子どもの8割が「スマホは勉強に有効」と回答

もうすぐ新入学シーズンがやってきます。この時期に子どもにスマートフォン(スマホ)を待たせる保護者も多いでしょう。一方、スマホの利用が、勉強の妨げになると不安を感じる保護者も少なくないのではないでしょうか。
これに対して、子どもの8割以上がスマホは「勉強に有効だ」と考えていることが、NTTドコモの調査でわかりました。人工知能(AI)などが拡大・普及する時代を生きる現代の子どもたちの感覚は、大人世代とは微妙に異なっているようです。

加速する勉強のスピード感

調査は12~18歳の子ども1,204人にスマホと勉強の関係などを聞きました。
それによると「スマホは勉強に有効だと思う」と回答した子どもは81.2%で、8割以上の子どもたちがスマホは勉強するうえで役立つと回答しています。

勉強する時のスマホの活用方法(複数回答)は、「わからないことをネットで調べる」が80.2%でトップ。次いで「わからないことを(スマホで)友達や知人に聞く」が45.3%、「辞書アプリを活用する」が36.7%、「勉強用アプリを使用する」が29.0%、「わからないことをネット上で不特定多数の人に聞く」が15.9%となっています。以前なら、勉強していてわからないことがあれば、辞書や教科書などで調べるのが普通でしたが、今はわからないことがあれば、スマホですぐに調べるのが当り前の時代になったようです。

また、友達などにわからないことを聞く際も、かつては相手の家に電話したり、翌日学校に行ってから聞いたりするのが普通でした。ところが、現在ではわからないことがあれば、すぐにスマホで相手に連絡して確認するなど、「スピード感ある勉強をしている様子」がうかがえるとNTTドコモでは説明しています。スマホは勉強に対する子どもたちのスピード感を大きく変えつつあるようです。
また「特に勉強には(スマホを)活用していない」と答えた子どもは11.7%でした。このことから、わからないことを調べたり、友達に聞いたり、辞書として利用したりと、勉強するための道具としてスマホを多彩に活用している現代の子どもたちの姿が浮かび上がってきます。

友達同士のコミュニケーション道具

この他、ツイッターやインスタグラムなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の活用(複数回答)を見ると、「ひまつぶし」が58.3%、「趣味など情報収集」が56.3%に次いで、「友達との連絡手段」が54.7%となっています。これに対して「不特定多数への情報発信」は19.9%でした。

大人世代にとってSNSは、不特定多数を相手にするものという意識が強いようですが、現在の子どもたちは「むしろ特定の友人との連絡手段として捉えられている」(NTTドコモ)ようです。このためスマホがないと友達とのコミュニケーションが「不便だと感じる」という子どもが65.3%にも上っています。スマホは、親しい友人同士のコミュニケーションの道具と言えそうです。
「デジタルネイティブ」とも呼ばれる現在の子どもたちは、スマホの利用の仕方やその意識が大人世代とは大きく異なっています。スマホは勉強の妨げになると、大人世代の常識で批判するのではなく、より子どもたちの実態や意識に沿った対応が必要なのかもしれません。

(筆者:斎藤剛史)

※親のための子どもスマホ“必修”講座
https://www.nttdocomo.co.jp/special_contents/gakuwari_anshin2018/

プロフィール

斎藤剛史

斎藤剛史

1958年茨城県生まれ。法政大学法学部卒。日本教育新聞社に入社、教育行政取材班チーフ、「週刊教育資料」編集部長などを経て、1998年よりフリー。現在、「内外教育」(時事通信社)、「月刊高校教育」(学事出版)など教育雑誌を中心に取材・執筆活動中。

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