2013/12/20
【アナリストの視点】 グローバル化に向けた職員活用の必要性
ベネッセ教育総合研究所 高等教育研究室
アナリスト 大室聡司
アナリスト 大室聡司
グローバル化に求められていることは何か
2013年5月教育再生実行会議で「これからの大学教育の在り方(第三次提言)」がまとめられた。海外トップクラスの大学の教育プログラムや教員等の誘致、外国人教員の積極的採用、海外大学との提携、英語のみで卒業可能な学位課程の拡充等教育改善に関すること、また日本人留学生・外国人留学生の増加等、キャンパスのグローバル化を進めることを提言し実行を求めている。
グローバル化が進むと何が必要になるのか
大学グローバル化のトップランナーであるグローバル30の各大学は、これらの取組を実行し着実に成果を上げている。しかし本当にこれだけで良いのだろうか。グローバル化施策が進めば、国際的には当たり前のサービス提供や外国人教員・学生への対応、競合としての海外大学の実態把握等の対応能力向上は言うまでもなく必要になる。
しかし、このような対応力向上以上に、大学のグローバル化と言うビジョンのもと、実態の伴った施策の実行や、学部・部署横断的な課題に対応することは大変重要だ。こう言った対応をするためには職員の存在はとても大きくなる。
しかし、このような対応力向上以上に、大学のグローバル化と言うビジョンのもと、実態の伴った施策の実行や、学部・部署横断的な課題に対応することは大変重要だ。こう言った対応をするためには職員の存在はとても大きくなる。
グローバル化に職員の専門性は必須
大学の費用負担による職員向け海外研修は数多く実施されている。しかし、その目的は語学力向上のみにとどまっているのが現状だ。また参加する部署や職員の固定化も課題になっている。
語学力向上に加え、それぞれの職員が持つ専門性を高められるような研修こそが、グローバル化への対応のために求められるのではないか。例えば、海外姉妹大学校等への長期インターンシップ研修制度も効果的だろう。
関西のある私立大学では、語学力・異文化理解力・高等教育の国内・国外の情勢への理解力等を修得目標に掲げ職員の専門性の向上を開始しようとしていると聞く。学生にグローバル化を期待する以上、教員そして何より専門性を高めた職員の力が今必要ではないか。
語学力向上に加え、それぞれの職員が持つ専門性を高められるような研修こそが、グローバル化への対応のために求められるのではないか。例えば、海外姉妹大学校等への長期インターンシップ研修制度も効果的だろう。
関西のある私立大学では、語学力・異文化理解力・高等教育の国内・国外の情勢への理解力等を修得目標に掲げ職員の専門性の向上を開始しようとしていると聞く。学生にグローバル化を期待する以上、教員そして何より専門性を高めた職員の力が今必要ではないか。
プロフィール
大室 聡司●おおむろ さとし
アナリスト
1990年(株)日本交通公社入社。高校、中学校、行政への教育旅行の企画提案業務に従事。
2001年より体験と学習を組み込んだ教育プログラムサポート、教材開発支援に従事。
2005年(株)ベネッセコーポレーション入社。英語アセスメントGTEC for STUDENTSによる高校生の英語力の分析、英語指導に関する支援、大学の英語教育改革およびプログラム開発支援に従事。2012年4月より現職。
1990年(株)日本交通公社入社。高校、中学校、行政への教育旅行の企画提案業務に従事。
2001年より体験と学習を組み込んだ教育プログラムサポート、教材開発支援に従事。
2005年(株)ベネッセコーポレーション入社。英語アセスメントGTEC for STUDENTSによる高校生の英語力の分析、英語指導に関する支援、大学の英語教育改革およびプログラム開発支援に従事。2012年4月より現職。