【特集31】学会取材リポート 初等中等教育におけるメディア利用と学習成果との関連 —子どもの生活と学びに関する親子調査より-
2022年9月、社会情報学会(SSI)学会大会が、会場とオンラインのハイブリッド方式で開催されました。そこで行われたワークショップの1つとして、ベネッセ教育総合研究所と東京大学社会科学研究所の共同研究プロジェクト「子どもの生活と学びに関する親子調査」の結果を用いて、子どもたちの学習行動と学習成果との関連についての分析結果が報告されました。本記事では、その内容をリポートします。
ワークショップの趣旨
デジタル環境の整備は、子どもの学びにどのような影響があるのか
「子どもの生活と学びに関する親子調査」では、小学1年生〜高校3年生の子どもとその保護者に対し、2015年から同一個人に継続して、教育・学習に関する内容を質問しています。2021年の第7回調査では、GIGAスクール構想の実現によって、多くの小・中学校において児童生徒1人につき1台の教育用端末が整備されたことを受け、デジタル機器を活用した学びに関する設問を新設しました。
今回のワークショップでは、この第7回調査の結果を用いて、学校でのデジタル機器の利用や家庭でのメディア利用といったデジタル環境の整備が、学習行動や学習成果とどのように関連しているのかに焦点を当てた考察が報告されました。
今回のワークショップでは、この第7回調査の結果を用いて、学校でのデジタル機器の利用や家庭でのメディア利用といったデジタル環境の整備が、学習行動や学習成果とどのように関連しているのかに焦点を当てた考察が報告されました。
「子どもの生活と学びに関する親子調査」概要
- 調査対象 全国の小学1年生〜高校3年生の子どもと保護者約2万組に依頼(2022年3月時点)
- 毎回の回収率は7〜8割
- 同調査の詳しい内容や研究成果はこちら
第7回(W7) 2021年調査概要
- 調査時期 2021年7〜9月
- 調査方法 郵送による自記式質問紙調査、ウェブ調査(一部対象者のみ)
- 回収数
子ども…小学4年生〜6年生4,502名、中学生3,480名、高校生2,709名
保護者…小学生9,613名、中学生3,499名、高校生2,710名 - 2021年調査の詳しい内容はこちら
ラウンドテーブル概要
4名の報告者がそれぞれのテーマで分析結果を発表。その後、各報告に対するコメントをもとに、ディスカッションが行われました。