研究概要 アクティブ・ラーニングを活用した指導と評価研究

ごあいさつ

これまで私たちは、これからの新しい時代を生きていく子どもたちに求められる資質・能力について、国立教育政策研究所やOECDの先行研究、現在文部科学省で検討されている次期学習指導要領改訂の方向性に基づきつつ、当研究所における今までの知見やグローバルな観点を取り入れ、その能力のあり方について整理してきました。
この求められる資質・能力を伸ばしていくためには、教えられたものをそのまま覚えるといった受け身的な学びでは不十分です。学習者が今までの経験や関連する情報を活かして、主体的に考え、社会と関わって議論や調整をしながら、その問題の解決や提案をしていくことを経験しながら学ぶことが重要だと考えられます。しかしその指導と評価、特に評価のあり方については、まだまだ研究の途上にあると思います。
そこで、私たちは、現場の先生、専門家とともにその指導と評価についての研究に取り組みます。
主体的・対話的で深い学び(「アクティブ・ラーニングの視点」)を意識しつつ、「目標-指導-評価」を一体でとらえた、指導・評価のあり方、そして子どもたちが主体的に学ぶことができるような学習環境やサポートのあり方を検討してまいります。
そしてその成果は、学校教育に携わる先生方を中心に、その授業などに役立てていただくことを目指し、本ウェブサイトを通じて公表してまいります。
ベネッセ教育総合研究所
カリキュラム研究開発室長 中垣 眞紀

本研究会の目的

次期学習指導要領改訂に向けて、新しい時代に必要な資質・能力の育成をめざし、アクティブ・ラーニングの視点を意識しつつ、資質・能力の整理やエビデンスを基に、育成・指導のあり方、評価のあり方を研究してまいります。

研究会の活動概要

  • 先導的実施校を中心とした活動事例の収集と指導と評価の分析
  • 活動事例で育成された能力の分析と指導と評価の検討
  • 指導ノウハウの顕在化と評価の研究
  • 実践・実証研究活動の実施によるエビデンスの創出

目標編 アドバイザー

秋田 喜代美  東京大学教授
小柳 和喜雄  奈良教育大学教授
楠見 孝    京都大学教授
奈須 正裕   上智大学教授
(その他、海外研究者にもアドバイスをいただきながら作成)
※五十音順、所属・肩書は、サイト掲載時のものです

目標編 参考文献

  • 「次期学習指導要領に向けたこれまでの審議のまとめ」 文部科学省教育課程企画特別部会
  • 「学習指導要領」 文部科学省
  • 『資質・能力[理論編]』 国立教育政策研究所 東洋館出版社
  • “Global competency for an inclusive world.” OECD
  • “COMMON CORE STATE STANDARDS.” COMMON CORE STATE STANDARDS INITIATIVE
  • “Key Stage -National Curriculum in England.”
  • “Elementary Integrated Curriculum Framework.” Montgomery County Public Schools
  • “A Rosetta Stone for Noncognitive Skills.” Asia Society
  • “A Rich Seam How New Pedagogies Find Deep Learning.” Michael Fullan,Maria Langworthy PEARSON
  • “21CLD Learning Activity Rubrics.” ITL research
  • “Framework for 21st Century Competencies and Student Outcomes.” シンガポール教育省
  • 『〈新しい能力〉は教育を変えるか』 松下佳代編著 ミネルヴァ書房
  • 『21世紀型スキル: 学びと評価の新たなかたち』 三宅なほみ(監訳),P.グリフィン,B.マクゴー,E.ケア(編集) 北大路書房
  • 『コンピテンシー・マネジメントの展開』 ライル・M ・スペンサー, シグネ・M ・スペンサー 生産性出版
  • 『キー・コンピテンシー』 ドミニク・S・ライチェン,ローラ・H・サルガニク 明石書店
  • 『学ぶ意欲とスキルを育てる-今求められる学力向上策』 市川伸一 小学館
  • 『学校を改革する-学びの共同体の構想と実践』 佐藤学 岩波書店
  • 『教育目標をデザインする:授業設計のための新しい分類体系』 R.J.マルザーノ,J.S.ケンドール 北大路書房
  • 『今求められる学力と学びとは—コンピテンシー・ベースのカリキュラムの光と影』 石井英真 日本標準
  • 「パフォーマンス評価による学習の質の評価-学習評価の構図の分析にもとづいて」 松下佳代
  • 『小学一年生の心理-幼児から児童へ』 高木和子 大日本図書
  • 『小学二年生の心理-なじんだランドセル』 高木和子 大日本図書
  • 『小学三年生の心理-次へのステップアップ』 落合幸子 大日本図書
  • 『小学四年生の心理-十歳‐二分の一成人式』 落合幸子 大日本図書
  • 『小学五年生の心理-自由なナンバー2』 落合良行 大日本図書
  • 『小学六年生の心理-子ども期からの旅立ち』 落合良行 大日本図書
  • 『中学一年生の心理-心とからだのめざめ』 落合良行 大日本図書
  • 『中学二年生の心理-自分との出会い』 落合良行 大日本図書
  • 『中学三年生の心理-自分の人生のはじまり』 落合良行 大日本図書
  • 『高校生の心理〈1〉広がる世界』 佐藤有耕 大日本図書
  • 『高校生の心理〈2〉深まる自己』 高木秀明 大日本図書
  • 『よくわかる発達心理学』 無藤隆,大坪治彦,岡本祐子 ミネルヴァ書房
  • 『発達心理学—周りの世界とかかわりながら人はいかに育つか』 藤村宣之 ミネルヴァ書房
  • 『カリキュラム・イノベーション: 新しい学びの創造へ向けて』
    東京大学教育学部カリキュラム・イノベーション研究会 東京大学出版会
  • 『The Principal-校長のリーダーシップとは』 Micheal Fullan 東洋館出版社
  • 「プログラミング教育実践ガイド」 文部科学省
  • “CSTA K-12 Computer Science Standards.” csta