中学・高校生の言葉遣いは乱れていると、約8割が感じている……。文化庁がまとめた2007(平成19)年度「
国語に関する世論調査」の結果から、多くの人々が子どもたちの言葉遣いの乱れを懸念していることがわかりました。また、子どもたちの言葉遣いを注意する立場の者として、9割以上が「父親・母親」「学級担任の先生」を挙げています。学校で国語教育を充実することも大事ですが、最も身近な大人である保護者の責任も大きいようです。
新聞などのマスコミでは、「憮然(ぶぜん)」「煮詰まる」「檄(げき)を飛ばす」など、言葉の意味を間違って使っている人のほうが多いということが、大きく取り上げられました。記事を読みながら、自分も間違った使い方をしていたと冷汗をかいたかたも少なくないのではないでしょうか。調査結果によると、79.5%が「国語が乱れている」と回答しています。その一方で、周りの中・高生の話を聞いていて、「言葉遣いの乱れを感じることがある」という回答も約8割に上っており、子どもたちの言葉の乱れも大きな問題であることがうかがえます。
中・高生の言葉遣いで乱れを感じるのは、「若者言葉を使っているとき」が51.6%(2000<平成12>年度調査33.7%)、「ものの言い方が乱暴なとき」が47.2%(同54.8%)、「あいさつをきちんとしないとき」が45.2%(同42.7%)などで、若者言葉に乱れを感じる者が増える一方で、乱暴な物言いに乱れを感じる者が減っています。このほか、「汚い言葉を使っているとき」が減少する一方で、「人を傷つける言葉を使っているとき」が増加していることも注目されます。乱暴な言葉遣いや汚い言葉遣いは減ったものの、若者言葉の多用や、人を傷つけるような言葉遣いをする子どもが増えた、ということでしょうか。
また、子ども時代に家庭で言葉遣いを注意されたことがある者は全体で59.7%ですが、年齢別に見ると、「30代」が71.2%で最も多く、次いで「40代」が70.3%、「20代」が65.5%、「16〜19歳」が67.5%などで、50代と60代以上は6割以下となっています。言葉遣いを注意したのは、全体で「母親」が63.4%、「父親」が25.6%ですが、世代が若くなるに従い、父親の割合が低くなっているのが注目されます。たとえば、父親に注意された割合は、「60歳以上」が32.1%なのに対して、「16〜19歳」は16.7%しかありません。若い世代の父親ほど、言葉のしつけに対する影響力が低いようです。
子どもたちの言葉遣いに注意をするべき立場の者は、「父親・母親」97.7%、「学級担任の先生」93.4%、「学級担任以外の先生」85.8%などで、保護者の役割が強く期待されています。
このほか、子どもたちの言葉遣いに影響を与えるものとして、「テレビ」85.8%、「母親」73.9%、「父親」69.3%などが挙げられていますが、「漫画」45.5%の次に「ゲーム機」45.2%が続いているところが、時代の反映と言えるでしょう。