文部科学省は先頃、「
子どもの学校外での学習活動に関する実態調査」の結果を発表しました。小・中学生の学習塾や家庭教師、通信添削、習い事についての実態を調べたものです。15年間の推移を見ると、学習塾に通わせる割合が中学生で低くなった一方で、通信添削を利用する割合は小・中ともに高くなったといいます。放課後や休日の子どもの勉強に、どういう変化が起こっているのでしょうか。
同様の調査は1985(昭和60)年、93(平成5)年、2002(同14)年にも行われており、今回は2007(同19)年11月に実施されました。ただし、調査の対象学年や調査項目が違っているなどして、必ずしも4回を通した比較ができない、という限界がありますので、注意が必要です。
そこで、全体平均で比較ができる1985(昭和60)年、93(平成5)年、2007(同19)年の推移を見ると、学習塾に通わせている割合は小学生で16.5%→23.6%→25.9%と一貫して伸びている一方、中学生では44.5%→59.5%→53.5%と減少しています。ただし、2002(平成14)年と2007(同19)年で比較できる学年(小2・3・5・6年生と中2・3年生)を比べると、いずれの学年でも上昇していますから、中学生に関しても、いったん沈静化した塾通いが、最近になって活発になりつつある、というふうにも読めるでしょうか。2002(平成14)年がちょうど、毎週土曜日が休みになる完全学校週5日制や、今の学習指導要領が本格的にスタートした年だということも、その間の推移に関係しているのかもしれません。
また、通信添削については、1993(平成5)年と2007(同19)年の調査でのみ比較が可能です。それによると、小学生で11.7%→19.5%、中学生でも11.8%→17.1%と、利用率はいずれも伸びています。学年別に詳しく見ると、特に小学1〜3年生で10ポイント以上増えたのが目立ちます。
ところで、1993(平成5)年と言えば、バブル経済崩壊の影響がじわじわ出始めたころでもあります。実際、塾通いの有無に関する理由に注目してみると、塾に通わせていない家庭では、「学習塾の経費が家計を圧迫するから」という回答が、それぞれ19.4%→25.6%、21.7%→29.3%と増えているのも気にかかります。
一方、塾に通わせている家庭では、その理由として「子どもが希望するから」を挙げた保護者は、1985(昭和60)年→1993(平成5)年→2007(平成19)年では、小学生で52.9%→44.0%→36.3%、中学生でも50.6%→47.5%→33.3%と、大幅に減少しています。「友達が行っているから」といった安易な動機を聞き入れるだけではなく、子どもの性格を考えながら、塾に通わせたほうがよいのかどうか、保護者が慎重に見極めるようになった、と読むこともできそうです。
学習塾にせよ、通信添削にせよ、あるいは家庭教師にしても、それぞれ一長一短があることは言うまでもありません。肝心なのは、それによって自分のお子さんの力が伸ばせるかどうかです。いろいろな情報を集めて、賢い選択をしたいものです。