2017/08/01
あスコラ Vol.2 『誰もが学びにアクセスできる社会とは?』
「あスコラ」とは
さまざまな領域の専門家が一堂に会し、熱い議論を繰り広げる“一期一会の小さな学校”。それぞれの知見や経験、思いを語り合い、納得したり、刺激を受けたり、新しい発想が浮かんだり——。
教育に本気で向き合う大人の議論によって生まれる学びの場の様子をお届けします。
教育に本気で向き合う大人の議論によって生まれる学びの場の様子をお届けします。
ゲスト登壇者(五十音順)
榊原洋一氏
子どもの発達障害や不安障害などと日々向き合う小児科医、ベネッセ教育総合研究所常任顧問、チャイルド・リサーチ・ネット所長
中村孝一氏
ICTを活用した無料の学習教材開発・提供を行うNPO法人eboard代表理事
渡辺由美子氏
主に家庭の経済環境から困難を抱える子どもに寄り添った支援を行うNPO法人キッズドア理事長
コメンテーター
林信行氏
最新テクノロジーが暮らしにもたらす変化を伝えるITジャーナリスト(「あスコラ」ボードメンバー)
子どもたちの社会観・将来観
石坂 ようこそ、「あスコラ」へ。今日は、「“学ぶことが困難”といわれる子どもたちに何が起こっていて、どのような解決の方向性が考えられるのか」、実際そうした子どもたちに日々向き合っていらっしゃる皆さんと議論しながら、学びの本質を考えていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
ベネッセ教育総合研究所 石坂編集長
さて、先に述べた“学ぶことが困難”という実態については、後ほど皆さんからお話をお聞きしたいのですが、学びの場として一番想起されやすいのが「学校」だと思います。その学校教育に関連して、ベネッセ教育総合研究所が約5年おきに行なっている『学習基本調査』から、1つ興味深いデータを紹介させてください。
小・中・高校生の社会観と将来観
「第5回学校基本調査」(ベネッセ教育総合研究所2015年)
調査概要
- 調査テーマ:小学生・中学生・高校生の学習に関する意識・実態
- 調査方法:学校通しによる自記式質問紙調査
- 調査時期:2015年6月~7月
- 調査対象:全国3地域(大都市(東京23区内)、地方都市(四国の県庁所在地)、郡部(東北地方))の小学5年生・中学2年生(公立)、全国4地域(大都市(東京23区内)、および東北・四国・九州地方の都市群と郡部)の高校2年生(公立普通科)
- 調査項目:教科の好き嫌い/教科の理解度/家庭学習の時間・内容・様子/勉強の仕方/日常生活の中の学び/授業で好きな学習方法/授業での能動的な学習の経験/通塾/習い事/学習上の悩み/希望する進学段階/メディアの利用/家庭環境 など
※調査テーマ・項目は、ほぼ同じだが、時代の変化に合わせて、追加・削除している。
これは、小5生・中2生・高2生を対象としたアンケート調査で、「あなたは、次の(オレンジの枠内にある)意見をどう思いますか。」という問いに対する回答をまとめたものです。「いい大学を卒業すると将来、幸せになれる」、「お金がたくさんあると幸せになれる」、「日本は、努力すればむくわれる社会だ」と考える子どもたちは年々増えています。また、そうした社会観・将来観に基づいていると思うのですが、同調査内にある「学校の勉強は、次のこと(選択肢)にどのくらい役立つと思いますか。」という質問では、「お金持ちになるために」や「尊敬される人になるために」という回答が年々増加しています。
この調査結果を見たとき、「こう思える子どもたちは実は恵まれた環境にいるんじゃないか」というのが、私の率直な感想でした。「いい大学やお金が幸せにつながる、そのために努力すれば報われるだろう」という価値観を持つ子どもが増えるなかで、努力が報われると実感できない“学ぶことが困難”な子どもたちの自尊感情はどうなっているのだろうか、と感じています。
“学ぶことが困難”という状況の裏には、さまざまな事情や背景があると思います。まずは、皆さんの活動紹介とともに、そこで出会う子どもたちがどのような困難を抱えているのか、教えてください。
教育ICTを通じて出会った、地理的困難を抱える子どもたち
中村 ICTを活用した教育コンテンツの提供や授業を行なっている、NPO法人eboard代表理事の中村孝一と申します。学生時代に学習塾のアルバイトや個別指導のボランティアをしていて、その当時から感じていた「教育格差をなんとかしたい!」という想いから、eboardを立ち上げました。eboardは、「学びをあきらめない社会」をミッションとして、誰もが学べる環境、そして誰もが学びを楽しいと思える場を創るために日々活動しています。具体的には、独自開発した動画教材や問題集を無料(※個人利用の場合)でインターネット上に公開するとともに、それらを教育現場で活用いただくためのサポートを行なっています。
ICTを核とした教育活動をしていて最も役立ち度が高いと感じているのが、地理的な要因で困難を抱える子どもたちです。地理的困難を抱える子どもたちとは、たとえば、過疎地域に住んでいる子どもたちです。eboardがお手伝いしている地域には、中学校の全校生徒が10名を下回るような過疎地域もあって。そこでは、eboardを使った学習ができる場所として公民館を開放し、公民館の職員さんにサポートしてもらいながら運営しています。
NPO法人eboard 中村氏
「LEARN To Change, CHANGE To Learn(学びから変化を、変化から学びを)」というメッセージを込めたオリジナルTシャツを着用。
過疎地域の子どもたちって、自然に囲まれてのびのび育っているからか、みんな本当に素直でいい子たちなんです。100メートル先にいても、「こんにちはー!」って大きな声で挨拶してくれたりして。地域の方や学校の先生との関係も密で、先生も生徒一人ひとりの課題を把握されていることが多いです。
ただ、そんな過疎地域で私が課題だと考えているのは、学びにつながるロールモデルや外からの刺激、教育機会が少ないことです。「もし都会にいていろんな人に出会ったり、いろんな教育機会に恵まれていたりしたら、きっとすごく伸びるんだろうな」と思われる子たちが、地理的な事情でなかなかそうした刺激や機会に恵まれていない。都会にいても教育機会に恵まれない、いわゆる貧困層の子どもたちも同じかもしれません。せっかく伸びる可能性があるのに、最大限まで伸ばしてあげられる環境が整っていない現状を歯がゆく感じています。
さまざまな形の子ども支援を通じて出会った、経済的困難を抱える子どもたち
渡辺 NPO法人キッズドア理事長の渡辺由美子でございます。キッズドアは、「すべての子どもが夢や希望を持てる社会の実現に向けて」をビジョンとして掲げ、親の収入格差が子どもの教育格差につながる、いわゆる「貧困の連鎖」を断ち切るための活動をしています。教育支援事業、東北復興支援事業、教育社会創造事業、情報発信事業という4つの事業形態で、活動内容は多岐にわたります。
NPO法人キッズドア理事長 渡辺氏
大学時代は工学部でインダストリアルデザインを学び、卒業後は百貨店で経営企画や売場の魅力化に携わっていた私がキッズドアを立ち上げたきっかけ、それは夫の仕事で一年間イギリスに滞在したときの経験にあります。当時、息子がちょうど小学校に上がる年齢で、イギリスの公立小学校に一年間通わせました。イギリスって日本よりよっぽど格差社会だといわれるのですが、昔から経済格差があるので、親の経済格差を子どもに反映させない社会の仕組みがあるんです。日本だと、義務教育期間における公立学校の授業は無料で受けられても、教材や制服を揃えるのにお金がかかるじゃないですか。イギリスでは、息子が小学校に通っている間、学校教育に付随した費用負担を迫られることはまったくありませんでした。なので、自宅の敷地内に川が流れていてボートを所有しているような裕福な家庭の子も、経済的に苦しくてお母さんが一年中同じ服しか着られないような家庭の子も、みんな安心して学校生活を送れるわけです。
公教育であっても、教材や制服を揃えるために私費負担が発生する日本は、親の収入が教育の格差につながりやすいと感じています。公教育に通わせるだけでもお金がかかるから、収入が少ない家庭では、子どもを動物園や博物館へ連れて行ったり、習いごとをさせたりする余裕がない。したがって、経済的な困難を抱える子どもたちは、文化的な体験が非常に乏しい傾向にあります。学習面でも、塾などに頼れないので、学校の授業についていけなくなると取り残されてしまいがちです。
小児科医として向き合う、障害を抱える子どもたち
榊原 榊原洋一と申します。私は、神経を専門とする小児科医として働いており、脳性麻痺・知的障害・自閉症・てんかんなどを患う子どもを相手にしています。医者として、発展途上国の無医村を訪れる活動もしていたのですが、想像を絶するくらい何もない現地の無医村で生きている子どもたちと触れ合ったことがきっかけで、教育分野にも興味を持つようになりました。現在は、ベネッセ教育総合研究所が支援する子ども学の研究所であるチャイルド・リサーチ・ネットの所長としても活動しています。
小児科医、ベネッセ教育総合研究所常任顧問 榊原氏
教育は門外漢でしたが、日本の教育制度は緻密であるがゆえに、さまざまな問題をはらんでいると感じています。「一生懸命勉強すれば、生まれた環境に関係なく大学に進学できる」社会になったようにも見えますが、そこで必要とされる学力の格差が貧富の格差を生みだしてしまっている。その影響を最も受けやすいところに、たとえば発達障害のような障害を抱える子どもたちがいると思うのです。日本は、とてもしっかりした教育体制が敷かれているわけですが、だからこそ一人ひとりの発達に合わせて融通を利かせることができにくく、発達障害を持つ子は“遅れている”と見なされてしまう。私の経験上、発達障害を持つ子どもは学力が低い傾向にあり、就学や進学にあたり問題を抱えているケースも多い。こうした発達障害の子どもたちが大学進学をしづらい社会構造は、彼らが一生浮かばれない状態を作ってしまっているのではないかとすら感じています。
「貧困」の実態
石坂 皆さん、ありがとうございます。中村さんの話にあった地理的要因、榊原先生の話にあった身体的要因の文脈でも、渡辺さんが話された経済的要因につながる「貧困」というキーワードが出てきたことが印象的でした。この「貧困」という言葉で表される状況ですが、具体的にどういったことが起こっているのでしょうか。
渡辺 キッズドアでは、経済的貧困×環境的貧困×文化的貧困が複合して学力低下につながっていると分析しています。
貧困の階層と見えづらい貧困
出典:渡辺氏資料を一部改変
まず経済的貧困は、所得つまり年収で区分しています。近年、若年層の雇用が非正規や契約社員という不安定な形態になっていることが、年収低下の1つの要因です。ひとり親、特に母子家庭が抱える問題もあります。女性が高所得を得づらい傾向のある日本社会では、母子家庭はそうでない家庭と比べて貧困に陥る可能性が高いという事実があります。
次に環境的貧困、これは外からなかなか見えづらいものです。所得が低い家庭というのは、住環境が整っておらず、家で勉強しようにも勉強部屋や勉強机のないケースが少なくありません。居間にある食卓が唯一の机で、その横で家族がテレビを見ている…そこで思うように勉強ができるでしょうか。やっぱり難しいですよね。机があればまだよいほうで、キッズドアに来る子どもたちのなかには、お盆や膝の上でしか勉強できない子どもだっています。
また、親が仕事やアルバイトをいくつも掛け持ちして生活をやりくりしている家庭では、必然的にネグレクト状態になっていることも少なくありません。早寝早起きや朝ご飯、勉強する習慣など、親のサポートが重要だと分かってはいるけれど、仕事を掛け持ちしてほとんど家を空けている状態では、どうしても対応が追いつかないんです。ひとりっ子で母子家庭、かつお母さんが終日働きに出ているような家庭では、家で会話をする機会が極端に少ないことから、成長過程にある子どもの脳への刺激が乏しく、学力低下につながりやすい環境になっていると感じることもあります。
最後に文化的貧困ですが、すでに貧困の連鎖に入っている家庭では、親御さんを含め周囲に大学に行ったことのある人が誰もいないという環境で育つことも珍しくありません。大学生のロールモデルがいないという状態に陥っていることが多いのです。そういう子どもたちは、キッズドアに来て大学生ボランティアに出会うと、「大学生って本当にいるんだ!」ってびっくりするんです。先にも述べたように、動物園や博物館に行く余裕のない子どもたちなので、本当に狭い世界のなかでしか生きられない状況になっているんです。これは、中村さんがよく足を運ぶ過疎地域の子どもたちが抱える問題と似ているかもしれません。
社会に開かれた公教育へ
中村 貧困をはじめとする“困難”を抱える子どもたちについて、「公教育の教員が対応すべきだ」という意見をよく耳にします。しかし、eboardの活動を通じて学校現場を拝見して思うのですが、教員の方々は多岐にわたる業務で非常に忙しく、こうした子どもたちのケアをしようと思っても、手が回らないのが現実です。今の日本は、公教育の手が回らない部分を民間企業が補っています。だからこそ、貧富の差が教育格差につながりやすい社会になってしまっているのですが…。今後も、学校教育の手が回らない部分を我々NPOなどの民間もサポートさせていただきつつ、それが教育格差につながらないよう公教育の枠を広げていけるような動きが必要になるのではないでしょうか。
渡辺 その通りですよね。生徒の多様化や、キャリア教育を推奨する世の中の流れをみても、もはや公教育には学外の組織・人間が携わらざるを得ない状況だと思います。そうした学外の組織・人間が携わる部分についても、国や地方自治体が予算をつけて運営を支援するなど、教育格差を生まない仕掛けを作ることが必須だと感じています。
榊原 今の学校教育は、全教科を等しく修得することを求める傾向にあって、それが時として“困難”を抱える子どもたちをさらに苦しめてしまっているようにも感じます。たとえば、「ディスレクシア」という障害があって、これを持つ子どもたちは、知的能力に特に異常はないものの、読み書きにだけ著しい困難をきたしてしまうんです。「ディスレクシアを抱える子も、国語や英語ができるように頑張ろう!」というのが今の学校教育が目指す方向性だと思うのですが、努力だけではどうにもならない問題がそこにはあるわけで…。中村さんや渡辺さんが提案されたように、学校教員以外の方々も公教育に携わるようになれば、もっと一人ひとりの特性に応じた教育へと、少しずつ変化が生まれてくるのではないかと期待しています。
テクノロジーを活用した新しい社会のデザイン
林 あスコラのボードメンバーで、ITジャーナリストの林です。皆さんのお話を聞きながら、「学びへアクセスしづらい要因のいくつかは、テクノロジーの力で解決できる可能性があるのではないか」と考えていました。
学びにアクセスしづらい要因
出典:林信行氏資料
学びへアクセスしづらい要因を、「内的要因」と「外的要因」に分けてみると、「心(=自発的接触)の壁」と「機会接触の壁」以外の4つの壁については、今あるテクノロジーでもすでに学びにアクセスしやすくできるんじゃないかと思っています。
まず、「認知・学習スキルの壁」。榊原先生からディスレクシアのお話がありましたが、iPadが世に出てからディスレクシアの人を取り巻く環境が大きく変わったと個人的には感じています。iPadで文章を音読してくれる機能を備えたアプリがあるのですが、それを活用することで、文字を読むことが困難なディスレクシアの方も、本や記事の内容を理解しやすい環境を作れます。音声と同時にテキストを読み上げている部分の文字をハイライトしていくことで、ディスレクシアの方でも文章の文字が追いやすくなった、という報告もあります。これまでとは異なるアプローチで文字を習得することも可能になっているんです。
ITジャーナリスト 林氏 (あスコラ ボードメンバー)
次に、「身体的な壁」。今日はあまり話題になりませんでしたが、身体的に不自由を抱える人の学びをサポートしてくれるテクノロジーも、世の中にはすでにたくさんあります。腕が動かなくても口だけでPC操作ができる装置だったり、目の前にあるものを撮影すると視覚障害者向けに被写体を単語として発音してくれるアプリだったり。肢体不自由な生徒一人ひとりの症状に合わせた装置を作って、導入している特別支援学校もすでに存在しています。その代表例がアップル社の公式ホームページで世界に紹介された沖縄県立泡瀬特別支援学校で、こちらはSHIFTの連載でも紹介しました。
最後に、「物理的な壁」と「経済的な壁」ですが、これはまさに今eboardさんがされているようなことがよい例として挙げられると思います。
中村 ありがとうございます。私自身、テクノロジーは、使い方によって善にも悪にもなりうるものだと考えています。特に、その経済的効果にばかり目を向けると、おかしな方向にテクノロジーが活用されかねないので、注意が必要だなと。少し補足すると、eboardでは、必ずしもICTを利用して学習することが最善だとは考えていません。実際、動画教材で勉強することが合わない子どもには、問題集を使って学習してもらっています。限られた人的資源を、本当に必要な支援に割いてもらえるよう、ICTで代替可能なところはその力を借りようという考え方です。
榊原 特に日本の子育ての現場においては、その効果や弊害をきちんと検証することなく、「テクノロジー=悪」と決めつけてしまう風潮が広まっているように感じています。たとえば、「スマホに子守をさせてはいけない!」といった類の広報物を目にしますが、子どもがスマホに触れて育つことは本当によくないのでしょうか。eboardの教材や林さんが紹介してくださったテクノロジーが最大限活用されるような社会にするためにも、テクノロジーに対する誤った先入観を払拭し、頭ごなしに否定してしまわない環境づくりも重要だなと感じました。
誰もが学びにアクセスできる社会を創るために
石坂 今日のあスコラでは、「社会に開かれた公教育」と「テクノロジーも上手に活用した新たな社会のデザイン」が、誰もが学びにアクセスできる社会にするための方向性として挙げられました。いずれも、日々の教育活動で子どもたちと向き合っている皆さんと議論したからこそ、たどりついた方向性だったと感じます。このテーマは今後「あスコラ」でもさまざまな角度から取り上げていきたいと思います。本日はありがとうございました。
主宰者より御礼
教育にはできることがまだまだある、だからこそ責任も重い。それが今回の率直な感想です。今回登壇いただいた方々のお話はたいへん重く、教育だけではなく社会全体の課題としてリデザインが必要とされている事柄であるとも感じました。今回も各界を代表する登壇者の方々に感謝です。海外の学会からも講演や執筆依頼が絶えない榊原先生、全国各地を飛び回る中村さん、内閣府や厚労省の委員などもされている渡辺さん、本日はお忙しいなかありがとうございました!
石坂 貴明
ベネッセ教育総合研究所 BERD 編集長、「あスコラ」主宰
アメリカでホテル開発に従事後、ベネッセコーポレーションへ移籍。ベネッセ初のIRT(項目反応理論)採点の検定試験開発、社会人向け通信教育事業ユニット長など主に新規事業に多く関わる。その後、移住・交流推進機構(JOIN)に出向し、総括参事として総務省「地域おこし協力隊」制度などを立ち上げ、2013年より現職。「シリーズ・未来の学校 」、「SHIFT」、「CO-BO」、「まなびのかたち」などをプロデュース。 グローバル人材のローカルな活躍、日本の伝統と学びのデザインに関心。
登壇者プロフィール
榊原洋一(小児科医、ベネッセ教育総合研究所常任顧問)
東京大学医学部卒。「子ども学」の研究のためベネッセコーポレーションの支援のもと設立されたCRN(チャイルド・リサーチ・ネット)所長。日本子ども学会理事長。専門は小児神経学、発達神経学、特に注意欠陥多動性障害、アスペルガー症候群などの発達障害の臨床と脳科学。主な著書:「『多動性障害』児」「アスペルガー症候群と学習障害」(ともに講談社+α新書)、「Dr.サカキハラのADHDの医学」(学研)など。中村孝一(NPO法人eboard代表理事)
大阪大学外国語学部卒。在学中に学習塾勤務や学習支援を通じて、教育格差を痛感。 卒業後、外資系コンサルティング会社勤務を経て、2011年7月に、eboardを立ち上げる。サイト開発、プロジェクト推進を行う傍ら、これまでに1500本以上の映像授業を制作している。渡辺由美子(NPO法人キッズドア理事長)
千葉大学工学部出身。大手百貨店、出版社を経て、フリーランスのマーケティングプランナーとして活躍。 2000年から2001年にかけて、家族でイギリスに移住し、「社会全体で子どもを育てる」ことを体験する。準備期間を経て、2007年任意団体キッズドアを立ち上げる。2009年内閣府の認証を受け、特定非営利活動法人キッズドアを設立。日本の全ての子どもが夢と希望を持てる社会を目指し、活動を広げている。林信行(ITジャーナリスト)
最新テクノロジーは21世紀の暮らしにどのような変化をもたらすかを取材し、伝えるITジャーナリスト。国内のテレビや雑誌、ネットのニュースに加えて、米英仏韓などのメディアを通して日本のテクノロジートレンドを紹介。また、コンサルタントとして、これからの時代にふさわしいモノづくりをさまざまな企業と一緒に考える取り組みも。スティーブ・ジョブズが生前、アップルの新製品を世に出す前に世界中で5人だけ呼んでいたジャーナリストの1人。「あスコラ」ボードメンバー。
※プロフィールや所属団体等は取材時のものです。
【企画制作協力】(株)エデュテイメントプラネット 高藤さおり、柳田善弘、山藤諭子
【企画制作協力】(株)エデュテイメントプラネット 高藤さおり、柳田善弘、山藤諭子