2018/01/30
「英語4技能育成を考える」④ -スピーキング力を伸ばしながら、 どう4技能の英語力を身につけていくのか?-
グローバル教育研究室 室長
加藤由美子
加藤由美子
大学入試において英語4技能の力が測定される方針が発信され、小中高の英語教育において4技能を総合的に育成することが課題となっています。英語4技能の力はどのように育てていけばよいのでしょうか。4技能バラバラではなく、複数の技能を統合させながら育成するのか。それぞれの技能を取り出して育成するのか。しかし、1つの技能に重点をおいて育成しているようで、実は他の技能の伸長にも影響を及ぼしていることも考えられます。そこで、ベネッセ教育総合研究所グローバル教育研究室では、2016年度から英語力を伸ばしている学校の特徴を探る研究を続けてきました。16年度は「聞く」「読む」「書く」の3技能、17年度には「話す」を加え、4技能について分析しています。
その調査結果や具体的な学校の実践事例の共有などを昨年12月に「上智大学・ベネッセ英語教育シンポジウム2017」で行いました。シンポジウムでは、語彙・表現、文法などの定着系活動と発信系活動をうまくつなげる言語活動をつくるワークショップや、「スピーキング力を伸ばしながら、どう4技能の英語力を身につけていくのか」というテーマで、登壇者と会場の参加者が議論することも行い、260名を超える参加者にお越しいただきました。誠にありがとうございました。そのシンポジウムの開催報告をARCLE(*)のWEBサイトに掲載いたしました。当日配布がなかったものも含む発表資料、参加者の皆様のご感想も紹介しています。シンポジウムにご来場いただいた方も、いただかなかった方もぜひご高覧ください。
<参加者のコメント>(一部をご紹介します。)
- 意味あるやり取りの中で学ぶこと、単なる型式を覚える学びでなく、意味とむすびつけることが話す力を高める。
- 「教師は英語力が高いから、授業ができるのではなく、質の高い興味ある問いを生徒に与えることができる方が、授業がスムーズに行く」という言葉に多く気づかされました!