2016/12/02

「英語コミュニケーション能力を伸ばすために必要なものとは?-授業・教員・学校-」

グローバル教育研究室 室長
加藤由美子
 日本人の英語コミュ二ケーション能力不足の課題については、長きに渡り議論されてきました。その課題解決に向けて、教員、学校、教育委員会・文部科学省、専門家などのさまざまな方々が尽力されてきました。そして、当の子ども達はもちろん一生懸命、英語を学んできました。しかしながら、成果は少しづつ上がりつつも、英語教育には依然として課題があることが「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ」(8月26日)の中でも指摘されています。
 どのようにすれば、日本の子ども達の英語コミュ二ケーション能力を高めることができるのでしょうか。ベネッセ教育総合研究所・グローバル教育研究室では、それを探るべく、大規模調査やインタビュー調査などの量質の両面からさまざまな研究をしてきました。その研究成果に基づいて、福本優美子・森下みゆき両研究員が、英語の先生方、学校、教育委員会にむけてメッセージを発信しております。ぜひ、ご一読ください。
 福本研究員は、数値などの目標だけでなく、「将来を見据えて生徒にどのような力をつけてもらいたいか」を自らの言葉で語れるような目標を英語教員が持つべきであること、また、英語教員自身が「英語を使う活動」を行いながら、アクティブラーナーとして英語を学び続けることの重要性について述べています。
 森下研究員は、英語力を伸ばしている学校の英語の授業では、生徒が意味を意識し、考えながら自らの言葉として英語4技能の言語活動を行っていること、また、そのために、先生一人ひとりとしてだけではなく、学校や英語科全体として取り組むためのポイントがあることについて述べています。
12月4日(日)には、ベネッセ教育総合研究所・グローバル教育研究室の研究成果が、さまざまな形で盛り込まれたプログラム満載の英語教育シンポジウムが、上智大学(東京・四ツ谷)にて実施されます。こちらも振ってご参加ください。