ラジオ体操 地域に支えられて続く 夏休みの風物詩

アンケート期間:2013/8/7~2013/8/13 回答者数:1277名
アンケート対象:小学生の保護者のかた
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

子どもたちが夏休みになると、セミの声と共に聞こえてくる、なじみのあるメロディー……。子どものころ、「せっかく学校がお休みだし、まだ寝ていたいな」と、目をこすりながらラジオ体操に通ったことを思い出す、保護者のかたもいることでしょう。
昨今のラジオ体操は、どんなふうに実施されているのか伺いました。



期間は1週間程度 参加する子どもも約半分

ラジオ体操は夏休みのどの時期に、どれくらいの日数で行われているのでしょうか。多くを占めたのは、「夏休みが始まってから1週間~10日程度」でした。その他の回答でも、「お盆前後の数日間」「夏休み終了前の1週間」といったように、夏休みを通じて毎日ということはあまりないようです。

また「(子どもは)ラジオ体操に参加している」という回答は、54.3%と半数程度でした。ラジオ体操は大多数の地区において学校ではなく地域が主体で行われており、その場合、参加は自由です。実際に、「ラジオ体操は学校から義務付けられていますか?」という質問に対し、9割以上が「いいえ」と回答しています。

次に、ラジオ体操のグループの参加人数を見ると、20名以上が約6割を占める結果でした。比較的まとまった人数で実施されていることがわかります。


【図1 ラジオ体操は何名くらいのグループで行っていますか?】

図1 ラジオ体操は何名くらいのグループで行っていますか?

また、ラジオ体操には、子どもたちと見守り役の保護者に加えて、地域に住む高齢者のかたが参加しているケースも多いようです。地域に住む高齢者のかたにとっては、子どもたちとの、貴重なコミュニケーションの場になっているのかもしれません。

【図2 子ども以外の参加者はどのようなかたですか?(複数回答)】

図2 子ども以外の参加者はどのようなかたですか?(複数回答)



子どもの目当ては「参加賞」?

さて、朝早くに起きなければならないラジオ体操ですが、子どもたちは楽しみにしているのかを問うと、7割近くの子どもが楽しみにしている(とても楽しみ+まあ楽しみ)ことがわかりました。楽しみにしている理由として、「友達に会える」「ラジオ体操のあと、みんなで遊べる」といった声も聞かれましたが、最も多かったのは「参加賞がもらえる」でした。なお、「ラジオ体操に参加した子どもに記念品などを渡していますか?」という質問に85%が「渡す」と答えています。具体的な記念品としては、お菓子やジュースなどの食品、文具が多くを占めました。その他の回答では、夏らしい「花火」や「図書カード」といったものも見られました。

なお、記念品の費用も、地域の子ども会の会費から捻出されているケースが多いようです。ラジオ体操は、その地域の人たちによって行われる、子どもたちのためのイベントであることがうかがえます。

【図3 お子さまはラジオ体操に参加するのが楽しみなようですか?】

図3 お子さまはラジオ体操に参加するのが楽しみなようですか?

【図4 記念品はどのようなものですか?(複数回答)】

図4 記念品はどのようなものですか?(複数回答)

朝早くに行われるラジオ体操への参加は、子どもの生活リズムが崩れがちな夏休みの中にあって「早起きができる」というメリットもあります。

 ●ラジオ体操で顔見知りになったご高齢のかたから、縄跳びをいただきました。何かの景品でもらったそうですが、使い道がなく困っていたそうです

こうしたエピソードとともに、地域の人々との貴重なコミュニケーションの場にもなっているラジオ体操ですが、さらに次のような、思いがけないうれしいできごとも。

 ●たまたま会場に飛んできていたカブトムシを1匹拾って帰り、喜んでいました

実施日数や子どもたちの参加人数は少なくなっても、ラジオ体操は夏休みの風物詩のひとつであり続けるでしょう。



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