使用は禁止」という回答もわずかながら見受けられました。自分の手で工夫してできる範囲で取り組んでみましょう、ということなのでしょう。自分で考えたことが自分で実行できそうか、どのようにしたら実行できるだろうか、工夫してうまくできないだろうか……など試行錯誤することで問題解決力を育んでいくことは、小学生にとって大切な力ですから、そういった指導をされる先生もいらっしゃるのでしょう。
ではアンケート回答の中で目立った一日教室や体験イベントについての状況も紹介しましょう。最近では子ども向けの夏休みイベントが積極的に告知され、数も増えているように感じます。自由研究としてイベント参加のレポートを提出する子どももいますが、みなさまの学校ではいかがでしょうか?
博物館や施設、自治体主催の一日教室や夏休み教室、体験イベントの活用組も
テーマ選びや実験などの進め方、材料調達などの問題を解決する手段として、一日教室や体験イベントなどを利用するご家庭も少なくありませんでした。
適切なリードをすることが難しい・理科が苦手・特別に材料をそろえるのが困難・教室だからこそ取り組めるテーマがある……など、いろいろな理由があるようです。たとえば、「化石発掘体験」や「土器づくり」、「アユのつかみ取り」「ロボット実験」など、ふだんはできないことが多く挙がっていました。
また体験活動をそのまま自由研究にしたというケースもあれば、体験がきっかけになってより詳しく調べてみたというケースも。子どもにとって、何かを体験するということは、興味を持つ大きなきっかけになりますから、テーマが決まりにくい、好きな分野がこれといってない、という場合はよい方法かもしれません。
また、特別に自由研究のためにというよりは、普段から興味を持って通っている教室の特別活動などを生かして自由研究にした、というご家庭もありました。
- 友達に誘われて児童館主催の自然観察会に参加し、帰宅後、観察結果をまとめ、自由研究にしました
- 帰省中アユのつかみ取りに行ったらその川が日本一きれいだということがわかったので研究テーマにしました
- 通っている実験教室の野外実習で鉱物採集に行ったため
- 子どもが太鼓を習っており、興味があったようなので、和太鼓の研究にしました
今回は、キット使用や、一日教室の利用の状況についてご紹介しました。うまく利用すれば、子どもの好奇心をのばし、「仮説を立てる→検証する→結論を出す」という流れを体験にすることができますし、おおむねうまく形にできるということは言えるでしょう。ただし、「さっさと終わらせるため」の自由研究になってしまっては、本来の取り組み目的と大きくずれてしまいます。子ども自身も楽しみを見出せないままに取り組むことは、夏の苦行になってしまいますから、保護者のかたは、お子さまが興味を持ち続けられるように、研究のことを話題にして、しょっちゅう声をかけてみて感想を言ってあげましょう。
保護者が注目してくれている、と感じれば「自由研究はおもしろいのかもしれない」と前向きに取り組めるでしょうし、実際に研究についての会話が親子の間で増えれば、自然に相談ができてつまずいたところも時間がせまらないうちになんとかできるでしょう。
さて、せっかくの
自由研究、よい体験にできるようにBenesse教育情報サイトでも
テーマ選びや、調べ方・
まとめ方のコツ、
保護者のフォローのしかたについて取り上げていきます。
自由研究の動画もご覧ください。